NYの胃袋を夢中にさせている食材宅配「ブルーエプロン」とは?

NYの胃袋を夢中にさせている食材宅配「ブルーエプロン」とは?

Hello! Yukari Sugamaです。
今日は米ビジネス誌Forbesより美味しい記事をピックアップしました。

Blue Apron’s Got Big Plans For Dinner

2015/10/14
Blue Apron’s Got Big Plans For Dinner — But So Do Its Hungry Rivals
「ブルーエプロン」は夕食事業に向けて大きな計画があるが、それはハングリーなライバルも同様だ。
http://www.forbes.com/sites/alexkonrad/2015/10/14/inside-blue-apron-and-the-meal-kit-rush/

「ブルーエプロン」は、アメリカのニューヨークなどの大都市で展開する、食事キットの宅配サービス会社で、2012年に設立した会社です。

そのサービスの魅力は、美味しそうなご飯とともにこちらに詳しく説明されています。
(ご飯がまだの方、閲覧注意)
http://macaro-ni.jp/7242

公式サイトによれば

1. オリジナルの週代わりのレシピ(35分以内に調理完了)
2. 事前に人数分に計算された材料
3. 便利な配達サービス

というのが大きな3つの特色とのこと。

魅力的なレシピと顧客の期待値以上をいく(高品質な食品はもちろん、本文によれば料理の飾りのお花までキットに入っている!)質の高さでヒットし、アメリカ大都市で働くミレニアルの毎月200万食を支えていると言われています。(Forbes Japan 2015 12記事より)

これだけヒットしており、この業界は「ブルーエプロン」一社独占状態かと思いきや、実はこの業界、今非常に有力な競合がひしめいています。

It is one of no fewer than three fast-growing, venture-backed meal kit startups based in New York City. Plated, which was founded by Salzberg’s former business school classmates, has annual revenue estimated in the tens of millions. And HelloFresh, which was founded in Berlin but operates a regional headquarters in New York, just raised $85 million at a valuation of $2.9 billion and has global revenue of about $40 million a month (HelloFresh declined comment).

ニューヨーク市にある後押しを受けている急成長食事キットは3スタートアップ以上ある。(Blue ApronのCEO)サルツバーグ氏の(ハーバード)ビジネススクール時代のクラスメートによって設立されたPlatedは、年次収益は何千万ドルと見積もられている。Hello Freshは、ベルリンに設立されたがニューヨーク支店を運営し、8500万ドルを調達し、29億ドルの評価があり、さらには世界で月に約4000万ドルの収益がある。(Hello Freshはコメントを辞退)

ちなみに同記事によれば、「ブルーエプロン」は1億9000万ドル以上を調達し、20億円の価値があるとみられています。

日本での類似サービス

「食材キット」ではなく「食材」の配達サービスは、日本国内でも非常に根付いているサービスですよね!

オイシックス社もそのようなサービスを提供する会社の一つで、COOPのような宅配スーパーに近いサービスを展開しています。

そしてそのオイシックス社が、2014年9月に食事キットサービスを始めていました。

商品名はKitOisix(キットオイシックス)(http://www.oisix.com/shop.g6–kit–course2__html.htm?mi2=kit–home)

Blue ApronとKitOisixを徹底比較

両社は何が違うの?ということで、早速両社サービスを以下の5つの観点から比較してみました。

・価格
・メニューの満足度
・メニューのオシャレ度
・サービスのきめ細やかさ
・他メニューの有無

 価格メニューの満足度メニューのオシャレ度サービスのきめ細やかさ他に注文可のメニュー
Blue Apron
1人でおよそ1,200円(コスパは良い)

300〜500種類ほどあるらしい

外食クオリティ(しかも35分以内)

食材のカットや下ごしらえなどは行われていない様子。

ワイン
KitOisix
最低料金は2人で980円~

豊富だが、Blue Apronと比べ
オリジナリティに欠ける


(半調理、野菜カットあり)

野菜など
(副菜用)

特に、「メニューのオシャレ度」と「サービスのきめ細やかさ」では、差異が顕著!

「ブルーエプロン」ではレストランで食べられるような特別感のあるメニューが簡単に作れます。

他方、KitOisixは半調理されており、切っても鮮度が落ちない野菜はカットされて送られてくるので、食事を作る方の手間が限りなく省かれます。

少し話は逸れるようですが、アメリカの生活文化は基本的に”DIY”で、食事に関しても「美味しいものは外ではなくて、自分で作る」という発想があるようです。(映画「RED リータンズ」での冒頭のブルース・ウィリスのセリフより)

それに対して日本では古くから生協連が発達し、ご近所さんや組合員と助け合い、力を合わせて生活していく文化が重要とされてきていました。(生協連の発足は1951年 「日本生協連」よりhttp://jccu.coop/aboutus/jccu/#ABOUT)

両サービスの違いは、日米の生活文化の違いの表れと言って良いかもしれません。

黒船は日本の食卓にも登場するか?

食材宅配サービスが根付いている日本に、「ブルーエプロン」が入り込む余地はあるのでしょうか?
サービス内容から推し量れる「ブルーエプロン」とKitOisixの顧客層の違いを考えてみましょう。

・ブルーエプロン(Blue Apron)・・・多少高くても、おしゃれで美味しいものをワインを飲みながらゆっくり楽しみたい顧客層

→子どものいない夫婦同士、あるいは友人同士で料理と食事を楽しみたい独身女性
  サービス展開が現時点で大都市のみという所からも、経済的に豊かなユーザ
  (アメリカ大都市の家賃は東京とは比にならない程高く、富裕層しか住めません・・・)

・KitOisix・・・質にもコストにも妥協をしない。そしてとにかく時間が無い人たち。

→子供のいる家族。経済的には中流以上。

オイシックス社のキットサービスの顧客層は、宅配サービスの顧客層と大きく変わらず、ミレニアル世代へユーザ層を広げた訳ではないと思います。

オイシックス社が2014年1月にオープンさせた直営店舗(3店舗目)の売上不振は、新しいもの・流行りものには行列に並ぶ時間も惜しまないミレニアル世代を魅了するフックが足りない証拠のように思えます。
http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&sid=1233019

image03

サイトでは「家族みんなで」という言葉が多く使われており、子持ちのファミリーをターゲットとしている印象

つまり日本のミレニアル世代は、今まさにお腹を空かせて待っているブルーオーシャンなのでは!
彼らを夢中にさせる新しい価値観が「ブルーエプロン」にはあると思います。

もちろん、「ブルーエプロン」の大きな特徴は、何といっても高品質な食材。
これが調達できなければ日本での安定的なサービス提供は厳しいでしょう。

今後のサービス展開を静観しましょう。

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