なぜLINEはこのタイミングでAIスマートスピーカーを発表したのか

なぜLINEはこのタイミングでAIスマートスピーカーを発表したのか

先日、本bitWave内で2017年は “音声アシスタント戦争” が激化するであろうとお伝えしました。
<bitWave関連記事『2017年は『音声アシスタント』が主戦場|もう1つのAI戦争』>

その戦争に新たに名乗りを挙げた猛者が加わったことをただの酒好きさんが共有してくれました。
<参照:LINE『LINE、クラウドAIプラットフォーム「Clova」を発表』>
<参照:LINE『Clova(クローバ)特設サイト』>

クラウドAIプラットフォーム「Clova」を搭載したスマートスピーカー「WAVE」に話しかけることで、自然な会話が成立し、ニュースや天気などの情報やカレンダー、翻訳などのその他のコンテンツサービスを受けられる。さらには音声により家電をコントールすることができるようになる ――

ん!? 機能は「Amazon Echo」となんら変わりません。

「Clova」を「Alexa」に、「WAVE」を「Echo」に置き換えてしまえば、2014年末にAmazonが発表した内容と寸分違わぬものであるといっても過言ではないでしょう。
「Alexa」は一足先にAIプラットフォーム化を成功させ、今は地固めのフェーズに入っています。

ただ、アジア圏では未対応であるため、元々アジア圏を主戦場としていたLINEに付け入る隙を与えてしまったということなのでしょう。

この「Clova」プロジェクトはLINEとその親会社NAVERの共同プロジェクトになります。

アジアでトップシェアのメッセンジャーアプリを保持するLINEと、親会社であるNAVERの開発技術や豊富なコンテンツ、そしてそこから得られたユーザベースやビッグデータを以って、Amazonの牙城を崩すべく宣戦布告をしたということです。

「Clova」の優位性はアジア圏での強みだけではありません。NAVERとのタッグこそストロングポイントです。NAVERは音声認識、音声合成、画像認識、自然言語理解など高いレベルで実現している実績があります。
実製品では「Echo」に対してどんな機能的アドバンテージを提示してくるのか楽しみですね。

ちなみにLINEは現段階で「Echo」に対しての優位性を語っていません。ただし、意識はしているでしょう。
昨年末、Amazonは2017年内に “タッチディスプレイ付きEcho” を発売すると流布されました。これはあくまでも噂レベルの話であるため、Amazon自身は何の見解も示していません。

しかし、LINEはこの噂に呼応するかのように、スマートディスプレイ付きモデル「FACE(フェイス)」を「WAVE」の発表に合わせて公開しています。もう、意識している感はアリアリです(笑)。
そして、最近では「Echo」の日本上陸も噂されています。
<bitWave関連記事『音声認識アシスタントの黒船『Amazon Echo』年内に日本発売か!?』>

LINEがAIプラットフォーム参入を表明するタイミングは、まさに今しかなかったということでしょう。

気になる今後の展開

LINEはNAVERとの共同開発の他に、いくつかのパートナーシップも併せて発表しています。
その中でも注目すべきはウィンクル社の買収です。ウィンクル社はバーチャルホームロボット「Gatebox」を展開しようとしている企業で一躍有名となりました。
<bitWave関連記事『さすがに怖すぎる「疑似恋愛」ガジェット』>

今後、ウィンクル社はLINEの連結子会社として傘下に加わることになったのです。
<参照:LINE『株式会社ウィンクルとの資本業務提携による連結子会社化に関するお知らせ』>

AIプラットフォームの熟成のために、完全に外堀を埋めようとしていますね。

来年の今頃、“音声アシスタント戦争” はどんな勢力分布図を描いているのでしょうか。
Amazon1強時代のままなのか、歴史が塗り変わるのか、膠着状態が続くのか、はてまた新興勢力が……
どんな結末であるにせよ、下手なドラマよりは楽しめるかもしれません!

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