
工事不要でネット回線が設置できるツールとして発売されたソフトバンクエアー(SoftBank Air)。
固定回線より通信速度は遅いものの、Wi-Fiルーターよりも快適に使えると言われる一方で、時間帯によって速度が遅くなるともいわれています。
既に初代のソフトバンクエアーが発売されてから3年以上経過していますが、解約を検討している人も多いのではないでしょうか。
しかし、ソフトバンクエアーを解約する時は、携帯電話やネット回線を解約する時と少し異なるので注意が必要です。
ソフトバンクエアーは、契約期間が2年間でありながら機種代金の分割支払いが3年間という妙な契約形態となっています。
契約の際に説明はあったと思いますが、機種代金を完済した上で違約金が発生しないように解約をしようとすると、4年間は使わなければならないことになります。
そんなソフトバンクエアーを解約する際に注意するべきことと解約方法、そしてなるべく安く解約するにはどのようにすれば良いのか解説していきます。
- 契約期間は2年間(自動更新あり)
- 機種代金は36回の分割支払い
- 契約期間は実質的に4年間
- 契約期間中に解約すると違約金が9,500円かかる
ソフトバンクエアーの契約形態について
まず、解約方法を説明する前にソフトバンクエアーの契約形態について解説します。
解約を考えている人の大半は1年以上使っていると思われるので、再確認するつもりでチェックしてみてください。
ソフトバンクエアーは冒頭でも説明した通り、契約期間は2年間で機種代金の支払いが3年間という契約形態です。
さらに、2年契約は携帯電話と同じく自動更新なので、2年過ぎたら再度2年後の契約更新月まで使わないと違約金が発生します。
携帯電話と同じく2年契約で2年の機種代金の分割支払いならまだ良かったのですが、契約期間と機種代金の支払い期間が1年ズレているというのが妙なところです。
契約は2年契約の自動更新
ソフトバンクエアーの契約は2年契約となります。2年契約が満了する月(課金開始日から24ヶ月目)を更新月とし、その月の間に解約をすれば違約金は発生しません。
しかし、更新月を過ぎてしまうと2年間の自動更新となり、再度2年契約になってしまいます。
すると、また2年後の更新月まで解約すると違約金が発生してしまうのです。
課金開始日=契約した日ではありません。契約成立日の8日後となります。
月を跨ぐ人もいると思うので、自分の更新月はいつになるのか、ソフトバンクエアーのコールセンターに事前に聞いておくべきでしょう。
ソフトバンクエアーの機種代金は36回支払い
契約期間は2年間ですが、ソフトバンクエアーの機種代金の支払いは36回です。
つまり、3年間は機種代金を払い続けることになります。
契約期間は2年間でありながら機種代金は3年払い。
つまり、2年ぴったりに違約金ゼロで解約したとしても1年は機種代金の支払いが残るということになります。
機種代金も完済して違約金ゼロで解約するには、実質4年間使わないといけないという計算になります。
ソフトバンクエアーを解約した場合の違約金はいくらになるのか
ソフトバンクエアーを、契約期間中に解約した場合の違約金は9,500円です。
これは、2年後の自動更新後も同額となります。
つまり、3年間の機種代金の支払いが終わってすぐ解約しようとすると、今度は違約金である9,500円が発生するという仕組みになります。
ソフトバンクエアーは固定回線のようなサービスですし、自宅のネットを数年の頻度で変える人はほとんどいないと思います。
しかし、工事をしていないという手軽さからすぐに手放せるのもソフトバンクエアーの特徴です。
ソフトバンクエアーは、工事不要のネット回線と言ってもやはり固定回線の通信速度には敵いません。思っていたのと違う、と2年使ったら解約しようと考える人もいるでしょう。
そのため、2年経って手放すには機種代金を引き続き払わなければいけません。解約をしにくくするために、上手く仕組みを作っているという印象がありますね。
- 2年間の契約期間で自動更新つき
- 更新月は課金開始日から24ヶ月目の1ヶ月間
- 機種代金は36回支払いなので解約しても1年間は機種代金の支払いが続く
- 契約期間中に解約すると9,500円の違約金が発生する
次の章では、ソフトバンクエアーを解約する方法を詳しく解説します。
ソフトバンクエアーを解約する方法
次に、ソフトバンクエアーを解約する方法について解説します。
ソフトバンクエアーは、契約したショップや代理店に解約手続きをお願いしたり、オンライン上で解約の手続きをするわけではありません。
解約するには、ソフトバンクエアーのコールセンターに電話をして手続きを行う必要があります。
ソフトバンクエアーを買取する契約であれば、解約手続きをするだけで全てが完了します。
しかし、ソフトバンクエアーをレンタルで契約している場合、レンタルしたソフトバンクエアーを返却しなければいけません。
返却期限や故障した場合など、なかなか厳しいルールがあるのでしっかりと知っておく必要があります。
センターに電話する
まず、ソフトバンクエアーを解約する場合は、ソフトバンクエアーのコールセンターに電話する必要があります。
ソフトバンクエアーのコールセンターは下記の通りです。
- 電話番号:0888-1111-802
- 営業時間:10:00~19:00
日中なので、フルタイムで仕事している人には少し厳しいかもしれません。しかし、解約するにはここに電話をしなければ始まらないので、必ず電話をする時間を作るようにしましょう。
レンタルの場合は解約日の翌月20日までに返却する
ソフトバンクエアーは、買取契約とレンタル契約の2種類があります。レンタルの場合は買取と比べて多少月額料金が割高になると思ってください。
また、レンタルの場合は解約後にソフトバンクエアーを返却する必要があります。
返却は解約をした日の翌月20日までにしなければいけないので、解約の手続きが完了した時点で忘れないように返却するようにしましょう。
つまり、2月18日に解約をしたら、3月20日までに返却しなければいけないということになります。
また、返却の際はしっかりとソフトバンクエアーを梱包してください。運送中に故障させないように注意が必要です。
また、送料は自己負担となっているので気をつけてください。
発送が遅れた場合・返却したソフトバンクエアーか破損していた場合
- 返却が少しくらい遅れても良い
- 多少壊れていても大丈夫
と思っている人もいると思いますが、返却が遅れたり故障していた場合にはペナルティが発生するので注意しなければなりません。
返却が遅れた場合
解約日の翌月20日以降に返却した場合、手数料が発生してしまいます。
- ソフトバンクエアー(初代)の場合:23,000円
- ソフトバンクエアー2・3の場合:33,000円
初代のソフトバンクエアーが発売になってから3年程度しか経過していないので、まだまだ初代のソフトバンクエアーを持っている人も多いかもしれません。
ただ、比較的速い段階でソフトバンクエアー2が発売となり、性能が良いことからソフトバンクエアー2も当時かなり売れていました。
そのため、ソフトバンクエアー2を使っている人も多いでしょう。
返却しなかった場合の費用、かなり高いですよね。
これは契約の書類にも記載がある内容なので「知らなかった」という言い訳はできません。
必ず期日内に返却するようにしましょう。
故障していた場合
返却の際にしっかり梱包するようにと言ったのは、運送中の故障を避けるためです。
返却の準備をするまでは故障していなかったのに、返却したソフトバンクエアーの機械が故障していたとなったら堪ったものではありません。
運送会社に問い合わせることもできるかもしれませんが、証拠がないために流されてしまう可能性もあります。
そのようなリスクを避けるためにも、しっかりと梱包して壊れないようにしましょう。
ソフトバンクエアーが故障していた場合の修理費は下記の通りです。
- ソフトバンクエアー(初代): 9,500円
- ソフトバンクエアー2・3: 16,000円
やはりソフトバンクエアー2と3の方が高額になりますが、初代のソフトバンクエアーでも十分違約金と同じでかなり高いです。
せっかく2年の更新月で解約したのに、修理費で同じ額が発生したら嫌ですよね。
利用中はもちろん、返却の時も「借りている」という意識を常に持って大事に扱いましょう。
ソフトバンクエアーを0円で解約する方法
次に、ソフトバンクエアーを0円で解約するにはどうすれば良いのでしょうか。
まず、冒頭から説明している通り、ソフトバンクエアーは2年契約の機種代金3年支払いなので、実質4年使わなければ完全無料になりません。
ただ、絶対に4年でしか解約できないのかと言われると、そうではありません。
割高になったり、短期間で継続するかしないか判断することになりますが、無料で解約できる場合もあります。
また、ソフトバンクエアーの契約を解約する人の理由の多くが、新しく回線を契約したというものだったりします。
違約金負担の固定回線サービスを契約するのもあり
新しい回線の契約時に、違約金負担のキャンペーンを行っている代理店で契約をすれば、先に支払った違約金が還元されます。
新しく回線契約を検討しているのであれば、違約金負担や乗り換えでかかる費用を全て負担すると言っている代理店を選ぶと良いでしょう。
契約通りに4年後に解約をする
1番無難な方法はおとなしく4年間しっかり使うことです。
ソフトバンクエアーのようなネット回線を繋げられるツールは、スマホと違って余程の理由がない限り解約するものではありません。
そのため、ソフトバンクエアーに確かな不満や気になる点がない限りは、4年間あっという間に使うことができるでしょう。
だからこそ、4年後の更新月をしっかりメモして、4年間使うことを前提に契約をするべきなのかもしれません。
ソフトバンクエアーの契約手続きに問題がある場合
ソフトバンクエアーの代理店の中には、「絶対使えますよ!」「絶対快適にネットができますよ」などという文言でサッと契約させることがあります。
実際に筆者もソフトバンクエアーを取り扱いのあるショップにいたことがあるのでわかるのですが、ソフトバンクエアーを販売しているショップや業者は全て代理での販売になります。
解約も前述の通りコールセンターにかけて対応してもらう流れになるので、
- 何か文句あったらコールセンターに連絡してください
- 契約した後はうちでは一切対応できません
ということが可能になってしまうのです。
そのため、中には自分がクレームの被害を被ることがないからとかなり適当な案内をしている可能性もあります。
不安であれば、契約する段階から慎重にスタッフの言葉や契約内容を確認しておくことをおすすめします。
レンタル契約をする
ソフトバンクエアーは、スマホと異なり一度解約したら再利用することは一切できません。
そのため、買い取ったとしてもあまり意味がありません。
レンタル契約は多少割高にはなりますが、2年間で解約することを前提にするのであればレンタル契約をすることをおすすめします。
クーリングオフ可能期間の8日間でしっかりと見極める
ソフトバンクエアーはクーリングオフに対応しています。
つまり、8日以内であればいかなる理由でもキャンセルすることができるので、8日以内にしっかりとソフトバンクエアーが使えるかどうか見極めて判断するという方法もあります。
- センターに電話をかける必要がある
- レンタルの場合、解約日の翌月20日までに返却完了しないと手数料がかかる
- 返却したソフトバンクエアーが故障していた際は修理費が発生する
- 解約後のソフトバンクエアーの再利用は不可
解約して機種代金だけ分割で払い続けるのもアリ
ソフトバンクエアーの機種代金は、1,620円×36回です。初代ソフトバンクエアーの場合は、1,404円の36回払いとなります。
このように、月々の金額で見るとそこまで高くはありません。
分割支払いを残すということになるのでリスキーではありますが、回線を解約して機種代金だけ引き続き払い続けるのも1つの方法です。
そうすれば、回線は2年の更新月に解約でき、残り1年分機種代金を払っていくだけです。
この場合は、もうソフトバンクエアーがあっても一切使わないという場合に限られます。
回線だけ解約すれば、毎月4,000円程度の利用料金を払うよりも維持費は安くなります。
なるべく安くするという目的であるなら、機種代金を1年分残して2年の更新月に解約するのもありではないでしょうか。
ただし、毎月引き続き支払っていく必要があるので、滞納や踏み倒しだけはしないようにしましょう。
ソフトバンクエアーの契約形態は複雑!1度自分の契約状況を確認しておこう
最後に、ソフトバンクエアーの契約期間と解約時の違約金についてまとめます。
- ソフトバンクエアーの契約期間は2年間
- 機種代金の支払いは36回なので実質契約期間は4年間
- 解約する際の違約金は9,500円
- レンタルは機種代金が発生しないので2年で解約したいならレンタルがおすすめ
ソフトバンクエアーは、契約期間2年間で機種代金の支払いが3年間という非常に厄介な契約形態をしています。
実質的に違約金もかからず、機種代金も完済した状態で解約しようと思うと4年間使わなければいけません。
それを避けるためにも、レンタル契約したり、違約金負担キャンペーンのある固定回線を契約するなどの対処が必要になります。
また、レンタルの際も返却時には返却期限と故障に対して十分注意する必要があります。