IoTで最重要視すべきものとは|『Amazon Dash Button』に見るマーケティング戦略

IoTで最重要視すべきものとは|『Amazon Dash Button』に見るマーケティング戦略

ネットショッピングに旋風を巻き起こした『Amazon Dush Button』の日本発売から、まもなく三カ月が経とうとしています。PCやモバイルなどを開かずとも、Wi-Fi環境さえ整っていれば手元に商品が届くという画期的なコンセプトは賛否両論あるかと思います。

特に批判的な意見を挙げるとすれば、この3つに集約されるのではないでしょうか?

・ドラッグストアよりも高価なものを、なんでわざわざ……
・そもそも商品の数も限られていて選びようがないのに、なんでわざわざ……
・1年で電池切れを起こしてゴミになるようなものを、なんでわざわざ……

しかし、これらはAmazonには通用しません。論破だってできるのです。
『Amazon Dush Button』をリリースするにあたって、そこらへんの不平不満はもはや想定済み。

そんな『Amazon Dush Button』のマーケティング戦略について岡村さんが興味深い情報をみつけました。
<ところてん『Amazon Dash Buttonは何がヤバイのか』>

・ドラッグストアよりも高価なものを……

対象商品が低関与商材に絞られているので、消費者はそもそも品質を気にしないし、価格さえも気にしない。消費者の最大の関心は、自宅でその商品を切らしているということ。それさえ『Amazon Dush Button』で解決してあげられればオッケー。

・対象商品の数も限られているのに……

低関与商材はどれを買っても品質に大差がないため、よく聞くブランド名で選ばれる。そして、消費者は同じ商品を買い続ける。仮に莫大な広告費を投下したところで、なかなか消費者は動かない。消費者の “選ばせる行為” を省いてあげている分だけ『Amazon Dush Button』には優位性がある。

・1年で電池切れを起こすようなものを……

IoTにおけるデバイスとソフトウェアは日進月歩であり、古いデバイスをサポートし続けると、そのせいでアーキテクチャの進歩が止まってしまうのはよくある話。古いデバイスを1年で退場させることが、全体のアーキテクチャを健全に保ち、保守コストの低い状態を作り出している。つまり、『Amazon Dush Button』には進歩を妨げる “レガシィ” が存在しない。

ビジネスモデルが重要

ご覧の通り、消費者心理に基づくマーケティング戦略はおろか、製品サイクルの健全性を保つための施策までもが、事前に折り込み済みなんですね。
もう鉄壁。そりゃ、過去の常識破壊もカンタンなわけです。

上記ご紹介のサイト内でも予想されているとおり、『Amazon Dush Button』は初めにビジネスモデルを確立させてから、それに沿ったハードウェアを設計しているということで間違いないでしょう。鋭い指摘ですよね。

エンジニアはどうしても新しい技術を使いたがる傾向があります。その衝動自体はエンジニア以前に人間である以上、抑え難いものなのでしょう。しかし、ことIoTにおいて、その思考は我慢すべきなのかもしれません。

新しい技術を使いたいがために生まれたデバイスを元に、後手後手でビジネスモデルを設計していたのでは、どうあがいてもAmazonのような論破は期待できません。穴は塞げても、また別のところに穴が開き、隙だらけのビジネスモデルに成り下がるのが関の山です。
仮に突発的なヒットを生むこともあり得るかもしれませんが、未来永劫使われ続けるデバイスとは成り得ないでしょう。

そのくらいIoTにおいてはビジネスモデルが重要なんですね。。。

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