潜入・人工知能学会②|「インンタラクティブ情報アクセスと可視化マイニング研究会」に参加してみた ~岡村’s view編

潜入・人工知能学会②|「インンタラクティブ情報アクセスと可視化マイニング研究会」に参加してみた ~岡村’s view編

去る3月4日、人工知能学会が主催するイベント『インタラクティブ情報アクセスと可視化マイニング研究会』の第15回発表会に参加してきました。
<参照:sigam『インタラクティブ情報アクセスと可視化マイニング』>

書き出しが先週3月9日に公開されたricemanさんの記事と完全同一なのですが、それもそのはず、同じ発表会に参加したのです。
<bitWave関連記事『潜入・人工知能学会①|「インンタラクティブ情報アクセスと可視化マイニング研究会」に参加してみた ~riceman’s view編』>

10ある発表チームは学生たちにより構成されていましたが、ビジネスにも応用できそうなアイデアがたくさんあり、非常に有意義に過ごせました。

ricemanさんは心に残った発表内容を抜粋してご紹介されていますが、私は「ビジネスにも応用できるかも?」ということで、ショーケース・ティービーが提供する各サービスに、今回の発表内容を関連付ければどんな化学変化を引き起こせるのか、それをご紹介させていただきます。

テーマ①『分散表現を用いた有害表現判別に基づく炎上予測』

  
発表チーム徳島大学
(三宅 剛史/松本 和幸/吉田 稔/北 研二)
発表資料http://must.c.u-tokyo.ac.jp/sigam/sigam15/sigam1501.pdf
発表内容概要ネット上での有害な単語を検出して蓄積。累積データを機械学習されることによって、有害な単語自体を使えないようにできれば、ネット炎上が防げるのではないか?
弊社サービスに結びつけたら…JSタグを納品する形態が多いショーケース・ティービーのサービス群同様、この発表内容自体もJSタグで実行させることができそう。
ショーケース・ティービーの現行サービスでの応用を考えれば、有害単語検出ではなく、ポジティブな意味合いを持つ単語を検出することで、ユーザのニーズを洗い出すことなどに使えそうである。

テーマ②『議論フレームワークにおいて受け入れる主張の決定方法とそれらの方法の間の関係について』

  
発表チーム東京大学
(豊東 柊哉/山口 和紀)
発表資料http://must.c.u-tokyo.ac.jp/sigam/sigam15/sigam1502.pdf
発表内容概要「議論の説得力を評価するフレームワーク」の新定義を発表。議論の効率的な進め方とかではなく、各自の主張にコストを設けて優劣を評価するといったもの。
弊社サービスに結びつけたら…説明自体は非常に分かりやすかったものの、残念ながら弊社で取り扱う現行サービス群での活用イメージは湧きませんでした。
ただし、このロジックを組み込むことができれば、各種ミーティングで作られる議事録などが新しいカタチになるかもしれませんね。

テーマ③『データマイニングとテキストマイニングの連携によるデータ分析支援』

  
発表チーム滋賀県立大学
(松本 友哉/砂山 渡/畑中 裕司/小郷原 一智)
発表資料http://must.c.u-tokyo.ac.jp/sigam/sigam15/sigam1503.pdf
発表内容概要アンケートなどにおいては、度合いを示す数値やコメントのテキストなどの多様なフォーマットがあるため、これらを統合した分析には困難がつきまとう。しかし、テキストマイニング用の統合環境(TETDM)にデータマイニング機能を追加することで、分析が容易にできるのではないかといった内容。比較的ビジネス寄り。
弊社サービスに結びつけたら…商品レビューを分析することで、ユーザが何を望んでいるのかを調査する内容では非常に現実的で応用が効くものであると思います。
ショーケース・ティービーの場合はサードパーティ扱いとなるので、各クライアント・各業界の情報を集積して、算出された “傾向” をご提供するカタチになるでしょう。データサイエンティストが十分に確保できるようであれば、コンサルティング方面まで足を伸ばせるかもしれません。

テーマ④『研究初心者のサーベイ行為を対象とした論文整理支援システムの基礎検討』

  
発表チーム関西大学
(西村 勇哉/大杉 隆文/盛山 将広/内藤 峻/松下 光範)
発表資料http://must.c.u-tokyo.ac.jp/sigam/sigam15/sigam1504.pdf
発表内容概要研究初心者用の論文検索を支援するシステム。関連のある分野や取り扱う技術、研究者などで検索できるといったもの。つまり、研究初心者は自分の求める論文を容易に検索できないので、それを可視化することで分かりやすくし、検索が容易にできるシステムとしている。
弊社サービスに結びつけたら…データの関連性を分かりやすく可視化していたところは、ショーケース・ティービーのデータ分析系サービスに組み込むことができそうですし、実現したら面白いことになりそうです。
論文検索という括りで言ってしまえば、ショーケース・ティービーにはテキストを取り扱う商材がないため、このbitWaveにおけるビギナーライター向けのツールに留まってしまいそうですね。

テーマ⑤『密度に基づく時空間分析システムにおける学習済み深層ネットワークを用いた画像分類』

  
発表チーム広島市立大学
(酒井 達弘/田村 慶一/北上 始)
発表資料http://must.c.u-tokyo.ac.jp/sigam/sigam15/sigam1505.pdf
発表内容概要深層ネットワークを用いてソーシャルメディアサイトの情報を解析し、気象や自然災害をいち早く検出。それを活用できるようにしていきたいというもの。今回の発表ではTwitter内のジオタグ付きのデータを対象とし、画像やツイート内容から状況をモニタリングしていた。
弊社サービスに結びつけたら…SNSの公開情報とショーケース・ティービーのDMPサービス「ZUNOH」が持つデータとを組み合わせれば、かなり凄いことができそうです。例えて言うなら、顧客のニーズをより精度の高い状態で追えるようなイメージになるのでしょうか。
ただしこれを構築・構築するにも、そもそもAIの知見はもっと欲しいところですね。

テーマ⑥『知識伝達における類推による説明能力の育成』

  
発表チーム広島市立大学/滋賀県立大学/広島市立大学
(石田 純太/砂山 渡/川本 佳代)
発表資料http://must.c.u-tokyo.ac.jp/sigam/sigam15/sigam1506.pdf
発表内容概要何かを人に説明する際に、伝えたい人の知っている別の物に例えて説明をすると分かりやすい内容となるが、“何に例えるか” を支援するシステム。例えば学校の授業で電圧・電流・抵抗を水流モデル(水圧、水流、水車)などになぞらえるが、このような具体例を提示するといったもの。
弊社サービスに結びつけたら…ビジネスとして捉えた際、真っ先に思い浮かぶのは知育用商材に使えそうであるということ。
あいにくショーケース・ティービーには知育用商材がないため、現行サービスで活用できそうな部分は見つかりませんでした。しかし、プレゼンテーションや営業用資料での活用など、いくつかのビジネスシーンでは有効活用できそうなシチュエーションがありそうですね。

テーマ⑦『キャラクターを用いたテキストマイニングスキルの獲得支援』

  
発表チーム広島市立大学/滋賀県立大学/広島市立大学
(後藤 賢悟/砂山 渡/川本 佳代)
発表資料http://must.c.u-tokyo.ac.jp/sigam/sigam15/sigam1507.pdf
発表内容概要TETDM(テキストマイニング用の統合環境)を模した、「テキストマイニング育成用チュートリアル」が導入できるようにしたもの。チュートリアル自体をキャラクターにゲーミフィケーション的に進行させることができる。結果的に、TETDMとは異なるテキストマイニングを実現可能としている。
弊社サービスに結びつけたら…チュートリアル生成ツール的な感じで使えれば面白そうですね。
ショーケース・ティービーの各種商材において、管理画面自体を顧客に解放するケースもあるため、キャラクターを利用した各種サービスの設定アシストなどでも活用できるかもしれません。ただ、現行サービスだけで考えれば、相当な学習コストになってしまいそうです。

テーマ⑧『Twitterを用いた感染症発生動向の視覚化』

  
発表チーム徳島大学
(松本 流星/吉田 稔/松本 和幸/北 研二)
発表資料http://must.c.u-tokyo.ac.jp/sigam/sigam15/sigam1507.pdf
発表内容概要通常であれば、画像などに組み込まれたEXIF情報内のジオデータから位置特定を行うのが定石であるが、ジオデータを持たないテキストデータの過去のツイート履歴から場所を推測し、地域を特定するという試みを発表。これにより感染症の動向を可視化し、パンデミック対策に有効であることを示していた。
弊社サービスに結びつけたら…テキストの文面を解析して推定していくというプロセス自体に発想がなく、非常に興味を持ちました。
ショーケース・ティービーのサービスでの活用法で言えば、“誰が” というデータが「ZUNOH」と紐づけばニーズに直結するでしょう。かなり有用なのではないでしょうか。

テーマ⑨『地理的な関連性を持つ時系列データの探索的分析を支援する可視化システムに関する研究』

  
発表チーム関西大学
(内藤 峻/岩崎 有基/松下 光範)
発表資料http://must.c.u-tokyo.ac.jp/sigam/sigam15/sigam1509.pdf
発表内容概要時系列データとその時点での情報を可視化することで、変化の様子を把握できるようするという内容。時系列データの分析が行えれば仮説の生成作業自体も容易に実施することが可能となる。今回の発表時点である程度ツールとして完成されていた。なお、本発表は「研究会奨励賞」を受賞されています。
弊社サービスに結びつけたら…すぐにでもショーケース・ティービーのデータ分析系サービスに組み込んでみたい内容でした。
ショーケース・ティービーが保持するデータで活用する場合は、主にエンドユーザの行動になると思われます。その行動の変化が可視化できるのであれば、何か施策を打った際の効果が表れるまで推移も分かるでしょうし、経過観察するにも非常に有効であると考えられます。

テーマ⑩『初学者を対象としたニュース記事中のトピックの関係性に基づく可視化インタフェースの提案』

発表チーム関西大学
(西川 奈都月/盛山 将広/内藤 峻/松下 光範)
発表資料http://must.c.u-tokyo.ac.jp/sigam/sigam15/sigam1510.pdf
発表内容概要ニュース記事には続報というものがあり、結果的に多様な観点から記述されているため、情報量自体も膨大なものになりがちである。初学者はそれらの関連性を捉えることが困難であるため、時系列に沿った情報の刷新もままならない状態になる。発表内容では、各記事を階層構造に仕分けることでカテゴライズを図り、それぞれの関係性を把握しやすくさせるといったツールを提案していた。

弊社サービスに結びつけたら…これは「テーマ⑨」で挙げた用途と近いイメージが思い浮かびました。
ショーケース・ティービーの場合、計測結果をレポーティングする際に使用できるかもしれません。大抵の場合、月毎にレポート作成を実施するわけですが、これらを時系列を追って整理することができればPDCAサイクルも回しやすく、非常に有益なツールになることと思われます。

全10チームの研究発表を聴講して思うこと

あくまでも “研究”ということで、発表された各研究チームは利潤を求めていません。そのため、ビジネスモデルであったり、それを実行するためのビジネススキームにまでは言及されていません。しかし、そのまま直接使うことが困難なアイデアであっても、応用すれば面白いことができそうなアイデアばかりといった印象を受けました。

機械学習にせよAIにせよ、目的に沿ったデータは必要不可欠です。そして、ショーケース・ティービーが保持するデータ群は、闇雲に集めたデータということでもないため、上質なデータであると考えられます。
しかし、いくら上質なデータを持っていたところで、目的に則した活用方法を見誤れば、ただの宝の持ち腐れと化してしまいます。

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