AIがプロ並の彩色を|『PaintsChainer』の実力検証

AIがプロ並の彩色を|『PaintsChainer』の実力検証

みなさんは自分の画力に自信がありますか?

ハイ、この書き出しは三回目です……。
<bitWave関連記事『Can a neural network learn to recognize doodles?』>
<bitWave関連記事『AIは僕らの画力を引き上げてくれるのか』>

前回の記事の中で、『Image-to-Image』というプログラムをご紹介いたしました。コチラはテーマ(建物/ネコ/靴/バッグ)に沿った手書きイラストに対し、そのテーマに合せたテクスチャを自動で貼り合わせて彩色してくれるというものでした。

これだけでもAIの進歩を実感するのに十分だったのですが、今度はテーマ無制限で彩色してくれるプログラムがあることを新人開発員の中村くんが共有してくれました。
<参照:Qiita『線画着色webサービスPaintsChainerを公開してみた』>
<参照:『PaintsChainer』>

画力ある方は美しく、そうでない方はそれなりに

上記の共有URLを見る限り、線画自体がかなりの腕前! プロのアニメーターと見まごうばかりです。
それをAI『PaintsChainer』のチカラを持って、線画の質感を損なうことなく見事な彩色を施しています。これはスゴいですね。

ただし、この情報を共有してくれた中村くんはちょこっと意地悪なのか、こんな情報も併せて共有してくれています。
<参照:Kanji log『旧帝大工学部の男どもが自動塗り絵ソフト「PaintsChainer」を使ってみたら新しい世界が見えた。』>

ん~。人様の描いたイラストなので、なんともコメントしづらい。
それでもこのAI『PaintsChainer』は健気に彩色してくれているのですから、涙がちょちょぎれんばかりです。
1980年の富士フイルムのCMにあったフレーズ「美しい方はより美しく、そうでない方はそれなりに写ります」を体現していますね。

想像力がモノを言うエンジニアたるもの、相当な画力の腕前…

まぁ旧帝大のサンプルは、いくら研究室内で機械学習に取り組んでいるとはいえ、あくまでも学生の描くイラスト。
百戦錬磨のショーケース・ティービーのエンジニアたちの手にかかれば、かなりのキレイに彩色してくれることでしょう。
ということで、今回も何名かのエンジニアたちに線画を描いていただきました。
テーマは「自分が思い描く“少年マンガの主人公”」です!

ricemanさんの作品

まずはIT事情にアンテナを貼りまくっているricemanさん。さぞかし少年たちのハートをわしづかみにする方法だって知っていそうです。そんな彼が描く主人公は……


【彩色前】
おぉ~、“努力・友情・勝利” 感が うっすらと 滲みでていますね。拳の絵を付け加えているということは、どうも格闘マンガのようです。漂うオーラからは武道会予選敗退といった感じでしょうか。では『PaintsChainer』に彩色してもらいましょう。


【彩色後】
境界線のなかった髪の毛の生え際も、見事AIが補完してくれました。しかし目が充血。寝不足なのでしょうか。力強く握られた拳の中にはカレーペーストが入っていたと解釈したようですねw

戸村さんの作品

続いては本bitWaveでは初登場の戸村さん! 直接関わってはいないとのことですが、前職ではキャラクタービジネスに関与した企業に在籍していたとのことで、かなり期待できます。その腕前は……


【彩色前】
本人曰く、最近流行っている「うんこ漢字ドリル」に倣っているというキャラクターだそうです。確かに子供たちの人気は掴めるかもしれませんが、とても大人の描くイラストではないですね。。。可哀想ですがコチラも『PaintsChainer』さんに彩色してもらいましょう。


【彩色後】
これは怪人ですか? 間違いなくヒーローにやられる側ですね。でもボディの色味はバッチリ雰囲気が出ていますが、腕だけは人間風であることを見る限り、中身に人がいますねw

serverteam Kさんの作品

超多忙を極めるserverteam Kさんに、一服の清涼剤として童心に帰る目的でイラストを描いてもらいました。疲れきった男が描く線画とは……


【彩色前】
どこかで見覚えのあるような雰囲気。著作権ギリギリっすね。たぶんこの主人公はこれからナントカボールを探しにいく旅に出ることでしょう。それにしても線が細い……。よっぽどお疲れなのでしょうか、彩色は『PaintsChainer』に任せて、ゆっくり休んでください!


【彩色後】
なんかいい感じ! オッドアイ(左右の目の色が異なる形質)の主人公だなんて、ちょっと新しいかもしれません。これ、出版社に売りに行きましょうよ!!

HAMA-Gさんの作品

コチラも超多忙なHAMA-Gさんはserverteam Kさんと同郷の熊本県民。人気マンガ「ワン◯ース」の作者とも同郷なのですから、中々の実力者であると見込んでいますが……


【彩色前】
胸元に「S」マーク。ん、スーパーマン? いやいや、HAMA-Gさんが言うには「サーバーマン」なのだそう。エンジニアの見方にはなってくれそうですが、子供たちの人気は得られなそう。サーバが落ちたタイミングで連載も終了でしょうね。。。ではAIに人気キャラに仕立ててもらいましょう!


【彩色後】
色味から言えばバットマンのような雰囲気ではありますが、どう見てもダークヒーロータイプですね。原画にはなかった股間のボカシがなんとも気になります。全身タイツの変質者……といったところでしょうか。

元島さんの作品

「とにかく絵を描くのが好き」と豪語する元島さんにも参加してもらいましょう。パソコンが普及する前からマンガに慣れ親しんだアラフォーですから、さぞかしペンタッチもいぶし銀なことでしょう。


【彩色前】
「跳び箱」を題材にしたスポ根マンガを描いてもらいました。跳び箱をするのにシールドを持つのは邪魔でしかないですね。胸元に刻まれた「JT戦士」の文字は、本当であれば「IT戦士」と書きたかったそう。それにしても跳び箱とは無関係ですが……。AIのパワーで単行本の表紙レベルには昇華させてもらいましょう!


【彩色後】
なぜか片方の靴が脱げてしまうほど、跳躍感が表現されました! ただ、右手を除いては血色が悪いのは何故でしょうか。やはりAIが「JT戦士」と判断して、ヘビースモーカーのヒーローに仕立ててくれたのかもしれませんね。

Daiさんの作品

男っぽい画風のイラストが続いたので、ここは自称・女子力高めとのたまっているDaiさんにも描いてもらいましょう。少女マンガのようなタッチに期待Dai!


【彩色前】
たしかに女子力高め……ですね……。右手を見た感じでは「どこの地獄先生だ!?」といった趣きがありますが、着ている服はスモックですかね。幼稚園児にしてはかわいくない面構えです。せめて…『PaintsChainer』に少女マンガのようにしてもらいましょう。


【彩色後】
清潔感のカケラもない主人公が誕生しました! 特徴的な右手はバイ菌のせいで炎症を起こし、腫れ上がっているかのよう。左ポッケから出血が確認されますが、何か小動物でも入っていたのかな?

中村さんの作品

最後は本プログラムを共有してくれた中村くんに。昨年まで学生だった彼は大学で機械学習を学んでいたという影の実力者。しかも若さゆえに今回のテーマである “少年マンガの主人公” はつい最近まで慣れ親しんできたハズ。さてその実力は……


【彩色前】
いまだかつて、ここまで身動きが不自由な主人公はいたでしょうか。一体、中村くんはどんな幼少期を過ごしてきたのか…少し心配です。この主人公も、そして中村くん自身も『PaintsChainer』のチカラで自由に羽ばたいてもらいましょう。


【彩色後】
これはどう見てもメジャー誌ではないですね。キレイに色分けされていますが、息を止めているような表情をしているせいか、顔が酸欠状態なのではないかと。

画力ある方は美しく、そうでない方はそれなりに(復唱)

「AI」が認識するという点では太く、しかも細部まで囲われている絵である必要があると予測していました。
しかし、境界線がなくとも「AI」が境界線を自動認識し、その形状に合わせて色を塗ってくれていました。本当に驚きです。

この分野の進化はさらに加速していくことでしょう。bitWaveではこの進歩をずっと追いかけ続けていきます!

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