海外のフリーWi-Fiは危険!?安全に使う方法とWi-Fiスポットの探し方

  • 2018年4月20日
  • by.bitWave編集部

カフェ

海外旅行に行ったり海外へ出張に旅立つ際、スマホを使う上で必要となってくるのは通信環境の確保です。

通信環境を確保するための手段として、海外Wi-Fiレンタルサービスやキャリアの国際ローミングサービスなど手段は色々ありますが、どれも利用にあたって料金が発生します。

海外での通信料を抑えるための手段として、フリーWi-Fiを活用するという手段があります。

フリーWi-Fiは便利に使えるWi-Fiサービスですが、そこには危険性も隠されています。

そこで、海外でフリーWi-Fiを使う際の危険性と、それを上手に回避して安全にフリーWi-Fiを活用する方法をご案内致します。

1 そもそもWi-Fiって何?

まずは、Wi-Fiとはそもそも何なのかについて簡単に解説致します。

Wi-Fiというと、無線でインターネットに接続するための技術だと思われがちですが、Wi-Fiとは機器と機器を無線で接続する技術のことを言います。

スマホをWi-Fiに接続することで何故インターネットに接続できるのかと言うと、Wi-Fi機能を使って接続した先のルーターがインターネットに繋がっているからです。

Wi-Fiはあらゆる機器を同時に接続することができます。その際ルーターはWi-Fiの親機として機能し、スマホは子機として接続します。

これにより、Wi-Fiに対応している1つのルーターに対して複数のスマホを接続することで、フリーWi-Fiスポットを実現するのです。

2 フリーWi-Fiについて知ろう

フリーWi-Fiは、その名の通り自由に使えるWi-Fiのことを言います。

フリーWi-Fiが備えられている場所はフリーWi-Fiスポットと呼ばれ、指定されたパスワードを入力したりログインを行うことで誰でも無料で自由に使うことができます。

自宅でWi-Fiに接続する場合や個人で所有しているモバイルWi-Fiルーターに接続する場合、所有者しか知らないパスワードを入力します。

そうすることで、第三者に勝手に使われないような仕組みになっています。

海外・日本国内を含めフリーWi-Fiスポットではこのパスワードやログイン方法が公開されています。

そのため、その場にいるスマホを持った人全員がフリーWi-Fiに接続することができます

フリーWi-Fiは店舗にSSIDというWi-Fiの名前と、それに接続するためのパスワードが貼り出されていることが多いです。

フリーWi-FiスポットによってはWebサイトで情報が公開されています。

海外でフリーWi-Fiスポットに接続する予定がある場合は、主要なフリーWi-FiスポットとそのSSID・パスワードを事前に確認しておくと、スムーズに利用することができるでしょう。

2-1 海外で使える主なフリーWi-Fiスポット

それでは、海外でフリーWi-Fiを使える主な場所をいくつかご案内致します。

海外に設置されているフリーWi-Fiスポットは日本国内でも設置されていることが多い場所なので、海外だけでなく日本国内でフリーWi-Fiに接続する際にも参考にして下さい。

2-1-1 カフェ・ファーストフード店

チェーン展開しているカフェやファーストフード店では、フリーWi-Fiを設置していることが多いです。

海外の場合は日本よりもフリーWi-Fiが設置されている店舗が多いため、気軽に入ったカフェやファーストフード店でも接続できることが多いです。

カフェであればスターバックスが有名です。スターバックスのフリーWi-Fiを日本国内で使う場合は、「at_STARBUCKS_Wi2」というSSIDに接続してブラウザを起動します。

するとログイン画面が表示されるため、「インターネットに接続」というボタンを押下します。

また画面が切り替わり、今度はスターバックスのフリーWi-Fiを使うための利用規約が表示されます。よく確認してから同意をすれば、ログイン完了。

ログインできたことを知らせる画面が表示されます。この設定方法は店内の貼り紙で案内されている場合もあります。

海外のスターバックスやカフェ・ファーストフード店にフリーWi-Fiが設置されている場合は、店内や入り口に「FREE Wi-Fi」と記載されたステッカーが貼られていることが多いです。

パスワードが設定されている場合は、店内のスタッフに聞けば教えてくれます

海外の街なかでカフェやファーストフード店に入る場合は、FREE Wi-Fiのステッカーが貼られている店舗に入店するとフリーWi-Fiを使うことができます。

2-1-3 宿泊先のホテル

海外でも日本国内でも、多くのホテルにはフリーWi-Fiが設置されています。

ホテルのフリーWi-Fiを使用する場合は、フロントのホテルスタッフにフリーWi-Fi使用の申告をすることで、SSIDとパスワードが記載された用紙を手渡されることが多いです。

ただし、安価で泊まれるホテルにはフリーWi-Fiが設置されていないこともあるので、ホテル予約前にWebサイトやパンフレットで確認しておくと良いでしょう

2-1-4 公共機関

先進国の場合、公共機関がフリーWi-Fiスポットとなっていることが多いです。主要なフリーWi-Fiスポットとしては空港が挙げられます。

ラウンジの利用者以外は使用できないというイメージが強いですが、ラウンジ以外でも使用できる空港が増えてきています

もちろんラウンジ専用のWi-Fiを設置している空港もあります。条件が設けられている分、そちらは信頼度も高くなっています。

他には、大きな駅やバス停、バス車内に、フリーWi-Fiが設置されていることもあります。

空港以外の公共機関もフリーWi-Fiスポットとなっているような「フリーWi-Fi先進国」は、まだ限られているため、事前に確認しておくようにしましょう。

次の章では海外でフリーWi-Fiを利用する際の危険性と安全に使う方法について説明します。

3 海外でフリーWi-Fiを利用する際の危険性

フリーWi-Fiは誰でも利用できる通信のため、中には悪意を持って設置されたものも存在します

そうした悪意のあるフリーWi-Fiに接続してしまうことでどんな危険性があるのか、フリーWi-Fiを利用する際にはどういった注意点があるのかについて見ていきましょう。

3-1 情報を盗み見られるかも

悪意を持ったフリーWi-Fiは、施設とは関係のない第三者が設置しています。

その第三者は自身が設置したWi-Fiに接続してもらうことで、通信内容を盗み取ることを目的としていることが多いです。

例えば、海外で悪意のあるフリーWi-Fiに接続してしまって、インターネットを使って決済をする時にクレジットカード情報を入力すると、そのまま情報が第三者に漏洩してしまうことになります。

するとクレジットカードの不正利用に繋がり、大変な損害を被ってしまう危険性があるのです。

フリーWi-Fiスポットで提示されているSSIDとかなりよく似た名前のSSIDであることが多いため、接続の前によく確認することがかなり重要となります。

3-2 スマホがウイルスに感染することも

悪意のあるフリーWi-Fiに接続してしまうと、スマホがウイルスに感染してしまう危険性もあります。目的は様々ですが、スマホの乗っ取りの被害が多いようです。

ウイルスに感染すると、スマホが不正に操作されて、犯罪に利用されてしまうこともあります

例えば、違法な取引を行う際、通信段階で個人情報を特定されないよう他人名義の携帯電話を使用する、という手法が以前までは使われていました。

それが現在では、他人のスマホを乗っ取って勝手に利用することで、捜査の手をかく乱するという手法が使われているのです。

そのため、悪意のあるフリーWi-Fiスポットに接続することで、知らない内に犯罪に手を貸してしまう恐れもあります。

ウイルス対策アプリをインストールして、十分に気を付けて利用しましょう。

3-3 通信速度が遅いこともある

フリーWi-Fiの性質上、回線強度が弱いという弱点があります。

日本国内で4G通信を行うときよりも通信速度が遅くなるため、何か作業を行う時に時間がかかってしまいます。

そのため、動画のダウンロードといったような通信量が多い作業を海外で行う場合は、空港の待ち時間ホテルでの睡眠時等を有効に活用しましょう。

TwitterやInstagramへの投稿は、写真や文章だけであればアップロードにそこまで時間はかからないのでご安心下さい。

3-4 使える場所が限られている

フリーWi-Fiは、フリーWi-Fiスポットでないと利用することができません。つまり、使える場所が限定されています。

Wi-Fiに接続できるエリアの外に出てしまうと通信が途切れてしまうのです

海外でフリーWi-Fiを利用する時は、歩きながらや移動しながらではなく、そのフリーWi-Fiスポットに留まって利用しましょう。

4 海外でフリーWi-Fiを安全に使う方法

ここまでは、海外でのフリーWi-Fiの危険性と注意点について確認しました。では、危険性をはらんでいる海外のフリーWi-Fiを安全に使うためには、どうしたら良いのでしょうか。

次は、安全にフリーWi-Fiを利用するための具体的な方法を紹介します。

4-1 SSIDをよく確認しよう

海外のフリーWi-Fiスポットでは、SSIDが店先に貼り出されていたり、公式サイトに掲載されていることが多いです。

しかしながら、そのSSIDによく似たSSIDを設定している、悪意のあるフリーWi-Fiも存在するので、そこにアクセスしないよう事前にSSIDをよく確認しておきましょう。

また念のため、フリーWi-Fiスポットとなっている施設のスタッフに、改めてSSIDとパスワードを確認することで、フリーWi-Fiの信頼度が高くなります。

4-2 パスワードが設定されているWi-Fiを選ぼう

海外で利用できるフリーWi-Fiの中には、パスワードの入力やログインの必要がなく接続できてしまうものも存在します。

ですが、そのほとんどは、危険性の高い悪意のあるフリーWi-Fiです。

特に、パスワードやログインが全く無く、名前に「Free」や「Public」という記載のあるSSIDには注意しましょう。

海外で安全にフリーWi-Fiを利用するためには、こうした野良のWi-Fiには接続しないようすることです

4-4 Wi-Fiは必要なときだけONにしよう

常にスマホのWi-FiモードをONにしていると、スマホが勝手に接続可能なWi-Fiを認識し、知らない間に悪意のあるWi-Fiに接続してしまう場合があります。

特に、パスワードやログインの必要がなく、すぐに接続できるWi-Fiには注意してください。

フリーWi-Fiに接続したいときだけ、スマホのWi-FiモードをONにするよう心がけましょう。

4-3 重要な情報の入力は控えよう

海外の信頼度の高いフリーWi-Fiに接続した場合でも、油断は大敵です。

SNSの閲覧や投稿といった簡単な通信であれば比較的安心して利用できますが、重要な情報の入力は控えましょう

重要な情報の例として

  • ログインID
  • パスワード
  • クレジットカード情報
  • 口座情報
  • 住所

が挙げられます。

どうしても入力が必要な場合は、プリペイドSIMカードやネットカフェといった信頼できる通信サービスを利用しましょう

次の章では海外のフリーWi-Fiスポットを探す方法について説明します。

5 海外のフリーWi-Fiスポットを探そう

海外に行くと、空港やホテルでの手続きや公共交通機関の時間等、気にかけなければならないことがたくさんあります。

ところが、フリーWi-Fiが必要な時に限って、フリーWi-Fiスポットが見つからないということも。

そうした時に役に立つのが、海外のフリーWi-Fiスポットを検索できるアプリです。

そこで、海外でフリーWi-Fiスポットを探すときに便利なおすすめアプリをご紹介致します。

5-1 osmino Wi-Fi

iOSを備えたiPhone・iPad、Androidスマホのどちらにも対応。無料で使えるフリーWi-Fiスポット検索アプリです。マップ上にフリーWi-Fiスポットが多数表示されます。

海外での利用にももちろん対応していて、対応している国は25ヶ国もあります。また、通常のナビゲーションアプリとして活用もできます。

使用できるフリーWi-Fiスポットの検索は、ボタン1つで簡単に実行できます。

osmino Wi-Fi: 無料WiFi – Google Play
osmino Wi-Fi – App Store

対応している国の例

  • 韓国
  • ロシア
  • ウクライナ
  • イタリア
  • スペイン
  • フランス
  • ドイツ
  • アメリカ
  • メキシコ
  • インド
  • ベトナム
  • ポーランド
  • インドネシア
  • トルコ

このアプリは、利用者同士でフリーWi-Fiスポットの情報を共有しています。

そのため、利用者がフリーWi-Fiスポットを1つ登録すれば、マップ上に表示されるフリーWi-Fiスポットの数も1つ増えます。

また、フリーWi-Fiスポットの表示とともに、自分がいる地点からの距離やSSIDの名前、通信強度の評価、アプリ利用者からの快適レベルも知ることができます。

さらに、通信速度のスピードテストも行えるため、海外でフリーWi-Fiスポットを探す際には、ぜひインストールしておきたいアプリです。

こちらのアプリを使用するためには、GPS機能をONにしておく必要があります。

6 安全にフリーWi-Fiを使って海外を楽しもう

海外で通信環境を確保する方法には様々なものがありますが、1番簡単かつコストを抑えられる方法は、フリーWi-Fiスポットの利用です。

ですが、このフリーWi-Fiにはあらゆる危険性が隠れています

特に、自分のスマホに不正アクセスされてしまって、スマホ内の情報を盗み取られてしまうと、重大な情報漏えいに繋がる危険性もあります。

さらに、スマホを使った入力情報や画面を監視するウイルスに感染してしまった場合、入力したクレジットカード情報や個人情報を抜き取られ、大きな損失に繋がる恐れもあるのです。

特に、クレジットカード情報の流出には気を付けましょう。

しかし、こうした危険性は、海外のフリーWi-Fiを上手に使うことで回避することができます

信頼度の高いフリーWi-Fiスポットでのみ通信を行ったり、重要な情報の入力は控えたりすることが大切です。

SNSのログイン情報も、できれば入力しないほうが良いのですが、ウイルス対策アプリやセキュリティアプリを利用することで、この危険性を回避することができるでしょう

無料のセキュリティアプリもありますが、可能であればご自宅のパソコンと一緒にスマホも保護できる、「カスペルスキー」や「ウイルスバスター」といった有料のアプリをインストールしておくと、海外のフリーWi-Fiを利用する時に心強いです。

コストを抑えつつ、海外のフリーWi-Fiの危険性を回避できる安全な方法で、海外での通信を上手に安全に利用しましょう。

この記事を書いた人
スマホ(iPhone・Android)やドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルなど通信キャリア情報を扱うメディア「bitWave」の編集部。携帯キャリアの料金プランや割引キャンペーン情報をはじめ、最新スマホの評価レビューから使い方までスマホ・通信にまつわる記事を幅広く制作。