ユビキタス、覚えていますか?

ユビキタス、覚えていますか?

6月のとある日、新宿都庁付近を歩いていた私の目にあるものが飛び込んできました。

街路灯に貼られた緑色の小さなカード ――
そこには『ucode』という文字が書いてありました。

なんだろう、これ。何かスゴい発見をしたかもしれない……。
少し興奮を覚えながらも、何をどうするものか分からず、とりあえずその場を後にしました。

『ucode……』。やはりどうしても気になります。
ネットで調べてみると、2013年4月25日に公開された下記ページがヒットしました。
<参照:東京都・報道資料発表『ucodeNFCタグを活用した歩行者への情報提供を都道新宿副都心四号線で実施』>

スマートフォン……、NFCタグ……。
ふむふむ、『ucode』はITに深く関与しているようですね。
どうやら、NFC対応スマホをかざすと場所情報提供サービスが利用できる。
このリリースはその実証実験実施を発表していたようです。

私とてIT業界に従事している身。これはぜひ参加してみよう!!(実際は興味本位w)

ところでその期間は……?
「平成25年5月1日(水曜)10時00分から5月26日(日曜)24時00分まで」

なぬっ!!!
とっくに実証実験は終わっていますね。しかも古っ!!

とはいえ、せっかくの接点ですし、俄然興味も湧いてきました。
ここはもうちょっと『ucode』について調べるみることにしましょう。

この実証実験で何をやろうとしていたのか

そもそも『ucode』とは何なのでしょうか?

“個々の「モノ」や「場所」などに割り当てられる国際標準規格の識別用番号”
<出典:『ucodeNFCタグを活用した歩行者への情報提供を都道新宿副都心四号線で実施』より抜粋>

つまり、インターネット上のIPや名前解決のような仕組みを実世界の「モノ」や「場所」の識別に使おうという試みなんですね。それでは「NFCタグ」はというと……

“「Near Field Communication」の略。
複数の非接触ICカードの無線通信規格と互換性を持つ国際標準規格”

<出典:『ucodeNFCタグを活用した歩行者への情報提供を都道新宿副都心四号線で実施』より抜粋>

この「NFCタグ」を通じて『ucode』を認識し、専用アプリがサーバとやりとりするといった仕組みのようです。

気になる実証実験の結果は……

ネットでこの『ucode』にまつわる情報を調べてみた限りでは、2012年から2013年前半にかけて一時期な動きはあったものの、それ以降は特に目立ったニュースは確認されませんでした。
つまり、実験の成否はさておき、あまり活かされなかった技術になってしまったようですね。

追加情報がない以上、完全な憶測にはなってしまいますが、自分なりに “活かされなかった” 理由を考えてみました。

  • スマホや専用の端末を “かざす” という利用形態が、同じように “かざす” ことで使用される「QRコード」との比較されてしまい、“ucodeならでは” という導入メリットが見い出せなかった。
  • そもそも『ucode』の普及活動が十分ではなく、戦略的に失敗した。

企業ではなく、都が実施した実験であったことを考えれば、「ユニバーサルデザインのまちづくり」を目的としたものだったのかもしれません。
当然ながら、目的こそ今もなお続くものなのかもしれませんが、その手段として『ucode』は選択されなかったということですね。

『ucode』はGPS同様に「緯度」「経度」情報はもちろんのこと、「高さ(階層)」の違いも個別にコードを発行することができるため、普及さえされていれば画期的な技術になっていたことでしょう。

『ucode』が普及していたら、私ならこうしたい

つい一カ月前、Google Glassが3年ぶりのアップデートを行ったとのニュースがありました。
あの、計画自体が座礁に乗り上げられたとされるGoogle Glassがですよ!
<参照:engadget『Google Glassに3年ぶりのアップデート公開』>

ひょっとしたら、ひょっとしたらですよ。。。
いつの間にかフェードアウトしている『ucode』も、再び日の目を見るということもあり得るのではないでしょうか?
そんな日に備えて、私だったら『ucode』をこう使う……というアイデアを考えてみました。

例えば購入した食品や家電にそれぞれユニークな『ucode』が振ってあるとしましょう。
食品であれば賞味期限を、家電であれば点検時期が近づいたら、登録端末に通知が来るといったシステムはいかがでしょうか。

私が一人暮らしをしていたころは “安物買いの銭失い” を地で行っていたこともあり、かなりの確率で賞味期限がとっくに過ぎた食品たちが冷蔵庫の中に眠っていたものです。

こういった食材が把握されていれば、あり合わせの食材でメニューを提案してくれるといったことも可能ですよね。
食品ロスも軽減されるとあらば、世の役にも立つというものです。
どうです? 消費者庁さん!!

最後に『ucode』を活用した事例を一つ。
国土地理院の下記サイトで登録された場所情報コードが検索可能です。
興味があれば、ぜひご確認ください。
<参照:国土地理院『場所情報コード閲覧システム』>

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