タイ出張報告〜彼らはなぜLINEが手放せないのか

タイ出張報告〜彼らはなぜLINEが手放せないのか

クレジットカードなくても、ECは成長真っ盛り

年末、バンコクに出張してきました。その時に、いろいろと面白い話を聞いてきたので、記事にまとめたいと思います。1回目は、LINEがタイでは列記としてFintech(金融IT技術ソリューション)になっているという話。でも、LINEペイのことじゃないですよ。

東南アジアは日本ほどクレジットカード保有者は多くありません。ちょっと古いですが、「International Communications Market Report」によれば、日本は主要国の中でもあの米国を抜いてなんと2位です!その数69%!! 

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ただし、カード保有ではなく、「利用率」となると12%程度と低いため、全然ダメだそうですが・・・。

一方、タイですが、ざっくり労働者の中でクレジットカードを保有するのは1割程度です。というのも、銀行口座にいくら以上残高がないといかんとか、月間の収入がいくら以上ないとあかんとか、条件が厳しいんです。もちろん、これから伸びていくとは思いますが。

しかし、一方で日本と同様にECは成長真っ盛り。近年は前年度比で30〜40%増というペースです。

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タイのダイレクトマーケティング市場調査資料より © JETRO 2014

また、タイのオンラインビジネスの勃興を象徴的に示すのが、日本企業の投資マネーがドッと押し寄せているという事実。

たとえば、2015年9月にZOZOTOWNやWearなどファッションEC周辺サービスを運営するスタートトゥデイは、タイの類似サービスWearYouWant.comに出資。

2014年には、タイのレストランや美容関連のレビューサイトWongnaiにリクルートが出資。(厳密にはECじゃなくて、食べログみたいなものですが)

そのほか、タイのショッピングモール事業を運営する主力企業TARADは、楽天の小会社になっているし…。

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タイのダイレクトマーケティング市場調査資料より © JETRO 2014

9割銀行振り込みでもLINEを使ってスピード発送

話はタイの決済手段に戻ります。

クレジットカード普及が遅れており、相変わらず銀行振り込みが60〜90%と圧倒的多数を占めます。
しかし、銀行振り込みだと、商品発送が遅れるなどのデメリットも。そこで、タイのECユーザは銀行振り込みの証紙をスマートフォンのカメラで撮影して、それをEC事業者に「LINEで」送るんだそうです(おそらくLINE@だと思います)。事業者はLINEで確認したら、商品を発送します。かならずしも着金確認までやらないケースもあるとか。

SNS大好きな国民性のタイ。Facebookが2,200万人、LINEはさらに多くて2,700万人(2014年統計)。タイの人口比で考えると3人に1人はSNSを日常的に使っているということになります。首都バンコクにいたってはほとんどの人が使ってる肌感覚です。

実際、出張中のビジネスシーンでもLINEでがんがん連絡がきます。「渋滞しているから遅れます」「明日、この店でMtg」みたいなメッセージが、E-mailではなくLINEでくるのです。おそらくSNSを拒否したら、タイでは仕事にならんだろうな〜と思ったしだいです。

この数年で飛躍的にスマートフォンが普及したタイ。利用端末の90%程度がスマホで、みんなスマホで買い物、仕事、プライベートのやりとりを行います。こうしたインフラが既存のECや金融業の課題をいろんなソリューションで解消していくのかと思うと、これからも目が離せないなと思いました。

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