arrows Uレビュー|デュアルカメラで背景をぼかすポートレートモードも使用可能

  • 2019年7月20日
  • by.araki

arrows U

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人気スマホの富士通のarrows Uが、ソフトバンクより2019年6月28日から発売されています。

スマホ初心者をメインターゲットとしているarrows Uですが、いかほどのスマホなのでしょうか。

今回、arrows Uの実機を借りることができましたので、実際に使用させて頂きつつも、単なる宣伝ではない、他スマホとの比較も意識したガチンコレビューをお届けいたします。

トップ画像引用元:「arrows U」新発売 : 富士通コネクテッドテクノロジーズ

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arrows Uのスペック

画像引用元: arrows U – スマートフォン – FMWORLD.NET(個人) : 富士通

機種名arrows U
OSAndroid 9
SoC(≒CPU)Snapdragon 450
本体サイズ約149×72×8.8mm
重量約166g
ディスプレイ約5.8インチ
液晶
2,280×1,080
アウトカメラ有効画素数 約1,310万画素
+500万画素 CMOS
(ポートレートモード/美肌補正/
手ぶれ補正/HDR撮影/フラッシュ)
インカメラ有効画素数 約800万画素 CMOS
(美肌補正/手ぶれ補正/フラッシュ)
メモリ(RAM)3GB
内蔵ストレージ(ROM)32GB
外部ストレージmicroSDXC(最大400GB)
バッテリー容量2,880mAh
防水・防塵IP68
生体認証なし
おサイフケータイ対応
テレビ非対応
ソフトバンク価格
(値下げ後)
26,640円

まずはカタログスペックのチェックです。

実機レビューと言え、ここをおざなりにしては語れませんからね。

ぱっと見では、良い点と悪い点、それぞれ以下のように感じました。

カタログスペックを見て良いと思った点
  • 5.8インチの大画面スマホながら約166gと軽量
  • 最高保護等級の防水防塵性能と耐衝撃性能
  • おサイフケータイに対応
  • 税込30,720円というお手頃価格

高い防水性能とおサイフケータイを抑えているのは大きいですね。

そして税込30,720円という低価格。

この価格なら多少の欠点は見逃せます。

カタログスペックを見て悪いと思った点
  • SoC(≒CPU)がSnapdragon 450という低性能なもの
  • 指紋認証も顔認証もなし
  • バッテリー容量が2,880mAhと少ない
  • 内蔵ストレージにしてもカメラにしても目立った点なし

SoC(≒CPU)の性能が低いのは価格を考えれば妥当です。

ただ、指紋認証も顔認証もなしというのはどういうことなのか。

ここは「致命的な欠点」になりかねない気がします。

arrows Uの実機レビュー開始!

それではいよいよ実機を使ってみたいと思います。

カタログスペックだけではわからない、手に持った感触やスピーカーの音質なども要チェックですね。

持ちやすく安定感のある素晴らしいデザイン

まず見た目ですが、ファーストインプレッションとしては非常に好印象を受けました。

シンプルで癖がなく、それでいて今風のデザインで、全然ケチをつけるポイントがありません。

ディスプレイ上部のノッチとそれなりに目立つ黒いベゼル、そしてブルーというカラーも相まって、iPhone XRと非常に似ていますね

手に持った感触ですが、あまりの持ちやすさに驚きました。

ややマットで滑りにくい質感と側面の絶妙なカーブが、自然と手にフィットするのです。

arrowsu

これはもう、裸で使うべきスマホです。

こんなに素晴らしいデザインにカバーをかけてしまうのはもったいない。

ガラスやチタンで覆われているようなスマホと違って、高級感はありません。

ですが、それがどうしたという感じです。

この持ちやすさに比べたら高級感なんていりません。

筆者は、チタンとセラミックで覆われた高級感あふれるEssential Phoneも愛用しているからこそ、そう思います。

確かにEssential Phoneはこれ以上ないほど格好いいのですが、その分ゴツくて重たくて、家の中で眺めるのはよくても、外で使うのには正直向いていないと感じています。

スマホはやはり日々持ち歩くもの。

arrows Uはいい意味での「ケータイらしさ」を思い出させてくれるデザインです。

また、カメラ部分が出っ張っていないことも好印象でした。

正確には若干出っ張っているのですが、机に置いたときにカタカタならないようになっています。


ほとんど素に近いAndroid 9を搭載

arrows UのOSはAndroid 9なのですが、アレンジの少ない素のAndroid 9に近いものとなっています。

Androidスマホは、メーカーによってOSにアレンジが加わっているのが一般的で、例えばGalaxyなどは同じAndroid 9でも操作が結構違います。

しかし、arrows UのAndroid 9は、素のAndroidを搭載しているEssential Phoneのものとほとんど変わらないですね。

設定画面もほぼ同じです(写真左がarrows U)。

素のAndroidが至高というわけではありませんが、素に近いほどアプリも対応しやすく、操作方法などを調べるときも情報が出てきやすいというメリットがあります。

次の章でも引き続き実機レビューを行います。

目に優しい感じがする大画面ディスプレイ

arrows Uは5.8インチの液晶ディスプレイで、解像度は2,280×1,080のFHD+です。

今どきのスマホとしては標準的なレベルで、特に語ることもないかと思ったのですが、心なしかarrows Uのディスプレイは、光が抑えられていて目に優しい印象を受けました。

Essential Phoneと比べるとその印象はさらに強くなります。

写真左がarrows U、右がEssential Phoneです。

明るさレベルをどちらも自動設定にした結果、arrows Uが43%、Essential Phoneが38%となりました。

むしろarrows Uのほうが明るいはずなのに、なぜかEssential Phoneのほうが眩しいと感じます。

その理由はカタログスペックを見てもわからない部分ですし、好みにもよるところなので、arrows Uを購入する際は事前に実機を手に取って確認しておいたほうがいいでしょう。

イヤホンジャックとストラップホールも嬉しい

arrows Uにはイヤホンジャックとストラップホールが付いています。

イヤホンジャックはともかく、ストラップホールは大変珍しいですね。

カバーをつけずに使うことを富士通も強く意識しているのでしょう。

個人的にはかなり嬉しいポイントでした。

モノラルスピーカーの音が小さい

5.8インチの大画面とあれば、動画視聴にも期待がかかります。

実際にYouTubeを見てみると、映像はまったく問題ありません。

ただ、スピーカーから出てくる音が他のスマホと比較して小さいのが残念でした。

arrows Uのスピーカーは、本体下部の右にひとつだけ付いてるモノラルスピーカーです。

音質についても特に優れているわけではありません。


シニア向けのシンプルモード搭載

arrows Uには、シニアなどスマホ初心者に向けたシンプルモードというものもあり、これを適用すると、ホーム画面がシンプルになったり、表示される文字が大きくなったりします。

同じページをシンプルモード(写真1枚め)と、通常モード(写真2枚め)で見てみました。

筆者には必要のない機能ですが、こういったモードもあるに越したことはないでしょう。

本体側面にGoogleアシスタントキー

arrows Uの右側面の下には、ワンプッシュでGoogleアシスタントを起動できるアシスタントキーというものが付いています。

これについては正直邪魔だと思いました。

普通に本体を握るだけでも押してしまう位置にあるので……。

特殊なボタンを付けるのは別に構わないのですが、意識しないと押せない位置に調整してほしかったです。

カメラ性能はそこそこレベル

arrows Uのアウトカメラは約1,310万画素+500万画素のデュアルカメラで、公式ページでは「一眼レフのような写真が楽しめる」と謳っています。

ポートレートモードによる背景ぼかしもできるのですが、そこまで高性能ではありません。

実際にポートレートモードで撮ったのが以下の3枚です。

確かに背景はよくボケていますが、被写体の認識が甘く、ボケてほしくない被写体までボケたり、被写体以外のものもくっきり写したりしてしまっています。

今のスマホならポートレートモードがあるのも当たり前なので、arrows Uのカメラは特に絶賛するようなレベルではなく、標準的なレベルでしょう。

次の章でも引き続き実機レビューを行い、最後に長所短所もまとめています。

お風呂で使ってみた!

arrows Uの防水・防塵性能はIP68という最高の保護等級です。

さらに米国国防総省の調達基準を満たした耐衝撃性能もあります。

公式ページでも「キッチンなどの水回りからアウトドアまで幅広いシーンであんしんしてお使いいただけます」と謳っていたので、筆者はさらに踏み込んでお風呂で使ってみました。

水がかかったときに、タップされたと認識してしまったようですが、それ以外は全然問題ありませんでした。

せっかくなので、配信されたばかりのドクターマリオワールドをお風呂で遊んでみます。

パズルゲームのようなアクション性の低いものなら、十分快適に遊べますね。

なお、高い防水性能があったとしても、お風呂場のような常に湿度の高い場所での操作は想定されていないことが一般的です。

また、防水性能は衰えていくものなので、使用する際は十分にご注意ください。


処理性能はやっぱり低い

arrows UのSoC(≒CPU)はSnapdragon 450という低スペックなものです。

AnTuTuベンチマークを測っても、73,124点という今やあまり良くない数字が出ました。

計測中の様子からして、カクカクとした3D映像を見せられたので、これはダメだなとすぐに悟りました。

先ほど、ドクターマリオワールドは十分快適に遊べたと述べましたが、荒野行動のような3Dアクションゲームはさすがに無理です。

カクカクで操作もままならず、これは遊べるうちに入らないと思いました。

ゲーマーには不向きです。

指紋認証も顔認証のない

指紋認証も顔認証もないことは、カタログスペックの時点でわかっていたことなのですが……。

やはり実際に使ってみても、ただただ不便としか思えませんでした。

arrows Uはお手頃価格で最高のデザイン、だが

以上、arrows Uの実機レビューでした。

長所短所をまとめると以下のようになります。

arrows Uの長所
  • 手に馴染んで持ちやすい最高のデザイン性
  • 見やすい5.8インチ液晶ディスプレイ
  • イヤホンジャックとストラップホールあり
  • 最高等級の防水防塵性能
  • おサイフケータイ対応
  • シンプルモードにも切り替えられる
  • 税込30,720円というお手頃価格
arrows Uの短所
  • SoC(≒CPU)が低スペックでゲームに向かない
  • モノラルスピーカーの音量が小さい
  • カメラ性能は価格相応
  • 誤作動しやすい位置にあるアシスタントキー
  • 指紋認証も顔認証もなし

とはいえ、基本的には長所のほうが目立つスマホです。

特にデザイン性の高さが素晴らしいです。

高級感こそありませんが、そこが逆にいいですね。

マットな加工のおかげで、柔らかみと温かみがあり、かつ頑丈な印象も与えてくれます。

また、最高等級の防水防塵性能に耐衝撃性能まで付いている頑丈なスマホですから、いい意味で雑に扱ってもいい、安心感のあるスマホと言えるでしょう。

そして、持ち心地が絶妙なので、これにカバーを付けてしまうのは本当にもったいないです。

ストラップホールがあるのも地味ながら嬉しいですね。

ますます裸で使いたくなります。

認証機能がないのはやっぱり困る

ただ、やはり指紋認証・顔認証がないのはいただけません。

それらに代わる別の機能があるわけでもないので、ただただ不便でした。

もしarrows Uにこれらの認証機能が付いていれば、ローエンドモデルとして限りなく満点に近い出来だったと思うのですが……。

価格を考えれば短所には目をつむれる

短所として、SoC(≒CPU)の性能が低いこと、モノラルスピーカーであること、そこそこレベルのカメラであることなどを挙げましたが、税込30,720円という価格は、それらを打ち消せるほどの安さです。

低価格なら性能がほどほどになるのは当たり前のこと。

本当に高スペックなスマホが欲しいのなら、10万円近くは予算として見積もるべきです。

仮にarrows Uが税込35,720円だったとしたら、酷評していたかもしれません。

税込30,720円という価格設定は、極めて絶妙で好印象です。

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この記事を書いた人
ライター歴3年。クラウドワークスでは「TOPプロクラウドワーカー」に認定される。 常に最新のAndroidとiOSを使うのがモットーで、5GやWi-Fi 6にもすぐ飛びついた新しいもの好き。iPadやApple Watchも愛用中。ただしパソコンはWindowsがメイン。 暇さえあればYouTubeを見ている。