自宅で使う省エネサーバーをAndroidタブレットで自作

  • 2015年4月28日
  • by.bitWave編集部

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2015年3月より、ショーケース・ティービーで働き始めたロシア人のセルゲイです。

日本に来て、2年になります。

ロシアにいる時からサーバーエンジニアをやってますが、プライベートでもコツコツ趣味でやってます。先日も自宅でサーバー立てたので、その様子を書きたいと思います。

なんでサーバーを立てるのか?

先日、母国にいるゲームが大好きな私の従兄弟が、ネットワークでゲームをしようと誘ってきました。
しかし私は知らない人なども参加してくるパブリックなオンラインゲームはあまり好きではなく、内輪だけで楽しめるローカルネットワークでゲームをやっていました。

従兄弟や仲の良い友達だけで、プライベートなネットワークゲームを楽しみたいのですが、母国ロシアとは、時差が5時間ぐらい離れている遠方のため、VPNサーバーを立てることを考えました。

問題は電気代

VPNサーバーを構築する為には、サーバー機器が必要ですね。
とりあえずシミュレーションしてみました。

1、秋葉原に行って
2、安い中古パソコンを購入
3、Linuxをインストール
4、VPNを構築

ここで問題に気付きました。電気代!

日本の電気代は高いです。自宅でパソコンサーバーを立ち上げっぱなしにしていると、私の給料が電気代で吹っ飛んでしまいます。
(※編集部注:そんな安い給料のはずが(滝汗))

とても微妙です。

自宅で考えていた時に、使っていないAndroidタブレットが目につき、こいつをサーバーにする事を思いつきました。

これは微妙じゃないです。

だって、タブレットだったら、熱処理などもあまりいらないですからね。

タブレットに使われているCPUは?

タブレットは、小さな「3000Mah」電池だが、3〜4時間は問題なく動作します。
電源をつなぎっぱなしで動かしてもいいですが、自宅なのでコンセントが足りない時などは、バッテリー駆動できるサーバーなんて、とても素晴らしい。

そして、色々なサイトを調査して、AndroidタブレットのCPUに関する記事を見つけました。

・モバイル系ARMプロセッサは、高負荷処理でなければ効率がいい
・ARMプロセッサはGPS+WiFi+GPU+3G(LTE)が入っている

上記のことから、ARMプロセッサを搭載した私の使っていないタブレットは、「微妙なゴミ端末」から友達とのコミュニケーションが活発になる「VPNサーバー」として生まれ変わる事が決まりました。

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ARMサーバー製品

最近のサーバーのプロセッサとして、省エネのARMを搭載したサーバーも製品として販売されているようですね。

PowerEdge C

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http://www.dell.com/jp/business/p/poweredge-c5000/pd
© Dell

ProLiant Server Cartridges / HP ProLiant m400 Server Cartridge

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http://www8.hp.com/us/en/products/proliant-servers/product-detail.html?oid=7398907
(c) Hewlett-Packard Development Company, L.P.

Raspberry Pi

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http://ja.wikipedia.org/wiki/Raspberry_Pi

人気のRaspberryPiもARMプロセッサです。

もちろん、省エネのプロセッサは3Dレンダリングとかできないのですが、サーバーといっても、パワーが必要がない場合もあります。

例えば、今回の私のような場合は、VPNコネクト2、3つのために、4コアのIntel Xeonは要りません。
私のタブレットで十分という事です。

テスト構築

サーバーOSは、Linuxが一番いいと思うので、Androidタブレット上にLinuxをインストールする方式で行います。

とりあえず「Chroot」と「Complete Linux Installer」を使ってテストしてみます。

Chroot
http://ja.wikipedia.org/wiki/Chroot

Complete Linux Installer
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.zpwebsites.linuxonandroid&hl=en

微妙に問題が発生。

Linuxはちゃんと動いているが、タブレットがスリップモードに入ったら、Wifiもスリップして、接続がなくなってしまいます。
どうやらChrootは使わないほうが良さそうです。

ここからが本番

次にネットでARM系の用のLinuxパッケージを見つけました。
(OpenSuseやDebianやAltlinuxなどが動くようです)

しかし、Androidタブレットが特別なものなので、ハードウェア基板の知識を持たないと、自由にLinuxをインストールできないようです。

とても微妙だ・・・

分かった事は、Androidタブレットには、普通のパソコンより異なるBIOSとBoot loaderが焼いてあります。

その加えて、Linuxのデバイスドライバが無い場合もあります。
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ところが!私はラッキーだ!

持っているデバイスは大変に人気があるタブレットなので、様々な人に作成されたモードとモジュールがあります。

もちろん、Linuxも!

素晴らしいことに、そのLinuxは「Ubuntu12.04」。

Yes! I like it!

Linuxのパッケージをダウンロードし、SDカードをExtfs4にフォーマットし、パッケージをカードにコピーし、スタート!

完璧だ!

VPNサーバインストール

次はVPNサーバー系のソフトのインストールです。従兄弟のパソコンがWindowsなので、pptpdにしました。

主流でデフォルトのVPNサービスでしょう。

簡単な設定で、問題なく完了。

今のところ、二週間ぐらい経ちますが、よく動いていて、エラーは発生していません。

グッド!

終わりに

こういうローカルネットワークとの繋がる方法あれば、どこでも、うちのパソコンに保存しているビデオを見ることができるね。;)

もしかしたら、2-3年が過ぎたら、ARMという小人がIntel x86というジャイアントをサーバソリューションとしても打ち負かすかもしれない。。。
待ってみる価値があるかもしれないね。

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この記事を書いた人
スマホ(iPhone・Android)やドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルなど通信キャリア情報を扱うメディア「bitWave」の編集部。携帯キャリアの料金プランや割引キャンペーン情報をはじめ、最新スマホの評価レビューから使い方までスマホ・通信にまつわる記事を幅広く制作。