Adobeの2017年10の予測マーケティングトレンドを読み解く -要約編

Adobeの2017年10の予測マーケティングトレンドを読み解く -要約編

Adobe社が今年始めに『2017年10大マーケティング・トレンド』という記事を公開しました。

これは言うまでもなく米国のトレンドであって、必ずしも日本に当てはまらないでしょう。しかし、多くのマーケティング技術が米国発である以上、少なからず的を射た指摘であり、「日本だから…」といって無視できるようなものではありませんでした。
<参照:Adobe UNITE『2017年、マーケティングトレンド予測トップ10』>

本日はその予測の「要約編」を、翌日は「考察編」として全2回に分けてご紹介いたします。

Adobe社が提唱する『10の予測トレンド』

ここでは冒頭でご案内したサイトに掲載される『10の予測トレンド』を要約したものをご紹介いたします。

予測1:『大衆意識の変化』

大衆は今までよりも社会的不平等を意識しており、消費者(特に若い世代)は「ポスト物質主義」へと傾倒しつつある。マーケターはこうした情勢を受け、ブランドロイヤルティや消費者とブランドの関係性といった原則を再考しなければならない。

予測2:『信用問題への取り組み』

信用の問題はすべての業界に影響する。既存の体制を疑問視する大衆の声は、先行きが不透明な世界政治の現状にも反映されているとの供述もある。マーケターは顧客とより直接的なつながりを持ち、透明性を確立していくべき。つまり、マーケターには今よりも賢く行動することが求められる。

予測3:『デジタル企業身売りの増加』

アドテク市場にはスタートアップ企業がひしめき、2年前にベンチャー投資の流れは止まっている。資金の枯渇に伴い、末端のプレーヤーはデータテクノロジーのノウハウを欲しがっている企業や、媒体企業の買収ターゲットとなる。

予測4:『デスクトップの衰退、AIの進化』

デジタルアシスタントやチャットボットといった形でのAI(人工知能)の利用も、モバイル中心の動きに加担することになるだろう。アシスタント機能は主にスマートフォンから利用されている。この傾向は2017年にさらに顕著になると予測する目もある。本格的にスマートフォンが主導権を握ったと見ていいだろう。

予測5:『ピークを迎えるモバイル』

全世界のスマートフォン所有数とモバイルメディア消費時間はどちらも飽和点に近づいていると、多くの業界ウォッチャーは考えている。モバイルプラットフォームでの競争はまもなくゼロサムゲームとなるだろう。モバイル端末上で消費される時間の伸びは横ばい状態となっている一方、スマートフォンの使用は爆発的に増えている。このことからモバイル消費時間の上昇分は、実際には他のメディアからの移行、またはマルチタスクによるものと考えられている。

予測6:『ブロックチェーンの台頭』

ブロックチェーン技術は「値の転送のみ行い、複製はしないオンライン帳簿」として、より安全な電子決済を可能にする。特にオートメーション技術や人工知能と組み合わせると、あらゆる取引に応用できるようになる。インターネットにアクセスできるスマートフォンならば、どんな端末でもブロックチェーンを使えるため、銀行へのアクセスが悪い途上国の人々も、取引が簡単にできるようになると考えられる。WEBがもたらしたコミュニケーションの民主化と同様のことを、ブロックチェーンは金融界で実現するだろう。

予測7:『業界文化に残る古い体質の刷新』

人種や性別の違い、欧州の移民排斥運動などに厳しい目が向けられる中、エージェンシーやメディア企業、クライアントにとって、多様性の尊重が大きな課題になるはずだ。あらゆる多様性を業界に取り入れることが今や必須だとされる。「女性向けの製品を作っているのに、そのチームに女性がいなければ成功するわけがない」とも。

予測8:『DIYマーケティング』

広告で一人ひとりの属性に対応する「パーソナライゼーション」を越え、消費者が自らマーケティングコンテンツを作成する時代がやってくる。これは、UGC(ユーザ生成コンテンツ)をさらに越えていくものだ。マーケティングにおける人工知能の応用は、クリエイティブとメディアの組み合わせを最適化し、より高度な「ターゲティング広告」を可能にし、消費者がより直接的にブランドと関わるようになると予測する声もある。

予測9:『予測不透明なビジネス慣習からの脱却』

クライアント、エージェンシー、メディア間の不透明なビジネス慣習の問題が、さまざまな場所で話題に挙がっている。端的にまとめると、この問題は「契約書に明文化せよ」ということにつきる。

予測10:『試行錯誤からアカウンタビリティの確立へ』

2017年にデジタルメディアがトップランナーの座につくからには、アカウンタビリティ(説明責任)の徹底が必要となる。虚偽広告の蔓延に見られるような、デジタルマーケティングへの投資が本当に役に立っているのか不明な状況には、より厳しい目が向けられるようになるだろう。ただし、虚偽広告の追求は改革のひとつの要素にすぎず、より重要な点はデジタル戦略の有効性を実証することだ。

スマートフォンを中心に新しいテクノロジーを注入したMAが必要になる

上記の要約した10項目をさらにまとめて簡略化すると、以下のようになると予測しています。

「デバイスの中心は間違いなくスマートフォンに。そして音声認識などを始めとしたAIエージェントが、至るところに侵入を開始する。
AIの侵入により、複雑かつ究極の「個」に対するアプローチが一層重要になるため、従来のアドテクでは足らず、マーケティング・オートメーションを統合した新しいプラットフォームへの移行が必要となる。つまり、これまでのアドテク市場は縮小傾向を辿ることに。
洗練されたデジタルマーケティングを実現化させるための条件として、信頼と信用を多角的に証明する必要があり、そこにユーザが参加できる余地を残さなければならない。
そして、何よりも重要なのは “投資対費用効果の透明性” である。」

今回の「要約編」ではかなり乱暴に簡略化して、Adobe社の予測をご紹介させていただきました。「乱暴すぎるわ!」ということであれば、原文をご参照ください。

彼らの掲げる予測は少し語気が粗めで、結構な自信に満ちあふれています。果たして何を根拠にここまで強気な予測をしているのでしょうか。

明日の「考察編」をお楽しみにください。

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