IEの“嫌われっぷり”を考える|シェアの推移(当社調べ)

  • 2016年7月27日
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IEの“嫌われっぷり”を考える|シェアの推移(当社調べ)

アップデート、アップデート、そしてまたアップデート。

ブラウザの種類によってその更新頻度はまちまちですが、「不具合改修」や「新機能実装」など、様々な理由でブラウザアップデートは日々繰り返されています。

ショーケース・ティービー内では「Google Chrome」ユーザが圧倒的多数を占めていますが、弊社サービスをご利用いただいているクライアントやエンドユーザ様においては「Safari」や「Mozilla Firefox」の利用数も決して侮れません。

そして、日本国内トップシェアを誇る「Microsft Internet Explorer(以下、IE)」の存在。

ウェブサービスに従事する業務に就いている以上、絶対に無視できないブラウザです。

なお、「IE」のシェアに関する記事は、私の上司にあたるy-matsubaraさんも同様の記事を掲載しています。ただし、今回は私なりの考察も含めた内容になっておりますので、重複するデータに関してはご了承くださいませ。

Internet Explorer、新旧バージョンの大きな違いとは

日本国内で利用されているIEのほとんどがバージョンが7~11であり、その中でも最新バージョンである「IE11」は群を抜いたシェアを占めています。しかし、ごく僅かといえど、「IE7」や「IE8」を愛用するユーザもいるのは事実。
果たして“オールドブラウザ愛好家”たちは不便していないのでしょうか?

私の業務レベルの観点から言えば、「IE7」と「IE8」ではHTML5やCSS3のコードが使えなません。これによりウェブサイトの閲覧こそできるものの、サイトレイアウトが崩れていたり、CSSが効かないばかりに意図した挙動が実現しなかったりするのです。

業務上、どうしても「IE7」や「IE8」でも対応させてほしいというご要望をいただくことがありますが、そもそも使えない機能をjavascript(CSS PIEなど)で対応させることには限界がありますし、強制的に対応させることにより、予想だにしない不具合を併発させる可能性だって否めません。

ココだけの話、本当は「リスクを負ってまで対応したくない」なんです。

IE7、8は収束するの?

「IE7」「IE8」はシャア数を減らしているとはいいますが、実際に弊社サービスを利用されているエンドユーザ様においては、どのぐらいの割合なのか、改めて弊社サービスの管理画面上で閲覧できる取得ログを確認してみました。

まずは今年の1~5月までの全クライアント、全ページにおけるブラウザ割合(IEバージョン別抜粋)は、下記のグラフのような結果となりました。

image01

グラフで見る限りでは、「IE11」の圧倒的なシェア数に目を奪われがちですが、「IE7」「IE8」がごく僅かであるとが確認されます。興味深いのは「IE10」が「IE8~9」に比べて少ないことです。あくまでも推測の域を出ませんが、「IE10」ユーザは早い段階で「IE11」にアップデートした結果なのかもしれませんね。

ちなみに実数でも確認してみましょう。

 IE7IE8IE9IE10IE11
2016”/12.03%“3.98%7.53“%2.86“%83.60“%
2016/2ŒŽ1.91%“3.39“%7.08“%2.38“%85.24“%
2016”/3ŒŽ1.75%“2.85“%6.51“%2.09“%86.79“%
2016”/4ŒŽ1.72%“2.63“%6.07“%1.95“%87.64“%
2016”/5ŒŽ1.77“%2.71“%5.99“%1.95“%87.58“%

この五カ月間で「IE11」は着実にシェア数を伸ばしているものの、「IE7~10」に関しては軒並み数を減らしています。
これはこの五カ月が特別な期間だったわけではありませんので、今後のこの傾向がより顕著になってくるだけかと思われます。

念のため、特定のクライアント単体でも確認してみましたが数の差こそあれ、傾向は上記で算出した総数とそう変わらず、「IE7」「IE8」は完全な尻すぼみであることが確認されています。

WEB業界は日進月歩の勢いで成長し続けていることを考えれば、これからも新技術は出てくるでしょうし、現段階でも「IE7」「IE8」に対応していない技術がある時点で、今後の新技術が対応できなくなるという可能性が存分にあると思います。

そして気になるのは、発行元であるマイクロソフト社のサポート体制についてです。

マイクロソフト社におけるサポートの実態

2014年8月にマイクロソフト社が発表したリリース内容によると、「IE7」「IE8」は2年前の時点でマイクロソフトのサポート対象から外されています。
また、マイクロソフト社はIE最新バージョンの使用を促しており、各OSに対してのIEの動作対象保証バージョンは以下のように公開しています。

Windows ƒプラットフォームInternet Explorer バージョン
Windows Vista SP2Internet Explorer 9
Windows 7 SP1Internet Explorer 11
Windows 8.1Internet Explorer 11

ちなみに、Windows10のデフォルトブラウザは「Microsoft Edge」としていますが、最新バージョンである「IE11」を使うことも可能です。デフォルトで使いたい場合の設定方法はコチラをご参照ください。

IE12はありえるのか?

アップデートが行われる度に大きな仕様変更が伴っている「Internet Explorer」。

このような状況であれば、我々ショーケース・ティービーのみならず、WEBシステム開発員やシステム検証に携わる人々に嫌われてしまっても不思議ではありません。

では、マイクロソフト社の最新OS「Windows10」で「Edge」をデフォルトブラウザとして扱っている現状の中で、「IE」というブラウザの次期バージョン「IE12(?)」は果たしてリリースされるのでしょうか?

今のところ、その噂話すら耳にしませんが、WEB関連に従事する人間であれば、誰もが気になるところです。

そもそも、なぜ「IE」ばかりがここまで嫌われてしまったのでしょうか?

開発の味方と言われた「Firefox」、今や世界的にスタンダードブラウザとしてもてはやされている「Chrome」、一時は危ぶまれたものの、“iPhone ”“iPad”の爆発的なヒットによりその息を吹き返した「Safari」、そして日本国内では忘却の彼方へと葬られそうになっている「Opera」。

主流ブラウザはこの4つと「IE」になるわけですが、なぜかIEに関してだけは「IE6、IE7、IE8、IE9・・・」という呼び方をされます。

そして当たり前のように、IEだけが各バージョンのチェックや検証が行われている現状があります。
ショーケース・ティービーもそうですが、多くの開発会社が同じ状態が続いていると聞いています。

もちろん、「Chrome」や「Firefox」などでも検証を行うわけですが、あくまでも最新バージョンのみ。「IE」だけは別格で各バージョンの検証が必須であることには変わらないようです。

開発・検証にかかるコストを考えると、いかに「IE」が面倒くさいブラウザであるかが、ご理解いただけたかと思います。どこかのタイミングでプロダクト設計を失敗したのでしょうか?

マイクロソフト社も現役の「IE」が“絶賛公開中”であるにも関わらず、あえて「Edge」を公開した経緯を考えると、マイクロソフト社にとっても「IE」は“目の上のタンコブ”状態なのかもしれませんね。

「Edge」を神輿に担いだ手前、「IE12」はリリースしないと考えるのが一般的な考えなのですが、そもそもの「Edge」のクオリティやその普及率を考慮すると、「100%リリースされない」とは言い切れないのが歯がゆいところです。

少なくとも、業界内で過去バージョンの“IE呪縛”から1日でも早く開放されることを祈るばかりです。。。

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