
キャリアの方は、公式のオンラインショップを利用すれば事務手数料が不要で通常のショップよりお得に購入できます。
2021年5月に初めて発表されたAndroid 12。
8月までに様々なバージョンがリリースされ、10月5日(日本時間)に正式版が公開されました。
本記事では、Android 12の新機能や変更点、対応機種などについて解説します。
最新Androidに興味がある方はぜひご覧ください。
- 2021年10月5日(日本時間)正式版リリース
- 現在の対応機種はPixelシリーズと一部のスマホのみ
- 大幅なデザイン変更「Material You」
- システムの消費電力が大幅に軽減
- マイク・カメラの使用中アイコンの追加
- 片手モードの搭載
- マークアップツールの進化
- 通知デザインがよりわかりやすくなる
- ニアバイシェアでWi-Fiパスワードも共有可能に
- ピクチャ・イン・ピクチャの操作性アップ
- ウィジェットが使いやすくなる
- 背面タップで指定動作ができる「クイックタップ」
- Android Autoは段階的に廃止
トップ画像引用元: Android Developers Japan Blog: Android 12 Beta の新機能
Android 12のリリース日と対応機種
画像引用元:Android One S8|スマートフォン|製品|Y!mobile – 格安SIM・スマホはワイモバイルで
Googleの発表によれば、Android 12の正式版リリース日は2021年8月以降の秋になるとされていました。
Android 12は2021年10月4日(日本時間5日)にリリースされました。
なお、これまでリリースされたAndroid 12のバージョンは下記のとおり。
バージョン名 | リリース時期 | 概要 |
---|---|---|
デベロッパー プレビュー1 | 2月 | 開発者向けの初期バージョン |
デベロッパー プレビュー2 | 3月 | |
デベロッパー プレビュー3 | 4月 | |
ベータ1 | 5月 | ベータ版登録ユーザー向けのバージョン |
ベータ2、3 | 6~7月 | |
ベータ4 | 8月 | 安定版のベータ最終バージョン。 Playでの公開もこのバージョンから |
ベータ5 | 9月 | 公式リリース前 |
正式版 | 10月 | Android 12 |
ちなみに、Android 11の正式リリースは2020年9月9日でした。
Android 12の対応機種
Android 12のベータ版に対応している機種は下記のとおり。
- Pixel 5
- Pixel 4a 5G
- Pixel 4a
- Pixel 4 / 4 XL
- Pixel 3a / 3a XL
- Pixel 3 / 3 XL
- AQUOS sense5G
- Zenfone 8
- OPPO Find X3 Pro
- Xiaomi Mi 11シリーズ
- Axon 30 Ultra 5G
上記以外にも対応機種はたくさんあります。ここでは日本で入手しやすいものに限定して抜粋しました。
現状、人気シリーズの「Galaxy」や「Xperia」シリーズは非対応ではありますが、近年発売された機種であれば、正式版に対応する可能性が非常に高いです。
Android 12の新機能や変更点
次は、Android 12で新たに追加された機能や変更点について見ていきましょう。
- 大幅なデザイン変更「Material You」
- システムの消費電力が大幅に軽減
- マイク・カメラの使用中アイコンの追加
- 片手モードの搭載
- マークアップツールの進化
- わかりやすくなった通知デザイン
- 二次元コードでWi-Fiパスワード共有
- ダークテーマのカラーを変更
- ピクチャ・イン・ピクチャの操作性アップ
- ウィジェットが使いやすくなる
- 背面タップで操作する「クイックタップ」
大幅なデザイン変更「Material You」
画像引用元: Android Developers Japan Blog: Android 12 Beta の新機能
Android 12の最大の変更点は、「Material You」というデザインが導入されたことです。
このMaterial Youでは、下記の3点が新機能として追加されます。
- 壁紙に合わせて画面全体のカラーが変わる
- 壁紙に合わせてクイックパネルのカラーも変わる
- アニメーション・エフェクトがよりスタイリッシュに
ユーザーが設置した壁紙にあわせて、画面全体のカラーをAIが自動で変更する機能が追加されるようです。
例えば上の画像のように、ユーザーが淡いグリーンの壁紙を設定すると、時計やクイックパネルのカラーが淡いグリーンに切り替わります。
統一感のある画面デザインが好きな方に向いている機能ですね。
また、操作時のエフェクトも大幅に変更されています。
全体カラーの統一と操作エフェクトという、「静」と「動」の両面に影響を与えるMaterial You。
Android 12は「デザインでスマホを楽しめるOS」と言えますね。
システムの消費電力が大幅に軽減
画像引用元: Android Developers Japan Blog: Android 12 Beta の新機能
Android 12は、省電力化性能が大きく向上したとのことです。
処理性能を担うCPU動作時間は最大22%削減され、システムサーバーでのビックコア使用率も最大15%カット。スマホへの負荷が全体的に軽減されました。
CPUにかかる負荷時間が短くなれば、消費電力が少なくなるため、電池の持ちも良くなります。
マイク・カメラの使用中アイコンの追加
画像引用元: Android Developers Blog: What’s new in Android Privacy
Android 12では、マイクやカメラを使用すると、上の画像のように画面右上に専用のアイコンが表示されます。
これはあなたのスマホやプライバシーを守る上で、強い味方になってくれる機能です。
悪質なアプリの中には、使用時にスマホのマイクやカメラをこっそり起動し、ユーザーに気付かれないよう音声や写真を盗み出すものもあります。
しかし、本機能があれば、使っているはずのないマイクやカメラの起動を察知することが可能です。
また、アイコンをタップすることで、マイクやカメラの使用をストップさせることもできます。
アプリの悪意ある行動に気が付いた瞬間に、素早く対処することができますよ。
片手モードの搭載
Android 12では、片手でも画面上部の操作が出来るように、画面全体を下にスライドさせる機能が追加されます。
iPhoneの片手モードのような機能ですね。
現在のAndroidにも、片手で操作するための機能は搭載されています。しかし、画面が縮小されてしまうため、表示が見づらくなるというデメリットがありました。
一方、Android 12の新機能では、画面の縮尺は変わりません。見やすい表示のまま片手操作ができます。
手が小さい方にとっては、非常に嬉しい機能ですね。
マークアップツールの進化
マークアップツールとは、スクリーンショットの撮影後に画像を編集する機能のことです。
Android 12では、画面下のツールバーに切り抜きや文字入力、消しゴムアイコンが追加されました。以前よりも、スムーズに編集ができるよう進化しています。
撮影した画像にちょっとした文字や絵文字を入れたい時に、非常に役立つことでしょう。
読みやすくなった通知デザイン
画像引用元:通知の概要 | Android デベロッパー | Android Developers
Android 12では、通知の右側に表示されるアイコンのサイズが大きくなりました。
また、表示されるアプリのアイコンも変化。
これにより、誰からの何のアプリの通知なのかがより見やすくなりました。
通知デザインは、さらに丸みが増した形状となり、内容は少しだけ小さく表示されます。
もともと通知は、詳細を読むというよりはチラっと目を通すだけのものですから、アイコンサイズが大きくなったのは嬉しい変更ですね。
二次元コードでWi-Fiパスワード共有
自宅に遊びに来た親族や友人が、あなたの家のWi-Fiを使えるようにするためには、Wi-Fiルーターのパスワードを彼らに教えてあげる必要がありますよね。
しかし、Wi-Fiルーターのパスワードは厄介なものです。意味のないただの文字の羅列である上に長いため、他人に教えるのは億劫ですよね。
Android 12では、そんな不満を解消するために、ニアバイシェアでのWi-Fiパスワード共有が可能になりました。
この機能では、Wi-Fiパスワードを二次元コードで表示させることができます。スマホに表示した二次元コードを、友人のスマホで読み取ってもらいましょう。そうすれば、簡単にWi-Fiのパスワードを共有できますよ。
ダークテーマのカラーを変更
これまでのAndroidにもダークテーマは実装されていましたが、カラーは純粋な黒でした。
しかし、Android 12ではより「グレー」に近いカラーに。
ダークテーマはiPhoneなどでも利用できますが、その色味は“純粋な黒”から“グレーに近い黒”へと変わりつつあります。
この傾向は世界的に見られており、Android 12もそれに続いたということなのでしょう。
ただこの仕様変更は、有機ELディスプレイを搭載しているスマホにとって、マイナスに作用してしまうかもしれません。
有機ELディスプレイは、ディスプレイの下にある発光層を光らせることで映像を作り出しており、黒は発光しないことで色を表現しています。
発光しなければ電池も消耗しません。つまり、有機ELディスプレイにとって、ダークテーマは省電力機能でもあったのです。
ところが、グレーは発光しなければ色味を再現できません。そのため、ダークテーマのカラー変更により、この省電力効果は失われてしまうことになります。
ピクチャ・イン・ピクチャの操作性アップ
小さなウィンドウで動画を再生しながら他のアプリも操作できるピクチャ・イン・ピクチャ。
これまではわずかな操作しかできませんでしたが、Android 12ではさらに使い勝手がよくなりました。
- 動画をシングルタップ:動画のコントローラーを表示
- 動画をダブルタップ:動画の最大化・最小化切り替え
- 動画をピンチイン・アウト:動画サイズを拡大・縮小
- 動画を画面端にドラッグ:動画を一時的に隠す
一見当たり前の機能のように見えますが、これまではタップして拡大、ダブルタップで動画アプリに戻る操作しかなかったのです。
今後はより直感的に使えるようになります。動画が好きな方にはかなり嬉しい変更となるでしょう。
ウィジェットが使いやすくなる
Android 12は、ウィジェット追加時に検索ができるようになりました。
また、ウィジェットの追加はこれまでのようにすべてのウィジェットが表示されるわけではなく、アプリ毎にまとめて表示されるように。
これまではインストール済みのアプリが多ければ多いほど、新しいウィジェットを追加する作業も大変なものでしたが、Android 12ではよりスムーズな追加が可能になります。
ホーム画面のカスタマイズが好きな方にとっては、地味ながらも嬉しい機能となるでしょう。
背面タップで操作する「クイックタップ」
Android 12では、スマホの背面をダブルタップすることでスクリーンショットを撮影できます。
この動作はユーザーが自由にカスタマイズでき、下記のような動作を指定できます。
- スクリーンショットを撮影する
- 通知の表示
- 指定したアプリを開く
- 動画や音楽の再生、一時停止
- Googleアシスタントを呼び出す
- 直近で使用したアプリを表示する
この機能には、スマホ内のセンサーが使われています。そのため、特別な機能を搭載したスマホでないと使えない、ということはありません。
もちろん、ケースを装着した状態でもしっかり機能します。
……とのことなのですが、現時点でこの機能を使えるのはGoogle Pixel 5だけです。もしかしたら、何らかの制限はあるのかもしれません。
Android 12で廃止される機能
Android 12では、「Android Auto」の機能が段階的に廃止されます。
Android Autoはドライビングサポートアプリであり、Googleアシスタントと組み合わせることで音声でナビなどを行うことができました。
しかし、そもそもこのアプリはGoogleアシスタントの運転モードの提供延期にあわせて、埋め合わせで提供したもの。
Googleアシスタントの運転モードは2020年に提供が開始されているため、これを受けて段階的に廃止するというわけですね。
本アプリの廃止によってAndroidのドライビングサポートが無くなるわけではないため、本アプリを使っていた方はGoogleアシスタントを利用しましょう。
Android 12はデザインと使い勝手が大幅アップ!
本記事では、Android 12のリリース日や対応機種、機能について解説しました。
- 2021年10月5日(日本時間)正式版リリース
- 現在の対応機種はPixelシリーズと一部のスマホのみ
- 大幅なデザイン変更「Material You」
- システムの消費電力が大幅に軽減
- マイク・カメラの使用中アイコンの追加
- 片手モードの搭載
- マークアップツールの進化
- 通知デザインがよりわかりやすくなる
- ニアバイシェアでWi-Fiパスワードも共有可能に
- ピクチャ・イン・ピクチャの操作性アップ
- ウィジェットが使いやすくなる
- 背面タップで指定動作ができる「クイックタップ」
- Android Autoは段階的に廃止
Android 12では、デザイン面が大きく変更されます。
また、多くの機能の使い勝手が向上するため、スマホがより便利になりますね。