Apple Payが普及するためのトリガーは何か?

Apple Payが普及するためのトリガーは何か?

iPhone SE発売 そしてApple Pay

AppleがiPhone SEを発表した。久々の4インチモデル。この小型筐体に搭載された最新機能は多くのニュースがとりあげているので、ここではスキップしたい。

ところで、SEはApple Payが使える。Apple Payはデビットカードなどを登録しておくことで、端末を受信機にかざすだけで「ピピっ」と決済できる便利な機能だ。

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しかし、日本は昔から「ピピっ」は普及している。ガラケー時代は「おサイフケータイ」という名で「Suica」のような交通系非接触決済機に使っていた。そうなると、JRや地下鉄のゲートでiPhoneで「ピピっ」とできる日が近いのだろうか? 残念ながら、そう簡単ではないようだ。

Apple Payに対応した受信機で「ピピっ」と決済できる便利さは、日本で実現するのか?

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(写真はZdnetよりhttp://www.zdnet.com/article/apple-pay-more-banks-roll-out-apples-pay-by-iphone-service/

「ピピっ」と決済できる非接触通信にはいろんな規格がある。おサイフケータイやSuicaで使われているのは「Felica」という規格。

FelicaはNFC(Nea Field Communication)という近距離無線通信技術の規格に準拠したICカード技術で、ソニーが開発。Suicaだけでなく、WAONや楽天Edyなど多数の電子マネーに採用されているデファクトスタンダードな技術。

コンビニ店頭で「ピピっ」とさせる受信端末には、いろんな電子マネーのブランドが選択できるようになっているが、あればすべて同じ規格だから成立しているってことだ。

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画像はhttp://www.vaio.sony.co.jp/vaio/solution/FeliCa/ より出典

問題は、Apple Payの非接触通信がNFCに準拠はしているが、Felicaとは別の規格。よって、今、日本中に普及している非接触受信機は「使えない!」ということになる。多くの店舗や交通機関でApple Payを採用するためには、受信端末をすべて入れ替えなければならないという莫大なコスト問題が発生することになる。

Apple Payのアジアでの可能性

それでも、Apple Payにはまだ可能性があると思う。
中国ではあのUnion Payと提携した。日本でも大手のクレジットカード会社と提携の予定だ。

そして、決済時に個人情報などが一切、店舗側に行かないのもユーザとしては安心して使えるので喜ばれるだろう。

昨今、米国の司法省とロック解除で争っているが、政府と対立してでも端末内の個人情報を漏洩させるべきではないと考えるAppleのポリシーが、決済手段としてのApple Payでも活かされているのではないかと思ったくらいだ。

我々マーケティング事業者は、ユーザ情報をかきあつめて付加価値データを作り上げているが、その過程で、しつこいリタゲ広告などを見て、ユーザはさぞかしウンザリしているのだろうと思う。

その点、一切、ユーザ情報を提供しない決済手段やマーケティングソリューションはユーザの心を惹くかもしれないと思う。

我々マーケティング事業者は、価値の高いマーケティングデータを作る過程で、もっとユーザ心理に根ざした「おもてなし」の心をもったソリューションを提供していかないと、いつかユーザからそっぽを向かれるだろう。

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