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2018年9月に発売されたOPPO R15 Proは日本市場に照準を合わせた機能を盛り込み、大きな話題を集めています。
それはSIMフリースマホのユーザーやこれまでどうしてもSIMフリースマホを選択できなかった層にも訴求する可能性があるからです。
日本ではまだマイナーな感のあるOPPOが出した日本仕様スマホ、OPPO R15 Proの日本での可能性を探っていきます。
トップ画像引用元:OPPO R15 Pro スマートフォン – OPPO Japan
1 日本仕様のOPPO R15 Proの登場
画像引用元:OPPO R15 Pro スマートフォン – OPPO Japan
OPPOは2018年初頭に日本進出したばかりの中国のスマホメーカーです。
世界市場のスマホの売り上げシェア上位は、
- 1位Samsung
- 2位Apple
- 3位Huawei
となっており、OPPOはこれに次ぐ4番手グループに属し、同じ中国のXiaomiやVivoと熾烈な争いを繰り広げています。
このOPPOが世界市場向けのモデルをベースに、日本ユーザーの求める機能を付加したスマホがOPPO R15 Proです。
1-1 日本のケータイ事情
その昔、世界的にはスマートフォンが主流となって以降も、日本では独自に高機能化の進んだガラパゴスケータイ=ガラケーの牙城をスマートフォンは崩せませんでした。
当時スマホがガラケーにとって代われなかったのはガラケーでは当たり前にあるのにスマホにはないものが多かったということがあります。
それだけ日本の携帯電話=ガラケーは多機能だったということで、携帯電話ひとつで決済が完了するおサイフケータイもその機能のひとつです。
おサイフケータイは、
- Edy、WAON、nanaco、QUICPayなど主要な電子マネーに対応
- Suica、PASMOなどのIC乗車券や会員カードにも対応
していることから、より生活に密着した機能と言えます。
現金決済が主流の日本ではおサイフケータイの利用率は2割程度と言われています。
しかし、この機能はスマホを選択する上で欠かせない条件で、FeliCa対応スマホが増えていることからも、その重要度がわかります。
1-2 キャッシュレス化とおサイフケータイ
OPPOの本国、中国の爆発的なモバイル決済によるキャッシュレス化は度々話題になっています。
日本では今が過渡期で、様々な決済サービスが生まれる中でキャッシュレス化がどう進んでいくのか予想するのは難しいところです。
ただ、
- 海外からの訪日観光客の増加
- 労働力不足解消
の対策としてキャッシュレス化への需要は高まっており、2004年のおサイフケータイ登場時と今では環境に違いがあります。
おサイフケータイは日本独自に発展した決済方法ですが、中国ではQRコード認証での決済が主流となっています。
その中で中国のスマホメーカーのOPPOが世界市場向けモデルには無い、おサイフケータイに対応してきたことは、日本のユーザーの需要を意識した戦略です。
それは、おサイフケータイだけではなく、ガラケー時代からの多機能、高機能の流れを汲んだ機能を揃えてきているという点からも伺えます。
1-3 OPPO R15 Proの防水機能
画像引用元:OPPO JAPAN
スマホは今や利用者の生活に密接に関わる精密機械です。
故障を避ける上で防水機能はスマホを選ぶ上での大切なポイント、OPPO R15 Proは高レベルの防水機能を備えています。
一口に防水と言っても、「少々濡れても大丈夫」程度から「水没しても大丈夫」なレベルまで様々、OPPO R15 はIPX7となっています。
IPX7は、具体的には水深1m、30分間の水没に耐えられるので、スマホに防水機能を求めるユーザーにとっては十分なレベルです。
1-4 DSDVで音声SIM2回線待ち受け
DSDVはデュアルSIMデュアルVoLTEの略です。
このDSDVに対応したOPPO R15 Proは、2つのSIMスロット両方で4Gの音声通話待ち受け可能という特徴があります。
例えば片方はドコモ回線、もう一方でau回線のSIMを入れて仕事用とプライベート用で使い分けることも可能です。
SIMフリースマホを使う上でより自由度の高い使い方ができるため、幅広いユーザーに訴求できるポイントになっています。
- おサイフケータイ
- 防水
- DSDV
というユーザー需要の高い機能を揃えてきたOPPO R15 Proの手法は、その昔通話しかできなかった携帯電話に様々な機能を搭載したガラケーに通じるものがあります。
次の章では、カメラフォンのOPPOとまで評されるその理由を紹介します。
2 カメラフォンのOPPO
スマホを選択する上でカメラ機能も重要な判断材料のひとつです。
もともとOPPOはカメラ開発に注力し、ユーザーの需要に即したカメラ機能でシェアを拡大してきたメーカーとして評価されています。
カメラフォンと評されるほどOPPOスマホの代名詞となっているカメラ機能について解説します。
2-1 高性能イメージセンサ×AI
画像引用元:OPPO JAPAN
OPPO R15 Proのカメラの特徴はAI技術を取り入れ、特別な技術や知識がなくてもAIのサポートで様々なシーンでの撮影に対応しているという点です。
メインカメラは2,000万画素+1,600万画素のデュアルレンズ仕様、インカメラは2,000万画素で、共に世界トップの実績を持つソニー製イメージセンサを使用しています。
イメージセンサでレンズに入ってきた映像の情報を適切にデジタル化、さらにAIによる最適化でシーンに合わせた撮影が可能な高機能なカメラになっています。
例えばカメラを向けた先が風景でも、人や動物でも、ユーザーでの設定は不要です。
AIが用意されたシチュエーション16種類120パターンから判別、シャッターを押した瞬間に最適な仕上がりになるよう自動補正してくれます。
AI任せではなく自分で細かく設定したい場合はエキスパートモードも選択可能で、幅広いニーズに対応しています。
2-2 自撮り機能充実
画像引用元:OPPO JAPAN
SNSの浸透で、自分の撮った写真を気軽に発信することができるようになった今、セルフィーの仕上がりは重要なポイントです。
OPPOはいち早くスマホのセルフィー需要に着目し、インカメラの開発に照準を合わせたことで他社との差別化をはかり、「カメラフォン」と評されるまでに成長を遂げています。
特徴は「誰でも簡単に美しく撮れる」という点です。
「AIビューティ」機能は顔の296のポイントを認識、800万通りのデータから最適な肌色、質感に補正して美しい仕上がりをサポートしてくれます。
露光調整も自動で行い、屋外でも暗い場所でも環境に左右されず、イメージ通りの仕上がりが可能です。
写真を撮るのは好きだけど設定が面倒で…という人でも簡単に美しい仕上がりが実現するので、撮影の頻度も多くなるのではないでしょうか。
2-3 多様なニーズに対応する撮影モード
画像引用元:OPPO JAPAN
OPPO R15 Proでは、
- 自然なぼかしを表現できるポートレートモード
- 高精細のスローモーション
- タイムラプス
など多様なユーザーのニーズに対応するモードが用意されています。
初心者には難しそうな撮影もハードルが低くなっています。
動画についても動画サイトやSNSの発展で気軽に投稿ができるようになったことから、その仕上がりに拘るユーザーは増えているのではないでしょうか。
動画の出来を左右する要素のひとつがフレームレート、例えばパラパラ漫画では動きの進度を細かく分割して描くことで滑らかな動きを表現できます。
動画撮影も仕組みは同様で、OPPO R15 Proでは60フレーム/1秒と高密度のフレームレートにすることでより自然な仕上がりを実現します。
また、アルバム機能「メモリーズ」では好きな写真や動画をつなぎ合わせることが可能で、フレームや音を編集することで完成度の高いオリジナルの動画作成も簡単です。
3 OPPO R15 Proのレビュー
画像引用元:OPPO JAPAN
OPPO R15 Proはカメラ機能や日本の市場に合わせたおサイフケータイ、防水機能などが注目されています。
加えて日本で先行し、実績のあるHuawei同様、全体にバランスよく仕上がっている点も注目です。
3-1 OPPO R15 Proの外観レビュー
機能面に加えてスマホ選びの重要ポイントとなるのが外観です。
OPPO R15 Proは家具やアクセサリーなど幅広く手掛ける世界的デザイナーのカリム・ラシッドがデザイン設計に参加していて、拘りを感じる仕上がりになっています。
カラーは鮮やかなレッドと深みのあるパープルの2種類。
背面は端にかけて緩やかな曲線を描き、両面ガラス素材が生む質感の高い艶が美しいグラデーションカラーと相まって高級感があります。
前面上部は昨今のスマホのトレンドとなっているノッチ付きで、周囲のベゼルも最小限。
その分画面サイズが拡がり、コンパクトながら6.28インチの大画面ディスプレイを実現しています。
3-2 OPPO R15 Proのスペックレビュー
画像引用元:OPPO JAPAN
注目のOPPO R15 Proのスペックを詳細に紹介します。
3-2-1 サイズ
本体サイズは縦156.5mm、幅75.2mm、厚さ8.0mm、重量180gでディスプレイは6.28インチ(1080×2280)有機ELとなっています。
最小限のベゼル、抑えた横幅で6.28インチの大画面のわりにコンパクトで持ちやすく扱いやすいサイズに仕上がっています。
次の章でも引き続き、OPPO R15 Proのスペックのレビューを詳しく紹介します。
3-2-2 OPPO R15 Proのバッテリー
バッテリーは3,430mAhの大容量で高速充電VOOCフラッシュチャージ対応しています。
スマホで出来ることが増えた分、気になるのがバッテリー容量ですが、OPPO R15 Proのバッテリーは3,430mAhと必要十分な容量です。
また、OPPO独自のVOOCフラッシュチャージは急速充電に対応し、5分の充電で2時間の通話が可能です。
また、低電圧仕様で発熱を抑え、バッテリーに負担をかけがちなスマホ利用中の充電が可能な点も嬉しいポイントです。
3-2-3 SIMカードスロット
nanoSIMスロットを2つ搭載しています。
OPPO R15 ProのウリでもあるDSDV=VoLTE2回線待ち受け。
ただ、少々残念なのがOPPO R15 Proの下位モデルであるR15 NeoにはあるmicroSDカードスロットが無い点でしょうか。
また、OPPO R15 Proの片方のnanoSIMスロットはmicroSDカードとの排他利用になり、どちらか一方しか挿入できません。
その為、microSDカード利用の際は当然2回線同時待ち受けはできません。
3-2-4 メモリとストレージ
OPPO R15 Proのメモリとストレージは6GBと128GBです。
6GBのRAMは通信量の多い高画質な動画やゲームをする際でも問題なく快適に使用できるレベルです。
128GBの大容量ストレージで写真も動画も音楽も…と沢山のデータを保存できる為、前述したSDカードスロットの問題も気にならないという方も多いかもしれません。
3-2-5 プロセッサ(SoC)
プロセッサはQualcomm Snapdragon 660を搭載しています。
コア数は2.2GHz x4 と 1.8GHz x4 を組み合わせた合計8つで、複数の処理を同時にこなすことが可能な為、複雑な処理を要するゲームアプリにも対応できます。
3-2-6 生体認証
OPPO R15 Proは顔・指紋の生体認証に対応しています。
セキュリティ意識が高くなった昨今、どのメーカーも生体認証を取り入れていますが、OPPO R15 Proは背面の指紋センサーによる指紋認証の他、顔認証にも対応しています。
4 日本市場でのOPPO
画像引用元:OPPO JAPAN
今回の OPPO R15 Proは日本進出の第2弾です。
第1弾は2018年2月に発売されたR11sで、外見や機能ともバランスよくまとめられ、ビッグ・ヒットははしなかったもののユーザーには一定の評価を得ています。
4-1 OPPO R15 とR11sの違い
OPPO R15は高価格帯モデルのR15 Proと、日本のSIMフリースマホ市場で人気の高い2~3万円の価格帯を狙ったR15 Neoの2機種を投入しています。
価格はR15 Proが6万9880円、R15 Neoのメモリ3GB版が2万5880円でメモリ4GB版が2万9880円です。
第1弾となったR11sは5万7980円で今回のR15 Proより抑えた価格になっていますがおサイフケータイ、防水に対応していません。
RAMはR15 Proの6GBに対し4GB、ストレージは128GBに対し64GBと機能面で大きな違いがあります。
プロセッサはR11sとR15 Proが同じSnapdragon660をR15 Neoには性能で劣るSnapdragon450を使用しています。
ただし、R15 NeoのストレージはR11sと同じ64GBで、同じ低価格帯のスマホで人気のHUAWEI P20 liteの2倍となっています。
バッテリー容量も4,230mAhと、3,000mAhのHUAWEI P20 liteを上回るばかりか上位モデルのR15 Proまで上回っています。
R11sより少し高くなったものの機能面で大幅UPしているR15 Proと同価格帯モデルの機能を意識したR15 Neoです。
絶妙なバランスでユーザーにおトク感を感じさせる価格設定になっているのではないでしょうか。
4-2 OPPOを先行するHuawei
画像引用元:Huawei JAPAN
OPPOの日本進出、今後の動向に少なからず影響を与えているのが同じ中国のスマホメーカーで、世界市場でも日本市場でも先行しているHuaweiの存在です。
Huaweiが日本のSIMフリー市場に参入したのが2014年です。
2年後の2016年には販売台数1位を獲得して以降も品質、機能を高めた新製品を次々に投入しました。
2018年にはauが「HUAWEI nova 2」の販売をスタートしたのを皮切りにドコモ・ソフトバンクでも取り扱いを開始するほどで日本での存在感を急速に増しています。
かつては中国製品の品質にはネガティブなイメージがつきまといましたが、そのイメージが日本でも世界でも一変したのはHuaweiの躍進ぶりによるところも大きいのでしょう。
HuaweiはOPPOにとってライバルとなるわけですが、中国のスマホが日本で受け入れられる土壌を作ったという意味では日本進出の一助になりえる存在です。
5 OPPOは日本市場に切り込めるか
日本の消費者は商品を見る目が厳しいと世界的に認知されていますが、一方で消費者の需要に応え続けた企業側の存在もあります。
そして、今回日本のユーザーが、
- スマホ選びで譲れない条件
- 妥協できない条件
に徹底して応えた感のあるスマホメーカーのOPPOです。
中国のメーカーではありますが2017年には日本法人であるOPPO Japanが設立され、海外メーカーにありがちなサポート面の不安も払拭されています。
日本ユーザーに需要の多いおサイフケータイと防水機能を備え、デザイン、品質、機能面のバランスのとれた OPPO R15 Proは評価が高いスマホとなっています。
OPPOが今後日本のSIMフリー市場の勢力図に変化をもたらす可能性も十分ありそうです。