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この記事では、2022年に公開された消費者動向調査のデータを元に、スマホ4キャリアの契約者数ランキングをまとめています。
楽天モバイル参入や各社のオンライン専用ブランド/プラン登場を経て、2023年時点でのランキングはどうなっているでしょうか?
特に注目したいのは、7月からの楽天モバイルのプラン料金改変です。
楽天モバイル値上げの影響、先日のKDDIの通信障害の影響など、総合的に見ていきたいと思います。
実際の利用者数やアンケートなどのデータを基にしたランキングですので、通信業界の消費者動向に関心のある人は、ぜひチェックしてみて下さい。
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携帯キャリア契約者数ランキング【2023年最新】
画像引用元:2022年3月通信サービスの利用動向調査
MMD総研が2022年2月14日~2月16日の期間、18歳~69歳の40,000人の男女を対象とした「2021年12月通信サービスの利用動向調査」を実施したところ、4キャリアの契約者数ランキングは次のようになりました。
- 1位:NTTドコモ(ドコモ+ahamo) 34.6%
- 2位:KDDI(au+povo+UQ mobile) 26.4%
- 3位:ソフトバンク(ソフトバンク+LINEMO+ワイモバイル) 21.5%
- 4位:楽天モバイル 7.6%
それぞれ、オンライン限定プランであるahamo(NTTドコモ)・povo(KDDI)・LINEMO(ソフトバンク)と、サブブランドであるUQ mobile(KDDI)・Y!mobie(ソフトバンク)を合わせた数字です。
残りの9.9%は4キャリア以外のMVNO(いわゆる格安SIMの会社)です。
2021年調査に比べてMVNOの割合は0.6%増加しています。
総務省の最新調査結果
総務省による「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データ(令和3年度第4四半期)」でも、ほぼ同様の結果が出ています。
- 1位:NTTドコモ 36.6%
- 2位:KDDI 27.1%
- 3位:ソフトバンク 21.1%
- 4位:楽天モバイル 2.1%
楽天モバイルは前年同期比+1.0%で、伸び率としては4キャリアの中で1番です。
それ以上に増えているのがMVNOで、前年同期から+1.7%の13%となっています。
MMDの調査と比べて差があるのは、BWA(2.5GHz帯の電波を使用した通信タイプ)が含まれているかどうかの違いもあるのでしょう。
この調査でのBWAの契約数は7,971万件。
前年同期比から+5.3%増えていますが、このBWAを移動系通信として利用しているのはKDDI傘下のUQ コミュニケーションズ(WiMAX2)のみです。
そのため、KDDIの割合が高くなっていると考えられます。
サブ利用での契約者数ランキング
MMD研究所のデータを基に、複数回線持ちの人がサブ回線として利用しているキャリアのデータもランキングでまとめました。
- 1位:ドコモ 25.6%
- 2位:au 20.8%
- 3位:楽天モバイル 19.2%
- 4位:ソフトバンク 17.8%
サブ回線ではより維持費の安いサービスが人気のようで、MVNOの割合が16.4%とメイン回線に比べて高い割合となっています。
データ通信が1GB以下なら0円という楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT Ⅵ」がサブ回線として人気が高かったため、メインブランドとは順位が逆転。
KDDIにも迫る勢いでした。
ただし、このランキングは5月に楽天モバイルの0円プラン廃止が発表される前のもの。
発表を受けてどのような変動が起こりそうかは、後ほど詳しく見ていきます。
本ブランド限定の契約者数ランキング
各社の本ブランドであるドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルに絞った場合、メイン利用率のランキングは次のようになります。
- 1位:ドコモ 30.9%
- 2位:au 19.9%
- 3位:ソフトバンク 12.5%
- 4位:楽天モバイル 7.8%
NTTドコモのドコモが、2位のauに10ポイント以上の差をつけています。
一方、ソフトバンクと楽天モバイルの差は4.7ポイントしかありません。このことから、楽天モバイルが急速に契約者数を獲得したことが伺えます。
本ブランド以外の契約者数ランキング
各社の本ブランドであるドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルを除いた場合、メイン利用率のランキングは次のようになります。
- 1位:ワイモバイル 8.9%
- 2位:UQモバイル 5.2%
- 3位:ahamo 4.4%
- 4位:povo 1.8%
- 5位:LINEMO 0.8%
オンラインプラン/サブブランドで比較すると、ソフトバンクのワイモバイルが圧倒的です。
2021年の調査では4.2%だったソフトバンクとワイモバイルの差が、2022年の調査では2.9%にまで縮小。ソフトバンク内のシェア率逆転もあり得る状況になってきました。
KDDIとソフトバンクのオンライン専用ブランド/プランはいずれも苦戦しており、特にLINEMOのメイン利用率は1%にも達していません。
携帯会社を選ぶならどこがいい?それぞれの特徴を解説
ここまで、4キャリアの契約者数ランキングを紹介してきました。
メイン利用、サブ利用共にNTTドコモが1位。
メインのドコモだけでなく、オンラインプランのahamoも、他キャリアのオンラインプラン(povo、LINEMO)と比べれば高い割合を確保しています。
なぜ1位はNTTドコモで安定しているのか、考察を交えながらそれぞれのキャリアを紹介します。
NTTドコモの特徴
NTTドコモの最大の特徴は、なんといっても元は日本電信電話公社(電電公社)という国営企業だったことです。
歴史が長く権威もあるため、消費者からすると「なんだか1番良さそう」という安心感があるのでしょう。
通信が安定しているのはNTTドコモというイメージが、契約者数にも現れているのだと思います。
また実際に、自社での測定値ではありますが、実効速度で比較した際にキャリアの中で最も通信速度が安定して速いのはドコモです。
しかし、2021年に総務省への違法接待が発覚するなど問題も起こっており、「元国営企業だから」という安心感は年々薄れつつあります。
KDDIの特徴
KDDIは、2000年に第二電電、ケイディディ、日本移動通信が合併して発足した会社です。
NTTドコモに次ぐ歴史を持ったキャリアとなります。
現在も「2番手」なのは、やはりそのイメージが強いからでしょうか。
NTTドコモとKDDIの契約者数は、継続利用の消費者に支えられていることは間違いありません。
また、繋がりやすさもNTTドコモと並んで評価されることが多いです。
が、2022年7月2日未明から約86時間にわたる全国的な大規模通信障害が発生したことは、まだ記憶に新しいですよね。
この件は世間を賑わせる大ニュースになったこともあり、KDDIに対する今後の評価に影響を及ぼすことは確実でしょう。
KDDIの大規模通信障害の概要(2022年7月)
2022年7月2日から6日にかけて、発覚から復旧までおよそ86時間にもわたる大規模な通信障害が発生しました。
影響を受けたのはauやUQ mobile、povoユーザーだけではありません。
au回線を利用するMVNOや物流・交通、緊急通報など、最大3,915万回線に影響が及び、「KDDI社史上最大の通信障害」となりました。
この障害がKDDI特有の問題によって起こったのかどうかは今後の調査によってはっきりしてくるはずです
。しかし、「KDDIじゃなければ大規模な通信障害が起こる可能性が無い」とはもちろん言えません。
今回のauほどではないものの、2021年にはNTTドコモが、また2018年にもソフトバンクが、長時間・広範囲での通信障害を起こしています。
ソフトバンクの特徴
ソフトバンクは2005年にキャリアに参入した会社です。
日本で初めてiPhoneを販売した通信会社でもあります。
NTTドコモやKDDIとは違って「新興企業」のイメージがまだあることや、グループ全体としては通信事業以外にも柱となる事業がいくつもあるのが特徴です。
契約数ランキングでは他の2社に負けていても、業績や売り上げ利益では上回っています。
また、2021年には、サブブランドであるワイモバイルの契約者数が前年比124%に。非常に好調な伸び率です。
大手キャリアの安心感+割引されればMVNO並みの低料金のワイモバイル。この人気は今後も続きそうです。
楽天モバイルの特徴
楽天モバイルは、2020年に自社回線を持つMNOとして携帯通信事業に参入した最も新しいキャリアです。
NTTドコモ・KDDI・ソフトバンクが価格競争をせずに、消費者から「談合3兄弟」などと批判を受けていた現状を打破するため、第4のキャリアとして参入が認められました。
最大の特徴は、携帯料金に対する「分かりにくい」「高い」という固定イメージに対抗した、「ワンプランで低価格」な料金設定です。
他社なら1万円近くはする無制限プランを3,278円で提供し、市場に大きな衝撃を与えました。
各社が値下げを発表したり、ahamoのようなオンライン専用ブランド/プランが誕生したりしたのは、楽天モバイルのおかげだと評価されています。
楽天モバイルの料金プラン「Rakuten UN-LIMIT」は、少しずつ進化してきました。
そして、2021年4月1日にスタートした「Rakuten UN-LIMIT VI」では、月間データ使用量が1GB以下なら基本料金が0円に。この料金設定は非常に好評を博しました。
ところが、2022年5月に「Rakuten UN-LIMIT VII」が発表され、状況が一変。同年7月1日から「1GB以下なら0円」がなくなり、1,078円に値上がりすることが決定したのです。
このニュースは世間を大きく賑わせました。本件を機に、楽天モバイルから他社へ乗り換えたユーザーも少なくなかったようです。
楽天モバイル値上げ?!乗り換え先で人気なのは…
2022年6月、MMD研究所は「楽天モバイル0円廃止発表後の実態調査」を行いました。
その結果によると、楽天モバイルをメイン利用していた人で、乗り換えもしくは解約を考えている人の割合は24.7%だったそうです。
一方、楽天をサブ回線として利用していた人で、乗り換えや解約を検討している人の割合は65.3%でした。
つまり、これまで楽天モバイルをサブ回線として利用してきたユーザーは、継続の意思がかなり低くなっているということなのでしょう。
楽天モバイルからの移行先として人気を集めているのは、キャリアのサブプランやMVNOです。
- 1位:povo 36.8%
- 2位:UQモバイル 9.1%
- 3位:OCNモバイル 7.8%
- 4位:LINEMO 7.7%
- 5位:ワイモバイル 7.1パーセント
- 1位:povo 44.0%
- 2位:LINEMO 11.2%
- 3位:SoftBank 5.6%
- 4位:au 4.7%
- 4位:mineo 4.7%
メイン・サブ利用共に、楽天モバイルの旧プランと同じ「0円運用」が可能なKDDIのpovoが人気ですね。
なお、調査時に行われた利用キャリアアンケートでは、楽天モバイルの利用者数は2月調査時点に比べて増加していました。サブ利用では20%まで上昇しています。
しかし、この乗り換え・解約検討者の割合から見ると、今後も順調にシェアを伸ばしていくのは難しいかも知れません。
携帯キャリアを選ぶ時のポイントは?
NTTドコモ・KDDI・ソフトバンクに関しては、携帯以外のサービスも込みで総合的に判断 しましょう。
どのキャリアでも、光回線や電気サービスとスマホをセット契約することで安くなる割引キャンペーンを行っています。
スマホを契約しているキャリアにインフラサービスをまとめることで、家計の節約に繋がりますよ。
また、auのPontaポイント、ソフトバンクのYahooプレミアム会員/PayPayなど、そのキャリアならではの特典を重視するのもアリでしょう。
ただし、ドコモの「5Gギガホプレミア」に関しては別です。
このプランが現時点では唯一、使用方法を問わずデータ容量無制限プランだからです。
ソフトバンクの「メリハリ無制限」、auの「使い放題MAX 5G/4G」も無制限プランではありますが、どちらもテザリングが30GBまでしか使えません。
光回線やポケット型Wi-Fiは一切契約せず、ドコモの「5Gギガホプレミア」のみ契約して、テザリングをフル活用するのも有効な方法のひとつです。
- NTTドコモ・KDDI・ソフトバンクは、光回線なども含めた総合的な価格・内容で選ぶ
- テザリングを多用するならドコモの5Gギガホプレミア
- 対応エリア内であれば楽天モバイルもおすすめ
それぞれのキャリアがおすすめな人の特徴
最後に、それぞれのキャリアがおすすめな人の特徴を紹介します。
「どのキャリアを契約しようか迷っている」という方は、ぜひ参考にしてください。
NTTドコモがおすすめな人
NTTドコモがおすすめなのは、通信速度を重要視する人です。
総務省のガイドラインに則って行われている各キャリアの「実行速度調査」でも、ドコモはau、ソフトバンクと比較して平均値・最大値共に高い数値が出ています。
また、大容量通信をしたい人にもドコモはおすすめです。
ドコモの5Gギガホプレミアは、現状では唯一本当に制限のない無制限プラン。
月額7,315円と安くはないものの、固定回線の代用としても期待できます。
- 繋がりやすさに不便を覚えたくない人
- 5Gギガホプレミアを固定回線の代わりにしたい人
- 安くて大容量が良い人はahamoがおすすめ
KDDIがおすすめな人
KDDIがおすすめなのは、povoを利用して最低限の金額でスマホを使いたい人です。
povoは基本料金0円、データ通信したい時は必要な分だけその都度トッピング(追加購入)するという、他にはない個性的なオンライン専用ブランド/プランです。
トッピングの料金も安いので、povoに乗り換えるだけで大幅な節約になる人は多いでしょう。
ただし、povoはオンライン専用ブランド/プランであるため、auショップなどの店舗ではサポートを受けられません。
- povoを契約したい人
- オンライン専用で構わない人
ソフトバンクならワイモバイルがおすすめ
ソフトバンクがおすすめな人は、ワイモバイルを契約したい人です。
ワイモバイルはオンライン専用ではないので、ソフトバンクショップと同様、全国に実店舗があります。
プラン変更の相談や故障などでショップのお世話になることが多い人にとって、他社のオンライン専用ブランド/プランと同程度の安さ、かつ対面サポートが受けられるのは魅力的ではないでしょうか。
- 3GB:2,178円
- 15GB:3,278円
- 25GB:4,158円
これらの基本プランが、各種割引(学割、家族割、セット割)を利用すると990円~という価格に。
また、Yahoo!プレミアム会員無料や、PayPayボーナスの増額など、Yahoo!・PayPay関連の特典が多数受けられるのもソフトバンク系ならではのメリットです。
- ワイモバイルを契約したい人
- Yahoo!プレミアム会員/PayPayのサービスをよく利用する人
楽天モバイルがおすすめな人
楽天モバイルがおすすめなのは、自身の生活圏で楽天モバイル回線が繋がる人です。
楽天モバイルの一番の特徴は、楽天回線エリアであればデータ通信が無制限で使い放題というところ。
ただし、地域によっては楽天回線エリアが利用できず、使い放題は無理というリスクがあります(パートナー回線での高速通信の利用は月々5GBまで)。
逆に言えば、楽天回線エリア内での利用がほとんどなのであれば、かなりコスパが良いということです。
その他、楽天モバイル契約者は楽天市場でのポイント還元率がアップするなど、楽天関連サービスでさまざまな特典を受けられます。
- 0~3GBの月:1,078円
- 3~20GBの月:2,178円
- 20GB~の月:3,278円
- 楽天モバイル回線エリアが生活圏の人
- 楽天関連のサービスをよく使う人
自分の用途やニーズに合ったキャリアを選ぼう!
画像引用元:NTTドコモ ホーム
以上、2022年3月、6月に公開された各種調査データを元に、4キャリアの人気をランキング形式で紹介しました。
- 1位:NTTドコモ(ドコモ+ahamo)
- 2位:KDDI(au+povo+UQ mobile)
- 3位:ソフトバンク(ソフトバンク+LINEMO+ワイモバイル)
- 4位:楽天モバイル
キャリア単位で見ると意外性はなく、そこまで面白みのないランキングかもしれません。
ですが、細かく見ていくとワイモバイルがソフトバンクを追い抜きそうだったり、MVNOがシェアを伸ばしていたりと、必ずしもドコモが盤石とは言えない状況であることが分かります。
また、楽天モバイルの0円プランの改変やKDDIの大規模通信障害など、2022年には消費者の携帯会社選びに大きな影響を及ぼす出来事がいくつも起こりました。
さらに、楽天の動向に合わせてKDDIがpovoの料金プランを見直すなど、企業間の駆け引きも見られます。
今後このランキングにどのような変動があるのか、注目していきたいところです。
本記事内でご紹介したデータは、MMD研究所・総務省公式からの引用です。
調査に関する詳細まで知りたい場合は、引用元であるMMD総研・総務省の以下の調査結果も併せてご覧ください。
・MMD研究所
「2021年12月通信サービスの利用動向調査」
「楽天モバイル0円廃止発表後の実態調査」
・総務省
「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データ(令和3年度第4四半期)」