イベントレポート「Google Atmosphere 2016」

イベントレポート「Google Atmosphere 2016」

去る6月14日、六本木ヒルズで開催された「Google Atmosphere 2016」に参加してきました。

14~15日の2日間開催の大型イベントだったのですが、さすがに両日参加が難しかったため、泣く泣く初日のみの参加に。
冒頭の基調講演はPwC社の副代表の方や、経済産業省の室長の方、そして異業種ではありますが一風堂の社長さん(!!)など、Google社以外の方がスピーカーでした。
それぞれ「GoogleAppsを使ったことで、会社にどれだけいい影響を与えたか」を熱弁されていました。

もちろん、Googleの上層部の方々も何人が講演されています。
いくつかのプロジェクトの最新情報や、日本におけるGoogle社の地域貢献や女性の働き方を支援する「womenwill」などの動画公開など、非常にバラエティ豊かな内容でした。

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会場内は暗かったものの、朝早くから黒山の人だかりであることがお分かりいただけるかと思います

なお、今回参加したカンファレンスが今まで参加した他のカンファレンスと、明らかに異なる点がありました。
それは「日本語」と「英語」の2チャンネル分の翻訳を用意されており、事前に翻訳レシーバーを配布していたことにあります。

先日ご紹介した「AWS Summit 2016」(※別記事参照)では日本語翻訳のみでした。こちらはあくまでも日本人をターゲットとしたカンファレンスだったのですが、同じ外資系でもGoogleは在日外国人の方にも配慮した「おもてなし」を感じました。

セッション:開発プロセス

KDDI社の藤井さんが講演されたテーマは「IoT/マルチクラウド時代のLean&Agileな働き方」。

大きなカンファレンスでは比較的人気のテーマである『開発ワークフロー』について取り上げているわけですが、藤井さんの場合は特に「ウォーターフォールモデルとアジャイルモデルのメリットとデメリット」に重点を置いて語られておりました。

自社内の働き方や、各社の企画部を経験してきた藤井さんならではの「国内企業のスピードは遅い!」という感覚を、現在の職場でどのように是正したのかという貴重な体験を聞くことができました。

ただ一つ惜しむらくは、このセッション、「ランチセッション」という特殊な扱いの講演になっておりまして、支給されたお弁当を会場のほとんどがモリモリ食べている中でのセッションだったのです。

午前中の一風堂さんの“おいしそうな”講演の影響もあってか、僕も我慢できずお弁当に食らいついていました。が、気が付けばメモを取り忘れ! 後半は写真だけの記録になってしまいました。

でも、安心してください。内容が非常に面白かったので、記憶にはしっかり残っておりますから!

他にもGoogleAppsを介してハングアウトのテレワーク実演などがありました。
札幌や大阪といった全国の各拠点の人たちと六本木会場とを繋いで実演されており、非常に参考になりました

ただし、現在の業務に活用するイメージまではさすがにできませんでした……。

「企画」と「開発」と「運用」は、プロジェクトスタートから終わり(または運用中)まで常に共存すべきという点では、とても参考になり、改めてプロジェクトマネージャーの存在意義を強く考えさせられました。

また、ITの基本となる開発においても、「生産性をどのように向上させるか?」という答えを明確に出しておりました。

とくに興味深かったのは「お寿司の差し入れをしたら、モチベーションとともに、生産性が2倍上がった」とのこと。

基本的すぎて、もはや目からウロコの事例ですが、確かにこういった簡単に行える施策をするだけで生産性が上がるのであれば、会社の上司連中はやらない手はないですね。

ただし持論にはなりますが、この手の施策は現場が慣れてしまうと諸刃の剣になるため、連発は避けるべきなのではないでしょうか。

Googleの秘書は美人さん

続いてのセッションではGoogle秘書室の女性2人による、GoogleAppsを使った効率的な作業の実演デモを披露してくれました。

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かなりの美人っぷりに講演開始前から参加者のハートをわしづかみに!

ショーケース・ティービーでも数年前からGoogleAppsを導入していたので、“我が社はイレギュラーな使い方をしているのではないか”と不安視していましたが、比較的同じような使い方されていました。

ただ、さすが自社ツールとだけあって、我が社では使っていないような機能なども実演。数年使ってはいたものの、まだまだポテンシャルを秘めているツールなんだと、非常に参考になりました。

具体的なデモの内容は、本国から来る役員のために、日本の部署でパーティを行うという設定。いかにもGoogleらしいグローバルな設定です(笑)。

まず、グループで専用アカウントを発行し、関係者にメールを一斉送信。

その際に参加可否のアンケートを採るわけですが、Googleの基本機能であるForm機能を使って、スプレッドシートでリアルタイム管理するという、なんとも今どきのやり方を実践されていました。

ショーケース・ティービーではGmailを使っているものの、何故か、フリーサービスの出欠確認ツールを使っているケースがほとんど。もう少しAppsの機能を使って、カンタンに管理すべきだと思いましたね。

他にもスプレッドシートでの履歴管理から、請求書出力、そのイベントの為にセットした会議のカレンダー予約登録、さらには議事録作成、関連資料の添付などなど。どれをとっても、うちの会社よりワンランク上の手順と方法で使いこなしていました。

当然ながら自社でも普及させ、スムーズな運用を行う必然性を感じましたね。

カレンダーに議事録の添付を行うというシンプルなアクション一つで、メールやドライブで議事録で検索をする手間が省けます。また、議事録も見た目こそシンプルでしたが、アジェンダの構築や「アクションアイテム」というタスク管理(※機能ではない)を追加するだけで、進捗管理も一目瞭然。資料作成方法一つを取っても、我が社だけではなく他社も参考になる、非常に良い内容でした。

DELL社のITイノベーション

DELL社の飯塚さんは「Future Ready Workforce」というChromeBookを使って、次世代シンクライアントによる生産性効率を紹介されていました。

一昔前のシンクライアントでは、サーバやネットワークによるトラブルが日常茶飯事だったわけです。

しかし、ChromeBookはブラウザOSというかなり軽めのOSということのほか、クラウド構成のスタイルを採用しているため、比較的遅いネットワーク帯域や低レベルのサーバスペックであっても、かなりレスポンスよく動作するということを説明されていました。

僕が知らなかっただけかもしれませんが、ChromeBookには管理モードがあり、セキュリティオプションなどを企業で設定できるようですね。これにより、情報システム部門でOSの状態や情報ロ漏洩の管理をコントロールできるという、かなり融通の利く仕様になっているみたいです。

テレワークにおけるシンクライアントの優位性などは誰が聞いても理解できますし、企業にとって安心感が得られるという点で言っても、こうしたスタイルが今後伸びてくるのではないかと感心させらてしまいました。

誰もが変化を嫌う

今回のカンファレンス全体を通して「変化」というキーワードがよく出てきました。

変化を円滑に行うために「GoogleAppsを使おう」というストレートな内容ではありますが、確かにショーケース・ティービーでもGoogleAppsを導入した当初は、以前使っていたグループウェアにある機能をGoogleAppsに求めたり、「こんなことができて当たり前じゃん」と、サポート担当の人を質問攻めにしたことがありました。

今になって思えば、それは変化を恐れているからこそ起きていた現象なんですね。

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「変化」。
言葉では簡単に言い表せるが、実践するには大きな労力を要することになる。ただ、変化を恐れては成長は期待できないのだろう

マネージメント研修などで必ずといって言われるのが「部下は変化を恐れる」ということ。
それは部下に限らず、人は誰でもそうだと思います。

毎日の生活の習慣を変えることは誰もが少し違和感を感じるし、変化の度合によっては嫌悪感すら感じる人もいるわけです。

多くの人が嫌がる“変化”ですが、あえて“変化”することに必然性を求めてしまうのは、そこに「意味」があるからではないでしょうか?

その「意味」はメリットだったり、何かを良くするためだったり。
すべての講演で「意味」を解説した上で“変化のススメ”を紹介していただいたので、変化の必然性を理解することが再認識できました。

特に一風堂さんがおっしゃられていた『変化しないために変化する』という言葉、非常に胸に刺さりましたね。

誰もが未来永劫、変わらずに過ごせるのであれば、そんな素晴らしいことはありません。
ただ、そのためには変化し続けないといけないことがというのも理解すべきなんですね。

GoogleAppsの有益性の話から「変化の重要性」という哲学的な思想に至るまで、非常に有意義なカンファレンスでした。

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