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本記事では、iPhoneシリーズの中でもiPhone SE3(第3世代)やiPhone 13シリーズに搭載される最新チップA15 Bionicについて解説します。
iPhone 12シリーズのA14 Bionicや、Androidスマホに搭載されているSnapdragon 888と比較してどうなのかも、AnTuTuベンチマークスコアを通じて見ていきましょう。
- iPhone SE3(第3世代)、iPhone 13シリーズ、iPad miniに搭載
- 実はあまり進化していない疑惑
- A14 Bionicより優れたベンチマークスコア
- Snapdragon 888のほうが優れた面も?
画像引用元:iPhone 13 ProとiPhone 13 Pro Max – Apple(日本)
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A15 Bionicとは
画像引用元:iPhone 13 ProとiPhone 13 Pro Max – Apple(日本)
A15 Bionicは、Appleが2021年9月15日に発表した最新のSoC(System-on-a-Chip)です。
SoCとは、CPUやGPUなどシステム動作に必要な部品をひとつのチップにまとめたもので、大雑把に「CPU」と記載されることもあります。
SoCはスマホやタブレットにおける「心臓」や「脳」にあたる極めて重要なものです。SoCの種類を見るだけでも、端末の大まかなスペックがわかります。
Appleは毎年最新のSoCを発表しており、A15 Bionicは2020年に発表されたA14 Bionicよりも性能アップしていることが期待されます。
A15 Bionic搭載の機種
画像引用元:Apple公式サイト
以下の機種にA15 Bionicを搭載されています。
- iPhone SE3(第3世代)
- iPhone 13
- iPhone 13 mini
- iPhone 13 Pro
- iPhone 13 Pro Max
- iPad mini(第6世代)
2020年のA14 Bionicが搭載されたのはiPhone 12シリーズ+iPad Air(第4世代)の5機種でした。
A15 Bionicの性能
画像引用元:iPhone 13とiPhone 13 mini – Apple(日本)
AppleはA15 Bionicの性能について、それほど多くは語っていません。
特に過去のチップとの比較を避けている印象があり、製品発表会ではiPad mini(第6世代)の発表時に「A15はA12よりも40%高速なCPUを搭載」と語っただけです。
A12 Bionicは2018年に発表されたものであり、それより40%高速といわれても、正直そこまで驚きがありません。
しかも去年、A14 Bionicを搭載したiPad Air(第4世代)の発表時も同じことをいっていたんですよね……。
Apple公式サイトでは、アピールポイントとして以下のことも掲げています。
- 世界最速のスマートフォンチップ
- まったく新しい5コアGPU
- 新しいCPU性能と高効率コア
- 超高速Neural Engine
- 先を行くISP
- Secure Enclave
- オンデバイス処理
「まったく新しい5コアGPU」というのはiPhone SE3(第3世代)、iPhone 13 Pro、iPhone 13 Pro Max、iPad mini(第6世代)限定です。
iPhone 13とiPhone 13 miniのGPUは4コアなので注意してください。
そしていずれも抽象的というか、「当社の製品は最高です」とどの企業でもいうことをいっているだけのようにも思えます。
具体的な他社製品との比較はされていません。
AnTuTuベンチマークスコアで10万点以上向上
とりあえず、まずは1秒毎の演算回数やトランジスタ数を、A14 Bionicと比較してみましょう。
比較項目 | A15 Bionic | A14 Bionic |
---|---|---|
演算回数 | 毎秒15.8兆回 | 毎秒11兆回 |
プロセスルール | 5nm | 5nm |
トランジスタ数 | 150億 | 118億 |
CPU構成 | 4つの省電力コア 2つの高性能コア 16コアニューラルエンジン | 4つの省電力コア 2つの高性能コア 16コアニューラルエンジン |
A15 BionicはA14 Bionicと同じ5nmプロセスであり、CPUも6コアと変わりません。
このことから、A15 Bionicは大して進化していないという声もあります。
また、大幅に進化できなかったのはCPU関連の人材流出のせいだと、複数のメディアが報じているようです。
A15 BionicのAntutuベンチマーク点数
画像引用元:「安兔兔评测—硬件检测、跑分」をApp Storeで
ここからはAnTuTuベンチマークスコアに注目してみましょう。
中国のサイト「Weibo」に、iPhone 13 Proのものと見られるAnTuTuベンチマークスコアが投稿されていました。
それによると、A15 BionicのAnTuTuベンチマークスコアは合計839,675点です。
- CPU:214,698点
- GPU:324,552点
- MEM:167,472点
- UX:132,953点
- 合計:839,675点
A15 BionicとA14 Bionicの違いを比較
画像引用元:iPhone 12 ProとiPhone 12 Pro Max – Apple(日本)
A14 Bionicが搭載されているiPhone 12 ProでAnTuTuベンチマークスコアを測ったところ、以下の結果が出ました。
これを先ほどのA15 Bionicの結果と比較してみましょう。
AnTuTu ベンチマークスコア | A15 Bionic | A14 Bionic |
---|---|---|
CPU | 214,698点 | 181,772点 |
GPU | 324,552点 | 314,362点 |
MEM | 167,472点 | 112,975点 |
UX | 132,953点 | 127,401点 |
合計 | 839,675点 | 736,510点 |
合計では10万点以上の差があり、全項目でA15 Bionicが上回っていることが確認できました。
当たり前かもしれませんが、やはりA14 BionicよりA15 Bionicのほうが処理能力が高いです。
進化していないわけではありません。
Snapdragon 888とも比較
画像引用元:Qualcomm Snapdragon 888 5G Mobile Platform | Latest 5G Snapdragon Processor | Qualcomm
Qualcommの最新チップSnapdragon 888を搭載したXperia 1 IIIのベンチマークスコアとも比較してみましょう。
Xperia 1 IIIのAnTuTuベンチマークスコア
AnTuTu ベンチマークスコア | A15 Bionic | Snapdragon 888 |
---|---|---|
CPU | 214,698点 | 207,810点 |
GPU | 324,552点 | 312,081点 |
MEM | 167,472点 | 126,930点 |
UX | 132,953点 | 164,100点 |
合計 | 839,675点 | 810,921点 |
UX以外はA15 Bionicが上回っていますね。
UXはUser eXperience(ユーザーエクスペリエンス)の略で、ユーザー体験を意味します。画像の表示速度やマルチタスクの切り替え速度などを示す指標です。
そのため、使っていてサクサク感とかヌルヌル感を得やすいのは、Snapdragon 888かもしれません。
AnTuTuベンチマークスコアで10万点以上向上
以上、iPhone SE3(第3世代)やiPhone 13シリーズに搭載される最新チップA15 Bionicについてでした。
- iPhone SE3(第3世代)、iPhone 13シリーズ、iPad miniに搭載
- 実はあまり進化していない疑惑
- A14 Bionicより優れたベンチマークスコア
- Snapdragon 888のほうが優れた面も?
A15 Bionicについては、世間の評価は必ずしも絶賛一辺倒ではありません。
複数のメディアから「人材流出の影響でA14 Bionicからほとんど進化していない」とも指摘されています。
Appleもそれを自覚しているのか、今回は過去のチップとの比較を避けている印象でした。
とはいえAnTuTuベンチマークスコアで見ると、A14 Bionicより10万点以上高いなど、ちゃんと性能アップしていることがわかります。
「逆にA14 Bionicのほうがいい」ということはなさそうなので、安心してiPhone SE3(第3世代)やiPhone 13シリーズ、iPad mini(第6世代)を買えそうです。