“触覚” を疑似体験|未体験ゾーンに突入

“触覚” を疑似体験|未体験ゾーンに突入

夢を掴む ――
書いていて少し気恥ずかしいですね……。

「夢を掴む」というのはあくまでも比喩表現であり、実体のない “夢” は掴んだりすることはできません。
ただ、目の前にあるペットボトルであればどうでしょう。当然掴めますよね。
では、ディスプレイの中に映るペットボトルであればどうでしょう……

そんなあり得もしない行動を実現させるガジェットが生まれつつあるということを、新人開発員の中村くんが共有してくれました。
<参照:eizine『VR空間で掴む感覚を再現するデバイス「VRgluv」クラウドファンディング開始』>

視覚・聴覚においては、実在しないものを再現して体験させることはIT普及前から存在してきました。そして今、我々は擬似体験に「触覚」まで取り込もうとしているのです。

VRは新領域へと突入する

昨年、VR用ヘッドマウントディスプレイ「Rift」をリリースするOculus社が開発者会議「Oculus Connect 3」を開催しています。その中でチーフサイエンティストが5年後のVRの未来について、以下の7点を挙げていました。
 VR未来予測1:光学ディスプレイの進化
 VR未来予測2:グラフィックスの進化
 VR未来予測3:視線追跡技術
 VR未来予測4:オーディオの進化
 VR未来予測5:インタラクション(アクションに応じたリアクション)
 VR未来予測6:人間工学に基づく端末自体の進化
 VR未来予測7:コンピータービジョンの増強

前記の “掴む” 擬似体験は「VR未来予測5」に当たるかと思います。
そのOculus社はインタラクションをもたらす足がかりとして「Oculus Touch」を発表し、年末には販売も開始し始めました。まずは「Oculus Touch」の実機をご覧ください。
<参照:Oculus『Rift + Touch』>

なんかゲームのコントローラのようですよね……。とても “掴む” ことはできなそうです。
一応、未来予測を紹介した場では向こう5年間は、ジェスチャーを元にしたリアクションぐらいであれば「Oculus Touch」で賄えるものの、それを越えるアクション・リアクションは新しいデバイスの登場が必要であるとも付け加えています。

Oculus社の未来予測はとても楽しみなところではあるのですが、5年待たずして『VRgluv』は実現しそうなのです。これに対してOculus社がどんなリアクションを見せるのか拝見したいところです(イジワルな発想)。

この『VRgluv』を共有してくれた中村くんに対抗してか、ricemanさんも日本企業の底ヂカラを共有してくれました。
<参照:MoguraVR『アルプス電気に聞く「触覚のVR」の今』>

アルプス電気が開発するガジェット『ハプティック® リアクタ』は、内蔵アクチュエータが生み出す振動によって、触覚の報告まで再現できているとのこと。
そしてまた別のガジェット『ハプティック® トリガー』は伸縮するスイッチとそのスイッチに応力を与える内蔵アクチュエータによって形成されており、センサーに通知された信号の強さによってスイッチを伸縮させるのに必要な力加減を変えるというもの。つまり、材質の違いによる硬さの違いを再現できるというもの。
これらの技術を応用すれば “触覚” の中でも圧覚や痛覚なども再現できそうですね。世界に引けを取らない技術です。

“触覚” はVRを越え……

五感に訴える技術は、何もVRでのみ実現できるというものでもありません。
ricemanさんがVRの枠を越えた “触覚” 疑似体験技術も共有してくれました。
<参照:MOBILE TOUCH『ディズニーリサーチが3D触感タッチスクリーンを発表』>

2013年と昔の記事ながら、未だに新しさを感じさせる技術です。さすが魔法を創る研究所とも称されるディズニーリサーチ社ですね。

ヘッドマウントディスプレイなしでも “触覚” が疑似体験することができるとするならば、真っ先にスマホへの導入も考えられるでしょう。まさかディズニーモバイルで……なんてね。

余談:疑似体験技術 VS 人間の脳

社内にある「PlayStation®VR」を試遊している開発員を見かけました。
彼はディスプレイ内に写った婆さんゾンビに驚き、体をのけぞらせて背面の壁に頭を打ち付けていました。
“視覚” と “聴覚” から得られる情報だけでもこの有様です。

これが “触覚” も体験できるVRだったとしたらどうでしょう。
その痛みは壁に頭を打ち付けたことから来る痛みなのか、内蔵アクチュエータが生み出した擬似的な痛みなのか…。ヘッドマウントディスプレイは周りの情報を排除してしまうため、自分の脳がどれだけ正しく判断できるのでしょうか。。。

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