バーチャルアイドルはWebGLの夢を見るか?

バーチャルアイドルはWebGLの夢を見るか?

私が前職のときに、編集長として創刊した雑誌が、なんと200号を迎えました。

CGWORLD+digitalvideoという、コンピュータグラフィックスとビデオ編集の専門誌です。
主に3DCGアニメーション制作や映像合成を行うプロのクリエイター向けの情報が中心の雑誌なのですが、ペーパーメディアがシュリンクする出版界にあって、よく17年もサバイバルしてきたなあ、と感心させられます。

私がプロデュースしてたテライユキって聞いたことあります?

その記念すべき200号の表紙を飾ったのが、何を隠そう、私が版権管理会社の社長としてプロデュースしていたテライユキ。

terai
© original character design by くつぎけんいち

CGWORLD200号の記念すべき表紙を飾った元祖バーチャルアイドルのテライユキ。いくぶん、年齢も重ねて落ち着いた印象になった気がします。(制作裏話はこちら

ご存知ない方もいるかもしれませんが、テライユキは漫画家のくつぎけんいち氏が自身のマンガに登場したキャラクターを3Dとして再デビューさせ、その後、2000年当時のバーチャルアイドルブームの火付け役になり、テレビコマーシャル(エチケットライオンなど)、CD(エイベックスからデビュー)、テレビ番組出演、写真集と大活躍した3DCGの女の子なんです。

初音ミクなんかよりも、ずいぶん前の話です。

3DCGがまだ高嶺の花だった頃

私がこの雑誌を創刊しようと思ったのは1995年前後だったと思います。たまたま米国で行われたシーグラフというデジタル映像の展示会に出席し、当時、ピクサーが制作していたトイ・ストーリーなどのアニメーションや、映画「ジュラシック・パーク」のVFX制作の様子を見て大きなショックを受けました。

そして、帰りの飛行機の中で「絶対、映像は3DCGとデジタルビデオの世界に移り変わるから、その時にクリエイターに最新の技術動向を伝えるメディアが必要だ!」と提案書を書き上げたのが始まりなのです。(※事業提案書くのに、飛行機の中ほど条件の整っているところはありません!)

そんな懐かしいエピソードに思いをはせながら、「さて、あれから17年。今、Webで3D はどうなってんのかな?」と疑問に思いネットを探ったところ、「おおっ、ここまで来たか!」と技術の進歩にさらにショック! 高嶺の花だった3DCGが今ではブラウザベースで作れ、誰もがブラウザで楽しむことのできる存在になっていました。

今回は、そのWeb上での3DCG技術を紹介したいと思います。

Webブラウザで3DをレンダリングするWebGL

ところで、PCで3DCGをレンダリングするAPIとしては、OpenGLという規格がもっとも普及しているものです。もともとはSGIが開発したものですが、その後、UNIX、Windows、Macなどで利用できるオープンプラットフォームとなりました。

WebGLはこのWebブラウザ版です。JavaScriptとOpenGL ESがセットになったようなもので、プラグインなしに、3DCGを描画できるのが特徴です。そして、JavaScriptからWebGLを操作するブラウザがいくつも登場しています。最近では、iOS8の新機能としてSafariがWebGLに対応しました。つまり、スマホであっても、高精細な3DCGがブラウザで楽しめる時代になっているということです。

Three.jsは、その中でももっとも人気があり、サイトなどの情報量が豊富なライブラリです。HTML5で3DCGやりたいときには標準的なライブラリ。普段、JSを取り扱っているエンジニアには使いやすいといえるでしょう。

ドキュメントやgithubは、こちらのオフィシャルサイトで確認いただきたいですが、three.jsを使ったたくさんのサンプルを見るだけでも楽しいですね。
公式サイトはこちら
Githubはこちら

webgl
WebGL対応のライブラリはほかにも、Babylon.jsやCubicVR.jsなどがありますが、今回紹介したthree.jsがもっとも多くの支持者がいて、初心者にも始めやすいライブラリなのではないかと思います。

3Dプリンタなど、3次元ポリゴンの世界が身近になってきた昨今。みなさんのサイトやサービスにも、このようなリッチなコンテンツを投入してみてはいかがでしょうか?

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