イベントレポート「SoftBank World 2016」

イベントレポート「SoftBank World 2016」

7月21~22日の2日間、芝公園の ザ・プリンスパークタワーで開催されていた、イベントに参加してきました。

イベント開催期間は7月21~22日の2日間。しかも、初日の基調講演ではソフトバンクグループ社長、孫正義さんが登壇するとの事前情報が!

しかし、申し込みが出遅れてしまった下駄は初日は満席とのことで、残念ながら出られませんでした・・・orz
ちなみに、イベント直前に“ケタ違いの買収額”として話題を振りまいたARM社のことや、今後のソフトバンク社の展望、そしてその意気込みなどが語られたそうです。返す返す悔やまれます。。。

しかし、2日目は丸一日参加することができ、孫社長おらずとも、たくさんの最新情報を入手してきました。
今回は興味深い情報をレポートしていきたいと思います。

基調講演

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トップバッターはソフトバンク社CEO、宮内さんが登壇されました。
参加できなかった初日との比較はできませんが、2日目にも関わらず熱い想いを語っていました。

メインテーマは「AIとIoT」。

ソフトバンク社はARM社という半導体設計の知的財産を保有する企業を傘下に加えたことで、これから加速するであろう「IoT」の旗振り役に名乗りを上げたと言えるでしょう。そして、あらゆる電子機器のインターネット接続が実現を可能とする世の中が来るのであれば、それをコントロールするのが「AI(人工知能)」の仕事ということなんですね。

「AI」が人が行うよりも遥かに速いスピードで処理をし、クラウドサーバで年中無休で作業ができるようになれば、効率的な処理が実行できる未来になることは確実です。

ちなみに、ソフトバンクは国内のクラウドサービスとして「ホワイトクラウド」を展開していますが、海外大手のAlibaba社と提携して「SBクラウド」を海外展開しているようです。これは知らんかった!!
<参考:Alibaba社企業ページ>http://www.alibaba.co.jp/service/worldpassport/

そして、今や大人気のPepper君を始めとするAIエンジンも次のステージを見据えています。
それは“人と機械の流暢な会話”エンジン。現在でもiOS搭載機能のSiriなどのような、会話を起点にアクションを起こしてくれるAIエンジンはありますが、まだ流暢な会話を実現できているとはお世辞でも言えないでしょう。

感情の起伏もない上、スピードの問題、複数人の対応などなど、まだまだ課題の多い分野ですが、ソフトバンクロボティクス社はIBM社の「Watson」を使ってこの技術を加速させるとのことです。
なお、かつて最新AI技術を紹介する別セミナーの参加レポートも掲載しておりますので、併せてご覧いただければ幸いす。
リンク:「多分野で応用される人工知能・音声対話技術

今回の講演内でかなり技術的な課題も紹介してくれたました。課題が明確であるということは、解決に至るまでのマイルストーンをソフトバンク社は敷いているのかもしれませんね。
ソフトバンク社に限らず、この課題をいち早くクリアできる企業やチームがいるのであれば、世界的な注目を浴び、時代の寵児になることは間違いないでしょうね。

未来予測

こういったイベントやセミナーでは、主催企業や参加企業が想像する「未来予想図」を垣間見ることがほとんどです。
これまでソフトバンク社が描く未来予想は「予測不能」という意見が多かったのですが、今回の基調講演後でもその印象は覆らず、今現在も模索しているように見て取れました。
ただし、それは彼らが広域に、かつ多角的に将来を見ている所以なのではないでしょうか。

なお、ソフトバンク社が予想していることも一部ありました。
それはデータ量についての予測で、世の中に流通しているデータ量は2013年時点では4.4ゼタバイトでしたが、2020年には44ゼタバイトになっていると予測しているようです。つまり10倍!
これは既存データのトレンドを探れば、あながち大外しはしないであろう予想にはなっています。

しかし、私自身がそもそも「ゼタバイト」という感覚を持ち合わせていません。よって感覚的な話にはなってしまいますが、より計り知れない大きさになり、クラウドサーバのようなスケーラビリティでなければ、データ解析も満足に対応できないとも言えますね。

IT進化で変わる職業

参考サイト:「2030年までになくなる仕事と生き残る企業ランキングTOP5

なかなかセンセーショナルなタイトルの記事ではありますが、昨今ではこういった主旨のページをいくつか見る機会があります。「将来なくなるであろうとされている職業」に今現在就いている人たちにとって、実際のところ危機感を感じたりするものなのでしょうか?

いつ、どこのセミナーだったかは失念してしまいましたが、別の講演内で「100年前の職業の話」をされている方がいらっしゃいました。

『まだ車がなかった時代は馬が交通手段で、馬の手入れをする職業が栄えていた。自動車というモノが世の中に登場してからは、“馬の手入れ”といった仕事はあっという間にニーズがなくなり、一部のマイノリティな馬所有者にしか必要がない職業になった。でも、代わりに自動車製造やメンテナンス、そして他にもいろいろな新しい職業が生まれた』といった講演内容でした。

今現在の職業がなくなると嘆くのではなく、なくなった先に新しく生まれる職業の事をイメージしておく。または、今後なくならない職業に転身する。そういったことを考えられる前向きさが必要なんでしょうね。

ちなみに、どういった職業が今後なくならないかと言うば、当たり前ですが「機械にはできない仕事」になるでしょう。
クリエイティブやアイデアを商売にしている仕事や、曖昧な判断や常にイレギュラーな対応をしないといけない職業などもそれに該当するのではないでしょうか。

自分しかできないと思っている仕事のほとんどは、修練を積めば他の人にもできてしまいますし、いずれは機械もできてしまう世の中が訪れるはずです。
大切なのは取って代わるモノを作ったり、それを想像する立場にいるのが、一番手っ取り早いんじゃないかと思ったりもしますけどね。

Cisco「Spark」の紹介

ネットワーク機器で有名なCisco社の「Spark」という製品が紹介されていました。

クラウドサーバが主流になってきた現在では、おそらくCisco社もIDCにネットワーク機器を設置する会社が減っているのではないでしょうか。
そんな中、彼らは「コミュニティツール」に販売基盤を切り替えているらしく、この「Spark」という商品をそうしたビジネスにおける社内コミュニティツールとして広めようとしていました。
スピーカーの人が「LINEのビジネス版」と言われているのが非常に記憶に残っており、結局はLINEに少しばかりのビジネス機能を付けたツールにしか受け止められませんでした。

別の拠点同士をCisco社のカメラ、モニタ、マイク、スピーカー、そして「Spark」というアプリで構成することにより、高品質で会議やコミュニケーションを取れるというもので、テレワークやオフショアなどの課題を抱えるショーケース・ティービーとしても、非常に魅力的な環境であるように映りました。
ただし、これらの設備セットが非常に高額な投資を必要としまうため、どうしてもショーケース・ティービーではスマートフォンだけで構築といった安易な環境になってしまっているのが現状です。。。

コグニティブて何?

幾つかのセッションで「コグニティブサービス」、というワードが頻出していました。
しかし、恥ずかしながら僕は知りませんでした。相変わらず活字を読む機会が少ないことを反省しつつも、“公演会場”で覚えた内容は、「コグニティブ(=認知)」と直訳されるそうです。

ソフトバンク社では視覚、聴覚、そして会話という部分で、AIを筆頭とした新技術によって、対人コミュニケーションを様々な形で実践できるサービスを提供したいと熱く語られました。
それは、ショーケース・ティービーでも『おもてなし』を提供するという点では目的は同じですし、前記のソフトバンクロボティクス社とIBM社「Watson」の融合も、奇しくも『おもてなし』をキーワードに掲げており、社会的に重要なテーマであると認識できました。

昔からビジネスを成功させるポイントは『質とサービス』と言われています。
仮に同じ質のモノを売っている競合企業があるのであれば、サービスが行き届いている会社が勝利することは当たり前かもしれません。そういった意味では『おもてなし』を始めとした、目に見えにくく測りにくいサービスを追求している会社はどんな時代においても強く、今現在もどんどん大きくなっています。

「UI」「UX」という風に安易に考えられる傾向もありますが、「使い勝手」もサービスを語る上では非常に重要なファクターであり、ユーザが最も意見しやすいポイントでもありますからね。
こういった部分を「AI」で実現させることが、かなり重要な時代を迎えているということも気付かされました。
つまり、ロボットに『おもてなし』をされる時代が目前ということですね。

事例紹介

昨今、医療や介護におけるITの取り組みが非常に活性化しているようです。
ロボティクス研究されている企業の方が、介護やデイサービスの企業と提携し、実験をされていたというご報告がありました。その実験内容はPepper君をお年寄りと会話させるというものであり、それにより痴呆症の予防、さらには改善効果が見受けられたという結果でした。

Pepper君は子供達に人気の存在として知られていますが、今ではお年寄り達からもアイドルのような扱いを受けているそうです。彼の声や見た目、そして動き全体もかわいいですからね。もともとはプログラムによるアクションとはいえ、かわいい応対をさせたりするだけで大喜びになるそうです。

また、病院での活動事例も併せてご報告いただきました。
あらかじめPepper君に膨大なデータを入れておくことで、わざわざお医者さんに問診してもらう必要なく、Pepper君が代わりに問診を行うというものです。なんと、もうすぐ実用化されるということも発表されていました。

各家庭にあるPepper君が問診してくれるようになれば、風邪程度の病気でわざわざ病院に行かなくても良くなりますし、病院が混雑が軽減することから、重度の症状で通院している患者さんに迷惑をかけることもありません。Pepper君が相手なのであれば、お医者さんに話しづらいことも気軽に相談だってできますよね。通院費も払わずに済み、医療費は薬代だけでよくなるなんて時代が来たとしたら、まるで「未来の世界のネコ型ロボット」のヒミツ道具のようにも感じますよね。

いやはや、ホントに僕達が子供の頃に考えてた未来が来てるじゃないですか!
僕らの子供達世代は、こういった技術の進歩が当たり前に感じ、さらなる未来を作って行くんでしょうね。

本当にこの先100年後、どんな未来が描かれるのか検討も付きません。
いっそのこと、未来を言い当てる「AI」でも作っていただきましょうか?

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