
最近はパソコンだけでなくスマホやタブレットをポケットWi-Fiに繋いでいる人をよく見かけますよ。
ただ、スマホをポケットWi-Fiにつなぐメリットがなんなのか?どんな人が使うべきなのか?今更聞きにくいですよね。
そこで今回はポケットWi-Fiの使い方や仕組みについて解説します。
この記事でポケットWi-Fiの仕組みやあなたにあったものなのかがわかりますよ!
1 ポケットWi-Fiってなに?どんな仕組みか簡単に解説!
画像引用元:Pocket WiFi 502HW|Pocket WiFi|製品|Y!mobile – 格安SIM・スマホはワイモバイルで
まずはポケットWi-Fiがどんなものなのかを見ていきましょう。
ポケットWi-Fiは簡単に言ってしまえば「外にも持ち出せるWi-Fiルーター」です。
ただ「ポケットWi-Fi」という名称は、ワイモバイル(旧イーモバイル)が提供しているモバイルWi-Fiルーターの商標を指します。
厳密にはモバイルWi-Fiルーターと呼ばれる商品で、WiMAXやキャリアのモバイルWi-Fiルーターもひっくるめて「ポケットWi-Fi」と呼ぶ方が多くなっています。
1-1 ポケットWi-Fiの仕組み|光回線と比較して解説
ポケットWi-Fiの仕組みを簡単に押さえるために、光回線と比較していきましょう。
ポケットWi-Fiと光回線の比較
項目 | ポケットWi-Fi | 光回線 |
---|---|---|
月額料金 | 約4,000円 | 約6,000円 (一戸建て) |
初期費用 | 3,000円 (事務手数料のみ) | 約30,000円 (事務手数料+工事費) |
工事 | 不要 | 必要 (一部物件は不要) |
利用開始時期 | 即日〜1週間以内 | 1ヶ月前後 |
利用場所 | エリア内ならどこでも | 自宅のみ |
回線速度 (実行速度) | 20Mbps 〜150Mbps | 50Mbps 〜400Mbps |
速度制限 | 有り | 無し |
ポケットWi-Fiはどこでも使える
ポケットWi-Fiはスマホと同じように電波を利用した通信を行います。
基地局からポケットWi-Fiまでは4G/LTEやWiMAXでの通信となり、ポケットWi-FiからパソコンやスマホへのデバイスまではWi-Fiで接続です。
ポケットWi-Fiまで電波で通信できるので、提供エリア内ならどこでも使えますね!
ただ、スマホと同じく電波環境によっては圏外になったり、通信が遅くなったりという心配もありますね。
光回線は自宅限定だけど早い
光回線は、自宅に直接光ケーブルを引き込み、回線終端装置やWi-Fiルーターへ接続します。
そこからWi-Fiでパソコンやスマホなどのデバイスへ接続する形ですね。
自宅に引き込んだインターネット回線をWi-Fiで飛ばすことになるので、外では使えないデメリットが有ります。
しかし、Wi-Fiルーターまで光ケーブルやLANケーブルで接続されるため、速度の減衰が少なくWi-Fi接続でもかなり速くなるのがメリットですね。
また、速度制限もないので長時間の動画視聴やビデオチャットなど、大量のデータ通信も気兼ねなく使えます。
1-2 ポケットWi-FiとWiMAXは何が違う?
先にお伝えした通り、ポケットWi-Fiは各社モバイルWi-Fiルーターの総称として呼ばれています。
ただ、ポケットWi-Fiの中でもWiMAXは他の事業者と異なる電波を採用しています。
そもそも「WiMAX」自体が電波の種類の名称ですね。
ポケットWi-Fiの電波の違い
項目 | 4G/LTE | WiMAX |
---|---|---|
提供エリア | ◎ | △ |
通信速度 | ○ | ◎ |
通信制限 | △ | ◎ |
キャリアやワイモバイルの利用する4G/LTEは、どの事業者でも提供エリアがかなり広くなっています。
また、利用する周波数も700MHz〜3.5GHzと幅広いですね。
特に700MHz〜900MHzのプラチナラインと呼ばれる帯域も利用しているので、建物の中など電波が届きにくい場所でも快適に使える特徴があります。
一方、WiMAXは最近になって一気に提供エリアが広がりました。
通信速度もWiMAX 2+が始まってから一気に伸び、キャリア以上のパフォーマンスになることも多くなっています。
しかし、採用している周波数が2.4GHz、5GHzと高い周波数を採用しています。
そのため、障害物があると電波が弱まってしまうことが多く、提供エリアでも建物内だと繋がりが悪くなることも。
WiMAX 2+開始後は電波状況もかなり改善されていますが、安定性重視ならキャリア、コスパや速度重視ならWiMAXと考えた方がいいかもしれませんね。
2 ポケットWi-Fiの基本的な使い方
続いてポケットWi-Fiの基本的な使い方を解説します。
購入するポケットWi-Fiによって細かな操作は異なりますが、どこと契約しても基本はここで解説する流れになります。
2-1 ポケットWi-Fiを契約
ポケットWi-Fiを使うには、当然契約する必要があります。
ワイモバイルやWiMAXなど、あなたの使い方にあったポケットWi-Fiを契約しましょう。
2-2 SSIDとパスワードを確認
ポケットWi-Fiを契約して手元に届いたら、SIMカードの挿入と「SSIDとパスワード(暗号化キー)」を確認します。
確認方法は利用するポケットWi-Fiの端末によって異なりますが、基本的に次のいずれかの方法で確認できます。
- 液晶画面付きモデルはメニュー操作で表示
- マニュアルに付属する設定情報
- 電池パックを取り外した箇所に記載
2-3 Wi-Fi設定をする
画像引用元:iPhone、iPad、iPod touch で Wi-Fi に接続する – Apple サポート
SSIDとパスワードを確認したら、スマホやパソコンのWi-Fi設定を行いましょう。
Wi-Fi設定を開くと接続できるSSIDが一覧表示されるので、ポケットWi-FiのSSIDを選びましょう。
その後パスワードの入力が求められるので、先に確認したパスワードを入力すればOKです。
ここまで設定すれば、Wi-Fi接続に切り替わります。ブラウザやSNSなどを開いて通信できるかチェックしましょうね!
次の章では、ポケットWi-Fiに接続できない時の対処やポケットWi-Fiのメリット・デメリットを解説します。
3 ポケットWi-Fiに接続できない時の対処法
続いてポケットWi-Fiが設定できない・接続できない時の対処法をお伝えします。
3-1 Wi-Fi設定ができない
スマホやパソコンでWi-Fi設定ができない時は、次の3つの方法で解消する可能性があります。
- ポケットWi-Fiや接続するデバイスの再起動
- Wi-Fi機能のON/OFF
- パスワードの誤入力
ポケットWi-Fiや接続するデバイスが何かしらのシステム不良で繋がらないだけなら、再起動するだけで復帰する場合があります。
Wi-Fi機能自体をOFFにしてしまって接続できないだけかもしれません。
また、パスワードに関しては英数字混合の文字列で構成されているので、数字の「1」と小文字の「l」など見分けがつかない事も。
この3つの項目をチェックすれば大抵復帰できるので、Wi-Fi接続できない時は試してくださいね。
3-2 いつも使えている場所で圏外になる
ポケットWi-Fiをいつも使っている場所で突然圏外になってしまう場合は、次の原因が考えられます。
- SIMカードの認識不良
- ポケットWi-Fiのシステム不良
- 近隣の基地局内のトラブル
- ポケットWi-Fiの故障
SIMカードの認識不良やポケットWi-Fiのシステム不良なら、電源の再起動とSIMカードの入れ直しで復旧します。
もしこの2つを試しても直らなければ、基地局のトラブルか故障の可能性があります。
契約直後なら保証内で対応してもらえるので、利用しているポケットWi-Fi事業者へ確認しましょう。
3-3 Wi-Fi接続しているはずなのに繋がらない
ポケットWi-Fiに接続して、スマホやパソコンの表示上もWi-Fi接続状態なのにネットに繋がらない場合は次の可能性があります。
- 速度制限を受けている
- 通信混雑状態
- ポケットWi-Fiの同時接続数が多すぎる
ポケットWi-Fiは利用する事業者によって、利用データ量が多いと通信速度が制限されます。
最近の契約内容では直近3日間で10GB以上利用すると、通信速度が最大1Mbpsに制限されることに。
また、速度制限を受けていなくても、利用する場所を管轄する基地局が混雑しすぎて通信が滞っている事もあります。
こうした原因の場合は、しばらく時間を開けるしか対処法はありません。
また、ポケットWi-Fiはモデルによって2台〜10台の同時接続ができます。
接続台数が多いと通信が分割されて遅くなったり、通信にトラブルが発生する事も。
接続台数が多い状態であれば、使っていないデバイスのWi-FiをOFFや、ポケットWi-Fiを再起動すると改善する可能性があります。
4 ポケットWi-Fiのメリット・デメリット
続いてポケットWi-Fiのメリット・デメリットをチェックしましょう。
4-1 ポケットWi-Fiのメリット
ポケットWi-Fiの主なメリットは、次の3点です。
- どこでもWi-Fiが使える
- 光回線より月額料金が安い
- 工事がないから初期費用が安い
どこでもWi-Fiが使える
ポケットWi-Fiは、自宅のみならずどこでもWi-Fiが利用できるのが最大のメリットです。自宅はもちろん、移動中やカフェなど電波が入ればどこでも使えます。
また、最近はiPadなどのタブレットを利用する方も増えていますよね。
キャリア契約のないタブレットでも、ポケットWi-Fiがあればどこでも通信できるようになります。
光回線より月額料金が安い
ポケットWi-Fiと光回線などの固定回線を比較すると、ポケットWi-Fiの方が利用料金が安くなります。
月額料金比較
事業者 | 月額料金 |
---|---|
どんなときもWiFi | 3,480円 |
auひかり | 5,100円 |
毎月1,000円前後の価格差があるので、年間にして10,000円以上の差が開くことになりますね。
光回線は速度制限が一切なく通信速度が速いメリットはありますが、この2点が不要ならポケットWi-Fiの方がコスパがよくなりますよ!
工事がないから初期費用が安い
ポケットWi-Fiはスマホと同じように、契約して端末を受け取ったらすぐ使えるようになります。
光回線のように工事がないので、初期費用はポケットWi-Fiが圧倒的に安くなりますね。
UQ WiMAXとauひかりの初期費用比較
項目 | どんなときもWiFi | auひかり |
---|---|---|
登録料 | 3,000円 | 3,000円 |
開通工事費 | 0円 | 37,500円 |
合計 | 3,000円 | 40,500円 |
先にお伝えした通り月額料金もポケットWi-Fiの方が安くなるので、コスパ重視ならポケットWi-Fi一択です!
4-2 ポケットWi-Fiのデメリット
ポケットWi-Fiのデメリットは次の2点です。
- 通信速度は固定回線より遅い
- 使いすぎると速度制限を受ける
通信速度は固定回線より遅い
ポケットWi-Fiは全て電波で通信するので、光回線に比べると通信速度が遅くなってしまいます。
- アンテナから離れている
- 家の壁などの障害物
- 他の家電・ルーター等の電波干渉
とはいえ、最近はポケットWi-Fiの通信速度はかなり速くなり、普通にネット検索や動画を見るだけなら気にならないでしょう。
しかし、オンラインゲームをプレイする方や大容量のダウンロードが必要な方は、通信速度に不満を感じるかもしれません。
- FPSなどのオンラインゲーム
- 高画質なビデオチャット
- 4K画質の動画等をクラウドにバックアップする
こうした使い方にはポケットWi-Fiは向かないので注意してくださいね。
使いすぎると通信速度制限を受ける
先にもお伝えしましたが、ポケットWi-Fiは使いすぎると通信速度制限を受けることがあります。
通信速度制限の条件は利用するポケットWi-Fiによって異なります。
- 無制限プラン:直近3日間で10GB以上利用
- データ量上限があるプラン:上限データ量へ到達
制限中の通信速度は最大128kbpsまたは最大1Mbpsになります。
どちらにせよ、普通に使うのにもイライラするほど遅くなるので、ポケットWi-Fiを使うなら通信速度にならないようにしましょうね。
5 ポケットWi-Fiは誰におすすめ?
最後に、ポケットWi-Fiがどんな人におすすめなのかをチェックしましょう!
5-1 1人暮らしの方
ポケットWi-Fiは月額料金や初期費用が安く、1人暮らしの方にはピッタリです。
特に学生さんや社会人になりたての方は、光回線は初期費用も高くて手が出しにくいですよね。
ポケットWi-Fiなら初期費用は事務手数料だけですし、毎月4,000円台とかなり安く使えます。
利用状況によってはスマホのデータ定額を下げられるので、うまく活用すればスマホだけで使うより安くなる事も。
1人暮らしでWi-Fi環境が欲しい方は、ポケットWi-Fiでお得に使ってくださいね!
5-2 家でも外でもパソコンを使いたい方
家でも外でもパソコンを使いたい方は、ポケットWi-Fiは必須アイテムです。
最近は駅やカフェなど、外出中でもWi-Fi環境を提供してくれるところが増えていますよね。
しかし、公共のWi-Fiは通信速度が遅かったり、1回の利用に時間制限があったりと、使い勝手はいまいちです。
そのため家に光回線を引いている方でも、外でパソコン使うためにポケットWi-Fiを契約している方が多くなっています。
仕事でパソコンを持ち歩く方も、ノマドワーカーの方も、ぜひポケットWi-Fiを契約して外でも快適なWi-Fi環境を手に入れてください!
6 ポケットWi-Fiの使い方や仕組みまとめ
今回はポケットWi-Fiの仕組みと使い方、メリット・デメリットについて解説しました。
- ポケットWi-Fiはスマホと同じく基地局と通信している
- ワイモバイルやキャリアは4G/LTEで提供エリアが広く建物の中も強い
- WiMAXはキャリアよりパフォーマンスは良いが、建物内などは少し苦手
また、ポケットWi-Fiは契約する事業者に関わらず、使い方は概ね同じです。
- SSID・パスワードを確認
- 利用デバイスのWi-Fi設定からSSIDを選ぶ
- パスワードを入力
SSID・パスワードの確認方法は利用するポケットWi-Fiによって異なりますが、1回使えば問題なく使えるようになりますね。
ポケットWi-Fiのメリット・デメリットは契約前にしっかりチェックしておきましょう。
- どこでもWi-Fiが使える
- 光回線より月額料金が安い
- 工事がないから初期費用が安い
- 通信速度は固定回線より遅い
- 使いすぎると速度制限を受ける
今回の解説を参考に、あなたにポケットWi-Fiがピッタリなら、ぜひ契約してお得にどこでも使えるWi-Fi環境を手に入れてくださいね!
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