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iPhone XRは防水・防塵に対応していますが、その性能はどの程度のレベルでしょうか。
そして、もしiPhoneが水の侵入などで故障した場合、無料修理などの補償はどうなるのでしょうか?
今回はiPhone XRの防水・防塵性能と補償内容を解説します。
また、iPhone XRを水まわりで使う際におすすめの防水ケースも合わせて紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
- iPhone XRの防水・防塵等級は「IP67」
- 強い雨などの噴流にはそれほど強くない
- 海水やお風呂のお湯などでは防水効果を得られない可能性がある
- iPhone XRは優れた防水性能をアピールしているが、水関係で故障した場合は故障費用が発生してしまう
- ドコモ・au・ソフトバンクの端末割引を利用している場合は、水没すると返却の査定基準に抵触するおそれがある
- 海やお風呂場でスマホを利用する方には、防水加工されたスマホケースがおすすめ
トップ画像引用元:iPhone XR(128GB)|端末|格安スマホ・SIM【mineo(マイネオ)】
iPhone XRの防水・防塵性能
では、iPhone XRの防塵・防水等級を見てみましょう。
同年に発売されたiPhone XS・iPhone XS Maxの防塵・防水等級も掲載しました。併せて参考にしてください。
機種 | 防水・防塵性能 |
---|---|
iPhone XR | IP67 |
iPhone XS | IP68 |
iPhone XS Max | IP68 |
iPhone XRの防塵・防水等級は「IP67」です。
つまり、iPhone XRの防塵性能は「6」で、防水等級は「7」となります。
防塵・防水等級の見方
iPhoneなど電子機器のスペック表には、防水・防塵の欄に“IP○○”といったアルファベットと数字の配列がよく記載されています。これは防水・防塵のレベルを表しているものです。
防水・防塵のレベルを示す規格にはいくつかの種類がありますが、iPhone XRはIEC規格60529という国際規約に基づいてテストされています。
IEC規格は最も一般的な規格で、ほとんどのスマホやデジカメがこの規約に基づいて防水レベルを表記しています。
“IP○○”の見方
「IP」の後ろに続く2つの数字には、それぞれ意味があります。
例えば、「IP68」と記載されている場合、「6」は防塵のレベルを表し、「8」は防水のレベルを示しています。
防塵レベル
機器本体が耐えられる塵のレベルです。
レベル | 防塵保護サイズ |
---|---|
0 | なし |
1 | 50mm以上 |
2 | 12.5mm以上 |
3 | 2.5mm以上 |
4 | 1mm以上 |
5 | 粉塵 |
6 | 全て |
防水レベル
機器本体耐えられる水の強さを表しています。
レベル | 内容 |
---|---|
0 | 対応なし |
1 | 重力に落下する水滴を受けても影響なし |
2 | 15度以内の向きで傾いた状態で、 重力に落下する水滴を受けても影響なし |
3 | 鉛直より60度以内で 水滴が噴霧状に落ちても影響なし |
4 | あらゆる方向からの 水飛沫を受けても影響なし |
5 | 勢いのある水流を当てても影響なし |
6 | 強い勢いのある水流を受けても影響なし |
7 | 水圧が一定の状態で 30分水に浸かっても影響なし |
8 | 連続的な水中でも影響がない |
表を見てもわかるように、数字によって防水・防塵レベルにかなりの差があります。
また、この表を見るときに、注意すべきことがあります。
それは、等級6=等級5以下の全防水性能をカバーしているわけではないことです。
つまり、「防水・防塵対応」と書いてあるからといって、どんな状況でも安心して使えるというわけではないということです。
iPhone XRの防水等級の意味
「水没」には強いが「強い雨」には弱い?
各等級は強弱でランク分けされているのではなく、あくまで「このテストに耐えられた」から「このくらいの保護強度がある」と言っているに過ぎません。
iPhone XRの防水等級は「7」ですから、水没には強いと言えます。
しかし、強い雨などの噴流に関わる「6」や「5」については何も記載されていません。
よって土砂降りのような雨の中における防水性能はわからないのです。
噴流にも強いことが確認されている場合は、「IPX7/IPX6」というように、2つの等級が記載されます。
つまり、「IPX7」のiPhone XRは、「水没には強いが、強い雨の中での使用は避けるべき」機種と言えます。
iPhone XRはどこまでの水に耐えられる?
防水・防塵レベルがIP67等級のiPhone XR。では、実際の生活において、どのようなシーンで使うことができるのでしょうか?
防水レベル自体は、「30分間水に浸かっていても大丈夫」という等級ですが、実はこれには条件があります。
- 真水であること
- 常温であること
iPhone XRの防水・防塵試験は、この条件を前提に行っています。
ということは、これらの条件に当てはまらない状況下では、iPhone XRの防水機能が上手く働かない可能性があるということです。
例えば、以下のようなシチュエーションには注意すべきでしょう。
- お風呂での使用
- 海での使用
- ジュースなど真水以外の液体をiPhone XRの近くに置く
お風呂での使用
スマホを半身浴のお供にする人も多いかと思います。それは問題ないのでしょうか。
結論から言うと、iPhone XRはお風呂では使用しない方が無難です。
お風呂で使用する水は真水ですが、水温は普通の水より遥かに高いですよね。
防水等級は「常温」でテストしているので、40度前後のお湯では防水効果を発揮しない可能性があります。
また、お風呂には湯気が充満していますが、精密機械は湯気に極端に弱いものです。
防水等級の表を見ても、湯気に関する記述はありません。
防水等級 | 保護の程度 | テスト方法 |
---|---|---|
8 | 水面下での使用が可能 | メーカーとの取り決めによる |
7 | 既定の圧力、時間で水中に没しても水が浸入しない | 水面下15cm~1mで 30分間 |
6 | いかなる方向からの水の強い直接噴流でも有害な影響を受けない | 3mの距離から全方向に100L/分・100kpaの噴流水を3分間 |
5 | いかなる方向からの水の直接噴流によっても有害な影響を受けない | 3mの距離から全方向に12.5L/分・30kpaの噴流水を3分間 |
よってiPhone XRをお風呂で使用するのは、です。
「海に落としたけど大丈夫だった」という噂を聞いた
もしかしたら、中には「海や川にiPhone XRを落としてしまったけど、特に問題なかった」という人もいるかもしれません。
しかし、それはたまたま運が良かっただけ。性能テストの範囲外のことですから、その後の動作が保証されているわけではありません。
iPhone XRの防水性能が真価を発揮するシーン
では逆に、どんな時であればiPhone XRの防水性能が活かされるのでしょうか?
具体的には、以下のようなシチュエーションとなります。
- キャンプ
- 料理中
- 水仕事の合間
濡れた手でも触れることができるというところが、防水非対応機種に比べて安心できるところですね。
また、あまりないシチュエーションではありますが、次のような状況でもiPhone XRは水に耐えてくれます。
- プール(塩素なし)での使用
- バケツに常温の水を溜めてiPhone XRを浸ける
ただし、常温の塩素なしプールでも、30分以上浸けておくのは危険です。
水に濡れても大丈夫だったからと油断しないで
iPhone XRが濡れてしまったときは、しっかりと水分を拭き取るようにしてください。
濡れたままにしておくと、カビの原因になることもあります。そうすると電源が急に落ちたり、電源が入らなくなるといったトラブルが発生する場合も。
また、iPhone XRが濡れた後、すぐに充電するのは大変危険です。タオルで拭いた後は、充電部分がきちんと乾いていることを確認してから、充電器を差し込むようにしましょう。
- iPhone XRはIP67等級に対応
- 常温の真水ならOK
- 濡れた後はタオルでしっかりと拭くこと
- 完全に乾いてから充電すること
次の章では、iPhoneが水没したときの注意点について解説します。
iPhoneが水没したときの注意点
画像引用元:スマホおかえしプログラム | キャンペーン・特典 | NTTドコモ
手が滑ってスマホを水中に落としてしまい、あわてて拾い上げた後は、まず動作確認をしますよね。
ここで正常に動けば、故障は回避できたことになるのですが……。
実はこの時点で、恐ろしいことが起きている可能性があります。
下手をすると数万円単位で損するかも。
各キャリアの機種代金割引を利用している場合は注意!
ドコモ・au・ソフトバンクで提供している、以下の割引を利用して端末を購入した場合は要注意です。
- ドコモ:スマホおかえしプログラムなど
- au:スマホトクするプログラム・スマホトクするボーナスなど
- ソフトバンク:新トクするサポートなど
これらは携帯電話の機種代金が大きく割り引かれるお得なプログラムですが、すべてのプログラムに共通している条件があります。
それは、「端末を返却しなければ割引を受けられない」ことです。
3キャリアとも「査定基準」を満たした端末のみ返却に応じるとしており、「水濡れがないこと」をその基準の1つとして掲げています。
査定基準を満たせないまま返却する場合は、20,000円前後の費用が発生してしまうので、気を付けたいところですね。
なお、iPhoneの水濡れ確認は、「液体侵入インジケーター」で行われます。
画像引用元:iPhone や iPod の液体による損傷は保証対象外 – Apple サポート
上の画像はiPhone 11のインジケーターです。
インジケーターは他機種にもあります。
このインジケーターは1回でも水分に触れると赤に発色し、乾燥させても元には戻りません。
たとえスマホが完全防水であったとしても、これらが反応していれば「査定基準を満たしていない」と判定されてしまいます。
iPhone XRは防水に優れていますが、水が端末に侵入しないとは限りません。
1回でも侵入した場合、キャリアの端末割引を適用していたら約2万円損するのです。
よってiPhone XRは水につけても故障しないかもしれませんが、余計な出費を避けるためにも、iPhoneを水回りで使うのは避けた方が無難と言えるでしょう。
防水スマホでも修理費用は発生する!
水没などで故障してしまった場合、当然ながらその端末は修理に出すことになりますし、修理費用も発生します。
とはいえiPhone XRは「IPX7」の防水等級を持つ端末です。
しかしすでに書いたとおり、iPhone XRが水関係で故障した場合は通常どおり修理費用は発生します。
これには納得がいかない方も多いのではないでしょうか。
そこで思い出していただきたいのが防水等級の性質です。
防水等級 | 保護の程度 | テスト方法 |
---|---|---|
8 | 水面下での使用が可能 | メーカーとの取り決めによる |
7 | 既定の圧力、時間で水中に没しても水が浸入しない | 水面下15cm~1mで 30分間 |
6 | いかなる方向からの水の強い直接噴流でも有害な影響を受けない | 3mの距離から全方向に100L/分・100kpaの噴流水を3分間 |
5 | いかなる方向からの水の直接噴流によっても有害な影響を受けない | 3mの距離から全方向に12.5L/分・30kpaの噴流水を3分間 |
iPhone XRは水没に強いものの、強い噴流などに対する防水性能は記載されていませんでした。
簡単に言えばiPhone XRの防水性能「IPX7」では、何かしらの理由で端末に水が浸入し、水関係のトラブルで故障する可能性はあるということです。
また、Appleのサポートページには、「液体による損傷は保証対象外」と記載されています。
結局のところ、水回りでiPhoneを使用するのは避けた方が良いということです。
次の章では、おすすめの防水ケースを紹介します。

今回は、スマホ・携帯を水没させてしまったときの修理の流れについて解説します。 スマホ・携帯をお風呂やトイレ・屋外で使っているときに...
おすすめのiPhone XR向け防水スマホケース3選
結局、いくら優れた防水性能を持つiPhone XRといえど、水が浸入することもあれば故障もするのです。
よって、水回りでの使用は控えた方が良いのですが、どうしても使用したい場合は、防水ケースを利用してください。
ここからは、おすすめの防水スマホケースをご紹介します。
WKデザイン 水に浮かぶ防水ケース
画像引用元:【楽天市場】防水ケース ER-AMWP:mitas
まず紹介するのは、「WKデザイン」から販売されている防水ケースです。
ストラップ付きのポーチ型ケースは様々な種類がありますが、本ケースは水に浮かべる事ができます。
ストラップが首から外れ、スマホが海に沈んでしまって探せない、なんてことはありません。
防水等級は「IPX8」。水深20mでも30分の防水が可能です。
スマホを完全密封して守るため、水の噴射やお風呂の水蒸気からも保護してくれます。
もちろん、ケースに入れたまま操作できるので、写真や動画撮影も可能。
ほぼすべてのサイズのスマホに利用できるので、1枚持っておくと便利ですよ。
商品の仕様 | |
---|---|
価格 | 1,180円 (楽天市場) |
防水等級 | IPX8 |
カラー | ホワイト・ブラック・オレンジ |
サイズ | 縦210×横110×高さ15mm |
LOOF 防水ケース
画像引用元:【楽天市場】【完全防水仕様】 iPhoneケース:LOOF楽天市場店
「普段使いのケースも完全防水にしたい」という方におすすめなのが、「LOOF」の防水ケースです。
このケースの防水等級は「IPX9K」。これは、80度の高温水による耐水試験をクリアした製品に付けられる等級です。
もちろん、水没や水噴射などにも対応していますし、ケースとしての衝撃耐性も十分なレベル。
各機種専用にケースが作られているので、カメラ部分の防護も万全です。
商品の仕様 | |
---|---|
価格 | 1,970円 (楽天市場) |
防水等級 | IPX9K |
カラー | ブラック |
サイズ | 対応機種により異なる |
Deamo スマホ防水ケース
画像引用元:Amazon.co.jp: 防水ケース「2枚入」: 家電・カメラ
ポーチ型ケースが2枚ついてくるお得な製品です。
保証期間が18ヶ月と長く、長期間の使用で問題が発生したときも交換してもらうことができます。
ケースにはストラップが付いており、スライドボタンで長さを変更できるため非常に便利。
サイズもほぼ全てのスマホに対応しているので、機種変更の度に買い替える必要もありません。
防水等級は「IPX8」。強い雨などからスマホをしっかり守ってくれますよ。
商品の仕様 | |
---|---|
価格 | 1,280円 (Amazon) |
防水等級 | IPX8 |
カラー | ブラック・オレンジ |
サイズ | 縦175×横105mm |
水回りでiPhone XRを使うなら防水ケースを利用しよう!
今回はiPhone XRの防水性能について解説しました。
- iPhone XRの防水・防塵等級は「IP67」
- 強い雨などの噴流にはそれほど強くない
- 海水やお風呂のお湯などでは防水効果を得られない可能性がある
- iPhone XRは優れた防水性能をアピールしているが、水関係で故障した場合は故障費用が発生してしまう
- ドコモ・au・ソフトバンクの端末割引を利用している場合は、水没すると返却の査定基準に抵触するおそれがある
- 海やお風呂場でスマホを利用する方には、防水加工されたスマホケースがおすすめ
ひと昔前に比べると、スマホの防水性能はかなりレベルが上がっています。
とはいえ、水の侵入を完全に防ぐのは難しいものです。
ひとたび水が入ってしまえば、故障のリスクは高まりますし、端末割引で追加の費用が発生してしまう可能性もあります。
どうしても水回りで使用したい場合は、防水ケースをしっかり装着して使うようにしましょう。