CRO | コンバージョン率最適化の手法(第3回)

CRO | コンバージョン率最適化の手法(第3回)

今回は来訪者にコンバージョンしてもらうために、どのようなサイト構成であることが望ましいのかをご紹介させていただきます。
<前回のおさらい『CRO | コンバージョン率最適化の手法(第2回)』>

『CRO』実行の基本

まずは『CRO』を高めるには、現状のサイト構成を正しく把握しておく必要があります。

「価値」を提案する(LTV訴求)

まず「価値」とは行動を起こすすべてのコストと顧客が獲得する利益の合計を意味します。
そもそも対象サイトにおいて、顧客生涯価値(LTV/Life Time Value)があると認識されるメリットは明確になっていますでしょうか?

掲示している顧客が支払うコストより、顧客が得られるメリットが上回れば、即時のコンバージョン行動に繋がります。実際、ここで言うメリットが損であったとしても、その時に得だと感じれば行動に繋がるものなのです。つまり衝動にも似た行動です。
仮にライバルとの比較検討が発生している場合は、性能差や申し込み時のインセンティブとオファーも価値となり、行動喚起のポイントとなります。

ここで注意しなければいけないのは「実際は価値を下回っていた」と購入後に気付いた場合です。
多くの場合、ブランドイメージが毀損し、回復するにもかなりの時間と手間を要することになるでしょう。

今コンバージョンすべき理由

訪問者が今すぐ行動を取るべき理由を想定できていますか?
インセンティブやオファー、魅力的なプレゼンテーションなど、今行動すべき理由を探すことが大切になります。

価値の分かりやすさ

価値提案やメインメッセージ、行動を促す言葉はどの程度、明確になってますでしょうか?
時間とスペースが限られているWebの世界では、ユーザが「価値」に気付いていないケースも多くあります。
競合との比較で表面的に「価値」を捉えるという前提で物事を考えるべきです。つまり、内包している優位性をアピールできていない場合は「明快さに欠けた」と言えるでしょう。この場合単純で分かりやすい価格比較という指標で顧客を失うこともあります(本当は競合より優れた商品だったにも関わらず!)。

ニーズとの関連性

対象ページのコンテンツは、検索や広告で来訪したユーザが見たいものに、どれくらい関連性のあるテーマを掲示しているでしょうか?
関連性には検索結果や広告内容などとのマッチ度合いが非常に重要となります。

対象ページの価値提案は、顧客のニーズにどのくらい密接に繋がっていますでしょうか?
密接度はキャッチコピーや画像といった第1印象も非常に重要になってきます。キャッチコピーや画像を適切なものに調整することで、サイト内を改善せずともコンバージョン率が改善する可能性だってあるぐらいなのです。

気を散らす・余分な導線

ページ内に本来の価値提言から逸れた要素が多い場合、ユーザが浮気する可能性が増加します。これらはランディングページから不要なページに遷移してコンバージョン率を低下させます。

不安感の排除

不確実で信頼性の足りないサイトは顧客の不安感を煽り、結果的にコンバージョンを抑制することになります。
どんなに安いものであっても、どんなに信頼性の高い商品であって、顧客が「信頼できない」と感じた時点で購入価値を失うことになるでしょう。特に商品の購入といった、直接のお金が動くような部分などでは、この信頼性に関しては非常に重要な部分となります。
ネット上で無名のショップが信頼性を獲得するためには、より多くの情報提供が必要になります。例を挙げるとすれば、より多くの商品知識やより良いレビュー、より多い商品写真、より多くの商品比較と検証などがそれに該当します。

『CRO』の戦術と計画

現在の課題にアタリが付いたところで、その課題解決に向けた計画を練る必要があります。

戦術

[PDCAの準備]
ボタンの色を変更するなどの提案や早期コンバージョンを誘導するデザイン(CTA)の準備と変更計画を立案する。

[競合比較]
参考にするべき事例、競合他社の分析と不利な点の把握、改善のヒントやテクニックを決め、実行計画に盛り込む。

[計測箇所の限定]
全体ではなくコンバージョンに影響するパーツのみに焦点を当てる。

[計測技法の省力化]
顧客の行動分析のためにマーケティング・サービスなど投資を行う(ツールやアイテム、インセンティブなど)。

[計測箇所と目標の決定]
行動を推測しやすいパーツや少ない導線で計測し、問題点を発見するためのルールを決める(行動計画を立てやすい)。

計画

一貫性があり構造化された継続的なプロセスは、時間の経過とともにウェブサイトをより良くしていく手段になります。実行に移す前に、予め以下の点は決めておきましょう。

・どの数値を、どの時点の値と比較して修正すべきか、統計母数の集積を配慮したスケジュールを確認をする。
・テスト結果の仮説(改善目標の値)を立てる。計測が失敗する条件と成功する条件を明確にしておく。
・これらの仮説を検証するための一連の行動計画を立てる。この際、季節要因も配慮する。
・検証結果から新しい仮説を立て、次の実行計画に反映させる。

ただ闇雲に行動に移すだけでは、その行動に効果があったのかが不明瞭となります。現状分析、そして実行計画に沿った戦術選択こそが『CRO』改善の近道であると言えるでしょう。
次回はそもそもコンバージョン定義に関してご紹介させていただきます。

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