ソフトバンク・au・ドコモの方は、公式のオンラインショップを利用すれば頭金不要で通常のショップよりお得に購入できます。
毎年高騰していくスマホ代金を安くすることができると話題の半額サポート。
現在は、auとソフトバンクの2つのキャリアで提供されているサポートプログラムです。
ただ本当に半額になるにはいくつかの条件を満たす必要があったり、途中解約するのが難しくなったりと罠があります。
今回は『半額サポートの罠』について解説していきます。
- 半額になるのは25ヶ月目に機種変更した場合だけ
- 分割支払期間が長くなるので途中解約が難しい
- スマホ本体の回収が必須
au・ソフトバンクの半額サポートの仕組み
お得になるという半額サポートとはどのようなサービスなのでしょうか。
auでは『アップグレードプログラムEX/EX(a)』、ソフトバンクではそのまま『半額サポート』という名前でサポートプログラムがあります。
内容は似ているところも多く、まず2社の半額サポートについて簡単に説明していきます。
両社のサポートプログラムでは、本体を分割購入し次回機種変更時に割賦残債を免除にすることで、最大で半額分の本体代金が免除されます。
この時、分割回数は48回に限られるため支払い期間は4年となってしまいます。
48回分割で本体を購入することで、25回目以降の分割金が免除され本体代金の支払いが半額になるという仕組みです。
ただ48回分割で購入すれば半額になるというものではありません。
本体代金で値引きされるのは、機種変更時に残っている分割金だけになります。
したがって半額になるのはちょうど24回支払った後(端末利用25ヶ月目)で機種変更をした場合だけになります。
半額の免除を受けて本体を半額で購入するための条件は以下のようになります。
- 48回分割で本体を購入する
- 25ヶ月目ちょうどで機種変更する
- 元々使っていたスマホは回収される
このように半額で購入するためには、いくつかの条件を満たさなくてはなりません。
しかも、半額サポートにはこれ以外にも罠があるので、スマホ本体代金半額という言葉だけで安易に飛びつくのは危険です。
それでは、半額サポートの罠について解説していきます。
半額サポートの罠
2019/7/8 お詫びと訂正
本記事内において、半額サポートの罠として”スマホ本体の代金の分割は残る”と記載しておりましたが、正しくは”auは除き”スマホ本体の代金の分割は残る”となります。
間違った記載をしておりましたことお詫び申し上げます。
半額サポートには大きく5つの罠が存在します。
- 同じキャリアで使い続けないといけない(4年縛り)
- 24ヶ月ちょうどで機種変更しないといけない
- スマホ本体の回収が必須
- スマホ本体の代金の分割は残る(※auは除く)
- 途中解約で高額の料金が発生することも
同じキャリアで使い続けないといけない
半額サポートを利用する上で1番気をつけたいのが、同じキャリアで使い続けないといけないという点です。
半額サポートは単に本体代金を半額で購入できるというものではなく、分割を組んだ本体代金のうち最大で半額分が免除される仕組みになっています。
そして本体代金の免除を受けられるのは、同じキャリアで機種変更をした時に限られます。
48回で分割を組むので、一般的に4年縛りといった言い方もされますが、同じキャリアで機種変更を続けると実質的には半永久的に同じキャリアに縛られます。
以前は、48回分割で本体を購入した上に、次回機種変更時も48回分割で購入しなければならないという条件がありました。
この点に関しては緩和され、次回機種変更時の本体の購入方法の制限はなくなったので、分割回数を短くしたり一括で購入することも可能になっています。
しかしながら、本体代金の支払いが高額になるため、あまり現実的ではなくほとんどの人が48回分割を継続するのではないでしょうか。
そうなれば、途中で乗り換えによりキャリアを変更するのは一層難しくなってしまいます。
もちろん途中解約をすれば、半額サポートによる恩恵は一切受けられません。
本体代金の負担を軽くしようと思えば、同じキャリアで使い続けるしかないのです。
24ヶ月ちょうどで機種変更しないといけない
半額サポートにより、本体代金が減免されるのは機種変更時に残っている分割金に対してだけになります。
極端な話、47ヶ月同じ機種を使った場合に機種変更をする場合に減免される本体代金は1ヶ月分だけです。
半額サポートでは、機種変更のタイミングが遅くなればなるほど減免される金額が少なくなり、半額とは程遠い金額になってしまいます。
すなわち、本当に本体代金の支払いを半額にしようと思うなら、24ヶ月(端末利用25ヶ月目)ちょうどで機種変更をしなくてはなりません。
端末回収が必須
半額サポートを利用して機種変更をする時には、元々利用していた本体の回収が必要です。
それによって、残りの分割代金を減免するという仕組みになっています。
この点に関しては、これまで毎回機種変更時に下取りに出していたという人にとっては問題ないように思えます。
しかしながら、機種変更後もWi-Fi環境であればゲームやブラウザを利用できるので手元に残しておきたいという人も多いのではないでしょうか。
また写真やダウンロードした音楽のデータをそのまま残しておくことができるので、ミュージックプレイヤーや写真を閲覧する端末として利用することが可能です。
このように毎回機種変更をしても本体は手元に残してきたという人にとっては、回収が必須というは非常に痛い話です。
しかも、最近では格安SIMも気軽に手に入れることができるようになっています。
また、機種変更前のスマホに格安SIMを入れて、子供用や自分用のサブ回線に利用するいった活用方法も増えてきています。
2年程度使ったスマホならまだまだ現役で使えますから。
半額サポートを使ってしまうと、そういった利用もできなくなってしまいます。
画面割れの場合のリスク
また、回収が必須ということは、下取り同様に画面割れなど故障があると通常の金額で半額サポートを利用することはできません。
端末故障時には半額サポート利用時に故障時利用料として別途20,000円の支払いが必要になります。
キャリアの端末保証に加入していればこの金額に関しては2,000円に減免されますが、保証加入時の月額料金を考えるとトータルの金額ではあまり変わりません。
半額サポートは端末回収を前提としたサービスなので、通常の下取りのように状況に応じて出すか出さないか選べるといった選択肢の幅がなくなるので注意が必要です。
本体代金の分割は残る(※auは除く)
半額サポートによる本体代金の減免を受けても、本体代金の分割は残ります。
少しわかりにくい表現になりますが、半額サポートによる本体代金の減免の方法に大きな罠があるのです。
本体代金の分割契約とキャリアとの通信契約は別物なので、48回分割で購入した場合、途中で一括清算しない限り分割自体は無くなりません。
では半額サポートではどのようにして、残債分の減免を行うかと言うと、残りの分割金相当額を毎月の利用料金から値引きを行います。
つまりは、半額サポートを利用しても分割自体は48ヶ月間残り続け、機種変更をしたタイミングで分割金相当額の割引がスタートするのです。
結局料金が変わらないのであれば問題ないと思われるかもしれません。
しかし一度でも半額サポートを利用して機種変更をすれば、2つの本体代金の分割を組んでいる状態が続きます。
すなわち1つの回線契約に対して2つの本体代金の分割を組んでいる状態になります。
スマホの本体代金の分割も一種のローン契約なので、常に数万円~十数万円のローンを抱えている状態になります。
この時に大きな問題となるのが、途中解約をする場合です。
途中解約で高額の料金が発生することも
最近は総務省の指示などで通信事業者全体に値下げ圧力がかかっています。
大手3キャリアもキャリアごとに料金プランが見直され、値下げが実現しています。
これを機に他のキャリアへ乗り換えをする人も少なくないでしょう。
そんな中でも、毎月の料金が安いのは格安SIMです。
格安SIMはMVNO事業者を指しており、簡単に言えば大手3キャリアの回線を借り受けて運用することで低価格で利用できます。
格安SIMは契約すれば、元々持っているスマホのSIMカードを差し替えるだけで利用できて料金も安くなると言うことで利用者は右肩上がりに増え続けています。
大手キャリアから格安SIMへの乗り換えを考えていると言う人も多いのではないでしょうか。
格安SIMに乗り換えをする際にも、大手キャリアから電話番号をそのまま引き継ぐことができます。
2年契約の解約金がかかっても月額料金が安くなるなら、ということで乗り換えをする人が増えていますが半額サポートを利用している場合には注意が必要です。
半額サポートからMNPのリスク
まず半額サポートでは48回の分割を組んでいて、途中解約になれば半額サポートの恩恵を受けることができず全額を払う必要があります。
また、一度でも半額サポートを利用して機種変更をしている場合には、実際には先ほど触れたように2重の分割金が発生しています。
途中解約した時点で、半額サポートによる割引は当然終了します。
つまり乗り換えた時点から、分割契約として残っている本体代金を全て支払わなければなりません。
支払い方法は途中解約時点での一括清算か分割として残すか選ぶことはできます。
しかし、割引のない本体代金を負担するとなると格安SIMに変えて通信費が安くなっても、トータルの月額料金が増えてしまう可能性もあります。
今までは契約の縛りといえば、2年契約くらいでしたが半額サポートによって登場した48回分割の制度によってますます契約の縛りが厳しくなった印象を受けます。
半額サポートの最大の罠は、途中解約のハードルが極端に上がってしまうところにあります。
通信速度の速い格安SIM5社を比較|失敗しないMVNOの選び方次のページでは、半額サポートでお得になる人をピックアップしていきます。