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この記事では、12.9インチ iPad Pro(第5世代)に搭載される「Liquid Retina XDRディスプレイ」について解説します。
Apple公式サイトを見て「何がいいのかよくわからない」「有機ELとの違いはなんだろう」と思った方は、この記事でLiquid Retina XDRがどんなものなのかチェックしてください!
- 100万:1の高コントラスト
- 最大1,600ニトの高輝度
- 白色も黒色も得意
- 画面焼けがなく長寿命
- 総合的にクリエイター向けのディスプレイ
トップ画像引用元:iPad Pro – Apple(日本)
Liquid Retina XDRディスプレイとは?
画像引用元:iPad Pro – Apple(日本)
Liquid Retina XDRディスプレイとは、バックライトの代わりにミニLEDバックライトを搭載した、従来のiPad Proを超える高い表現力が特徴のディスプレイです。
今までのiPad Proの液晶ディスプレイでは、液晶サイドにある約72個のLEDから発せられた光を導光板で偏光し、ディスプレイ全体を一気に照らしていました。
そのため、バックライトの明るさはディスプレイのどの場所でも均一です。
一方Liquid Retina XDRディスプレイでは、ディスプレイを2,596分割して、液晶の裏に敷き詰められた約1万個のミニLEDが各エリアを個別に照らします。
暗い色なら弱い光、明るい色なら強い光といったエリア毎の調節ができることで、従来の液晶より高いコントラストと輝度を実現しました。
- 100万:1の高コントラスト
- 1,000ニトの輝度
- ピーク輝度1,600ニト
なお、Liquid Retina XDRディスプレイのコントラストや輝度は、約60万円するApple Pro Display XDRに迫るスペックです。
iPad Pro 12.9インチモデルで高額モニターと同等のディスプレイ環境が手に入ることは、写真編集・動画編集を生業にしている方にとっては大きなメリットになるでしょう。
Liquid Retina XDRディスプレイのメリット・デメリット
ここまで解説したLiquid Retina XDRディスプレイのメリット・デメリットを簡単にまとめると次の通りです。
- 白も黒もキレイに発色できて高コントラスト
- 画面焼けが起きにくい
- 最大輝度が高い
- 視野角が広く見る角度で色が変わらない
Liquid Retina XDRディスプレイはコントラストや輝度の高さだけでなく、画面焼けしにくいメリットもあります。
毎日長時間iPadを利用する方でも、画面焼けの心配なくたっぷり使えるでしょう。
その反面、Liquid Retina XDRディスプレイは液晶裏にミニLEDを敷き詰めるため、サイドライトを採用していた従来のiPad Proより厚さ0.5mm、重さ41gもアップしてしまいます。
そこまで大きな違いではないかもしれませんが、持ち運びが多いiPadが重くなるのはデメリットでしかないでしょう。
Liquid Retina XDRディスプレイと有機ELディスプレイの違い
画像引用元:iPhone – Apple(日本)
続いてLiquid Retina XDRディスプレイと有機ELディスプレイの違いについて解説します。
有機ELディスプレイとは
有機ELディスプレイとは、化学反応で発光する有機化合物を利用したディスプレイのことです。
ディスプレイの画素1つ1つが発光して表示することで、様々なメリットがあります。
- ピクセル単位で色が変えられるため高コントラスト
- バックライトとカラーフィルターが不要になるため薄い
- 黒は発光しないため「真の黒」が実現できる
その反面、有機化合物を利用しているために液晶より寿命が短く、画面の焼き付きも起こりやすいというデメリットがあります。
Liquid Retina XDRと有機EL比較
Liquid Retina XDRディスプレイと有機ELディスプレイを比較すると、コントラストや黒色の発色は有機ELに軍配が上がります。
比較項目 | Liquid Retina XDR | 有機EL※ |
---|---|---|
コントラスト | 100万:1 | 200万:1 |
輝度 | 最大1,000ニト(標準) 最大1,600ニト(HDR) | 最大800ニト(標準) 最大1,200ニト(HDR) |
黒色の発色 | ○ | ◎ |
白色の発色 | ◎ | △ |
画面焼け | 起こらない | 起きやすい |
ディスプレイの湾曲 | × | ○ |
寿命の目安 | 約10万時間 | 約3万時間 |
しかし、その他の項目はLiquid Retina XDRの方が優秀で、総合的に有機ELディスプレイよりもクリエイター向けのディスプレイといえるでしょう。
【2021年9月最新】Liquid Retina XDRディスプレイ搭載端末
画像引用元:iPad Proを購入 – Apple(日本)
2021年9月現在、Liquid Retina XDRディスプレイを搭載しているのは、2021年5月に発売された12.9インチ iPad Pro(第5世代)のみです。
同時に発表された11インチ iPad Pro(第3世代)は非搭載なので注意しましょう。
また、2021年9月に登場したiPhone 13シリーズのディスプレイはOLEDディスプレイです。
iPad(第9世代)やiPad mini(第6世代)にも、Liquid Retina XDRは搭載されていません。
そのほか、リーク情報や噂では以下の端末もミニLED対応になると言われています。
- iMac Pro
- MacBook Pro
あくまで現時点では噂レベルなので、次回以降のApple発表会に期待したいところです。
12.9インチ iPad Pro(第5世代)のスペック・価格
現在最新モデルのiPad Proのスペックは以下の通りです。
ここでは参考として、11インチと12.9インチのスペックを並べてみました。
iPad Proのスペック
項目 | 12.9インチ |
---|---|
ディスプレイ | Liquid Retina XDR ミニLED |
本体サイズ | 高さ:280.6mm 幅:214.9mm 厚さ:6.4mm |
重量 | 682g / 684g |
SoC | M1 |
ROM | 128GB / 256GB / 512GB / 1TB / 2TB |
RAM | 8GB / 16GB |
メインカメラ | 広角:1,200万画素 超広角:1,000万画素 |
インカメラ | 超広角:1,200万画素 |
通信 | Wi-Fi 6 + 5G |
コネクタ | USB-C Thunderbolt 4/USB4 |
生体認証 | Face ID |
スピーカー | 4スピーカー |
Apple Pencil | 第2世代 |
キーボード | Magic keyboard Smart Keyboard Folio |
M1チップは性能の高さで話題になりましたが、Macを使っていない方はいまいちピンと来ませんよね。
しかし、スマホベンチマークでお馴染みのAnTuTuでぶっ壊れ性能なスコアを叩き出しています。
- M1搭載Mac:約110万スコア
- iPhone 12 Pro:約67万スコア
- 12.9インチiPad Pro(第4世代):約72万スコア
2020年秋に発売されたiPhone 12 Proと比較すると、M1チップの圧倒的な性能がわかります。
この超性能がiPad Proでそのまま使えると考えると、特に動画クリエイターの方にとって最高のiPadになるでしょう。
12.9インチiPad Pro(第5世代)の価格
項目 | モデル | 12.9インチ |
---|---|---|
128GB | Wi-Fi | 159,800円 |
セルラー | 181,800円 | |
256GB | Wi-Fi | 174,800円 |
セルラー | 196,800円 | |
512GB | Wi-Fi | 204,800円 |
セルラー | 226,800円 | |
1TB | Wi-Fi | 264,800円 |
セルラー | 286,800円 | |
2TB | Wi-Fi | 324,800円 |
セルラー | 346,800円 |
今後iPhoneにLiquid Retina XDRディスプレイは搭載される?
画像引用元:iPhone 12とiPhone 12 miniを購入 – Apple(日本)
最後に、最新iPhoneにLiquid Retina XDRディスプレイが搭載されるのかについて解説します。
上述したとおり、2021年9月24日に発売されたiPhone 13シリーズに採用されたのは、OLEDディスプレイです。
また、iPhone 14以降の端末にも、Liquid Retina XDRディスプレイが搭載される可能性は低いと考えられます。
- OLEDディスプレイより分厚く・重くなる
- 今後マイクロLED化が進む可能性大
iPhoneにミニLEDを搭載すると、現在のOLEDディスプレイより確実に大型化し、使い勝手が悪くなってしまいます。
また、ディスプレイ関連の最新情報を掘り返していると、ミニLEDより高性能なマイクロLEDが2024〜25年頃には実用化されそうです。
このことから、iPhoneにLiquid Retina XDRディスプレイが搭載される可能性は極めて低いと思っていいでしょう。
Liquid Retina XDRディスプレイはクリエイター向け
今回は2021年最新の12.9インチ iPad Proに搭載された「Liquid Retina XDRディスプレイ」について解説しました。
- ミニLEDのバックライトがエリア毎に照らす
- 100万:1の高コントラスト
- HDRで最大1,600ニトの高輝度
- 画面焼けがなく長寿命
- 総合的にクリエイター向けのディスプレイ
Liquid Retina XDRディスプレイは、ミニLEDを採用してエリア毎に照らすことで、高コントラスト・高輝度を実現しました。
2021年9月時点で唯一Liquid Retina XDRディスプレイを搭載している12.9インチiPad Proは、ぶっ壊れ性能と言える高スペックを有します。
今までiPadで画像や動画を編集してきた方は、ぜひ12.9インチiPad ProのLiquid Retina XDRディスプレイを体験してくださいね!