
キャリアの方は、公式のオンラインショップを利用すれば事務手数料が不要で通常のショップよりお得に購入できます。
多くのデバイスに搭載されているSnapdragon 888は、Qualcomm社が2020年12月に発表したハイエンド向けSoCです。
2022年5月時点では1世代前のハイエンドSoCですが、現行ハイエンドのSnapdragon 8 Gen 1を搭載したデバイスはまだ出揃っておらず、ハイエンドスマホを検討している人はまだまだ選択対象に入ります。
読者の中には、新品・中古を問わずSnapdragon 888搭載スマホの購入を検討している方もいるのではないでしょうか?
そこで、今回はSnapdragon 888の特徴や搭載スマホについて詳しく紹介します。
Snapdragon 888に興味がある人は必見です。
- 2020年末に発売されたQualcomm製のハイエンドSoC
- ハイスペックで日常利用からゲームまで性能不足を感じることはない
- 2020年末~2021年末に発売されたハイエンドスマホのほとんどに搭載されている
- 発熱するかどうかはデバイスのチューニング次第
トップ画像引用元:Qualcomm Snapdragon 888 5G Mobile Platform | Latest 5G Snapdragon Processor | Qualcomm
Snapdragon(スナップドラゴン) 888の特徴
画像引用元:redmi-note-10-pro
SnapdragonはQualcomm製のSoCで、多くのスマホに搭載されています。
SnapdragonシリーズのSoCはSnapdragon 8xx/7xx/6xx/4xxのように型番を示す数字が記載されており、この数値が大きいものほどハイスペックです。
2020年末にリリースされたSnapdragon 888の特徴をまとめると以下のとおりです。
- 2022年5月時点で1世代前のハイエンドSoC
- ゲーミングスマホに最適
2022年5月時点で1世代前のハイエンドSoC
Snapdragon 888は、2022年5月時点においてQualcomm社が開発するSoCの中では1世代前のハイエンドSoCに位置しています。
Snapdragon 865+の後継モデルとなっており、同チップと比べると最大パフォーマンス、電力効率が共に25%向上しています。
一方で、2021年に発売されたSnapdragon 8 Gen 1と比較すると約20%性能が低くなっています。
2022年5月時点ではSnapdragon 8 Gen 1を搭載したスマホがほとんど販売されていないため、ハイエンドスマホを購入する人は多くの場合、Snapdragon 888搭載機種を選ぶことになるでしょう。
Snapdragon 888を搭載したデバイスについては、後ほど詳しく紹介します。
ゲーミングスマホに最適
Snapdragon 888を搭載したスマホは、ゲームをプレイするのに最適です。
グラフィック性能がSnapdragon 865+から35%向上し、QualcommによるとSnapdragon 888搭載デバイスは長時間の駆動でも安定した性能を発揮できるとされています。
さらにタッチ操作の処理が最適化され、操作遅延が最大20%軽減できるのもメリットです。
反応速度が勝敗に直結するケースが多いゲームプレイ時において、操作遅延が少ないは魅力的といえます。
Snapdragon 888のベンチマークスコア
画像引用元:Samsung Galaxy S21 FE 5G | Fan Edition | Samsung US
Snapdragon 888の性能をさらに詳しくチェックするために、ベンチマークスコアを確認してみましょう。
ベンチマークスコアはSoCを含めたデバイス全体の性能をスコアリングしたもので、数値が高いほど高性能なSoCといえます。
Snapdragon 888搭載デバイスのAnTuTuスコア
スマホのベンチマークとしてよく用いられているのが、AnTuTu Benchmarkです。
Snapdragon 888搭載デバイスのAnTuTuスコア(Ver. 9)は780,000~830,000程度で、ハイエンドSoCらしいスコアになっています。
Snapdragon 888とほかのSoCを比較
次に、Snapdragon 888のスコアをほかのハイエンドデバイス向けのSoCと比較してみましょう。
具体的な数値は以下のとおりです。
- Snapdragon 888: 780,000~830,000程度
- Snapdragon 888+: 780,000~870,000程度
- Snapdragon 8 Gen 1: 950,000~1,050,000程度
- Google Tensor: 750,000~800,000程度
- Exynos 2200:950,000~1,000,000程度
- Dimensity 9000: 1,000,000~1,100,000程度
1世代前のSoCなので最新のハイエンドSoCと比較すると劣っていますが、十分なスコアを出していることには変わりないため、極端に重いゲームやアプリを使用しない限りは利用にストレスを感じることはないでしょう。
これからSnapdragon 888搭載デバイスを購入しても、スペック面で後悔することはほぼないと考えられます。
Snapdragon 888とSnapdragon 8 Gen 1/Snapdragon 865+を詳しく比較
画像引用元:motorola edge 30 pro
Snapdragon 888の性能を前代モデル・次代モデルと比較してどの程度性能が変化しているのかをさらに詳しくみていきましょう。
Snapdragon 888とSnapdaragon 8 Gen 1・Snapdragon 865+を、以下の点で比較します。
- CPUのベンチマークスコア
- GPUのベンチマークスコア
- ゲーミング用スマホとしての機能
CPUのベンチマークスコア
最初にチェックするのは、CPUのベンチマークスコアです。
CPUのスコアはシステムやアプリに関連するタスクを処理する速度に影響し、スコアが高いほどサクサク動作します。
- Snapdragon 8 Gen 1: 230,000前後
- Snapdragon 888: 210,000前後
- Snapdragon 865+: 170,000前後
CPU性能はSnapdragon 865+とSnapdragon 8 Gen 1の中間に位置しており、順当に進化していることがわかるでしょう。
GPUのベンチマークスコア
続いてGPUスコアを紹介します。GPUはグラフィックの処理を専門に行うパーツで、3D映像を描画するのに欠かせません。
この性能が高いほどゲームがサクサク動くため、スマホでゲームをプレイする機会が多いなら忘れずにチェックしましょう。
- Snapdragon 8 Gen 1: 430,000~450,000前後
- Snapdragon 888: 300,000~330,000前後
- Snapdragon 865+: 220,000~250,000前後
こちらも前代モデルのSnapdragon 865+から大きくスコアが上昇しており、ゲーム性能が高いことがわかります。
最新のSnapdragon 8 Gen 1と比較するとスコアが低くなっていますが、実際のゲームプレイにおいて性能不足を感じるほどではありません。
ゲーミング用スマホとしての機能
Snapdragonシリーズの上位モデルには、ゲーム向け機能群のSnapdragon Elite Gamingsが搭載されています。
Snapdragon 888では、それらの機能群に新たにタッチ操作の遅延を軽減する機能のQualcomm Game Quick Touchと、画像処理の負荷を軽減する機能のVariable Rate Shadingが追加されました。
タッチ操作の遅延は最大20%軽減され、Variable Rate Shadingはゲーミングスマホとしての性能をSnapdragon 865+と比較して最大30%向上させています。
なお、Snapdragon 8 Gen 1は第4世代のSnapdragon Elite Gamingを搭載しており、よりリアルにグラフィックをレンダリングできるようになっています。
こちらも世代に応じて順当な性能になっているといえるでしょう。
- タッチ操作の遅延が最大20%軽減
- 画像処理の負荷を軽減し大幅に性能向上
Snapdragon 888とA15 Bionicを比較
画像引用元:Apple公式サイト
次にiPhone 13シリーズに搭載されている最新チップであるA15 Bionicと性能比較します。
Snapdragon 888とA15 Bionicを比較すると、ベンチマークスコアの値でSnapdragon 888は劣っています。
しかしAndroidとiPhoneではOSが異なるため、単純にスコアを比較して性能の優劣を決定できません。
- Snapdragon 888: 780,000~830,000程度
- A15 Bionic: 800,000~850,000程度
Snapdragon 888は2020年リリース、A15 Bionicは2021年リリースであることを考えると、十分な性能を発揮しているといえます。
【2022年5月版】Snapdragon 888搭載の機種一覧
トップ画像引用元:ROG Phone 5
ここでは、2022年5月時点において日本国内で販売されているSnapdragon 888搭載スマホを紹介します。
キャリア版もしくはSIMフリー版が販売されているもののうち、特に入手しやすいスマホは以下のとおりです。
- Xperia PRO-I
- Galaxy S21 5G
- AQUOS R6
- Xiaomi 11T Pro
- ROG Phone 5S Pro
- ROG Phone
- Zenfone 8 Flip
- Zenfone 8
- Mi 11T Pro
- Xperia 1 III
- Xperia 5 III
- Black Shark 4 Pro
- OnePlus 9 Pro
- RedMagic 6
- Oppo Find X3 Pro
- OnePlus 9
2020年から2021年末にかけて多くのデバイスが販売されました。
Snapdragon 888搭載スマホの購入を検討している人は、できるだけ新しいスマホを購入するといいでしょう。
ただし、2022年5月時点では後継のSnapdragon 8 Gen 1搭載スマホが徐々にリリースされてきているので、新しいスマホが欲しいならこちらがおすすめです。
Snapdragon 888は発熱の可能性ある?
画像引用元:Xperia 5 III(エクスペリア ファイブ マークスリー) | Xperia(エクスペリア)公式サイト
ハイエンドSoCは高い性能を実現するために消費電力が大きくなっており、それにともなって発熱する傾向があります。
Snapdragon 888や後継のSnapdragon 8 Gen 1搭載スマホの購入を検討している人の中には、この点が気になっている人もいるのではないでしょうか?
そこで、ここでは発熱の可能性についてユーザーの口コミからチェックしていきましょう。
Galaxy S21の発熱に関する口コミ
Galaxy S21はSnapdragon 888を搭載した最新スマホです。
実際に私も数日使用しましたが、発熱が特に気になるということはありませんでした。
口コミ等ではどのような感想があるのか調査してみました。
s21 ultra発熱するなーっておもてたけど使っとるうちに全然発熱せんくなってった
このこえらいこ— かに!🐬 (@aaaaaaaaaaozora) May 16, 2021
GALAXY S21を使って数日経ったけど、サイズ感と軽さはマジで最高
取り回しがかなり良い
ただ、小型な分やっぱり熱を持ちやすいかなあ・・・— ラムネ (@stellarvia) June 9, 2021
最近気温が高くなってきたのでSnapdragon888の発熱どうかなぁと思いながらS21 Ultra使ってるけどほんのり温かいかな?って感じの時がある。
これ他のSnapdragon888搭載機はどんな感じなのかな?— pon (@pon2764) June 9, 2021
正直、Galaxy S21 ultraはカメラ使う分には何も困らないのだけど、私の用途だと熱落ちが激しいのでXperia1IIIと入替えになりそう
— ぢぃ (@EF64nagaoka) June 6, 2021
Galaxy S21やGalaxy S21 Ultraでの発熱報告はいくつかありました。
発熱が気にならない方も多いため、個体差や使用環境にも影響されそうです。
Xperia 5 IIIの発熱に関する口コミ
Xperia 5 IIIもユーザーが多いため、こちらについても軽く口コミをチェックしてみましょう。
Xperia 5 Ⅲ、丸1日使ってわかったのは、割と発熱しやすく、重たい処理(多量のデータのダウンロード・アップロードなど)をやらせるとたまにアプリが落ちる、ということ。
これは地味によろしくないな…
XZ1はそういうの気にせず使えたんだが…
— R.Mizuki (Lorelei07) (@lorelei_07_RM) May 7, 2022
子供の写真をきれいに撮ってほしいという想いから、妻には僕のXperia 5 ⅲを提供したが、LINE電話を長時間したときの発熱の強制終了の多さに文句を言われて悲しみ🥲
前機種のNova 5Tの発熱対策は優秀だったようです🥲
— しみたく🙆 (@Gadget_Simitaku) May 6, 2022
xperia 5 iiiやっぱ発熱が気になるな。antutu3回連続でブン回したら発熱で動作制限かかったからやっぱスナドラ888の発熱はやばいな。でも実際はそんな重いことめったにしないから大丈夫だと思うけど。
— えくすぺりあああああああ (@XPERIAAAAAAAA) May 1, 2022
Xperia 5 IIIについては発熱がひどいという口コミが散見されます。
長時間稼働しているとアプリがクラッシュしたり、サーマルスロットリングが発生したりすることがあるようです。
Galaxy S21では発熱に関するレビューが少ないことを考えると、発熱騒ぎはSnapdragon 888に起因するものではなくデバイスのチューニングによるものと考えられます。
Snapdragon 888の性能に関するレビューをチェック!
次に、Snapdragon 888の性能についてユーザーがどう感じているかをチェックしていきましょう。
Snapdragonの使用感が気になっている人は必見です。
Snapdragon 888すごいな。SoCあんまり関係なさそうな軽いゲームも動作ヌルヌルになった。
— YZK (@s_yazaki) May 17, 2022
おはようございます。
先日開封したSnapdragon 888+搭載REDMAGIC 6S PRO トップ画面です。ストレスなくサクサク動いています。顔と指紋認証があり画面内指紋認証です。ファンが回転しだすと音が少々気になるかなぁ pic.twitter.com/7PvI65pvr7— やま の 桜デジタル (@soriku150) December 7, 2021
Snapdragon 888端末はバッテリー持ち悪すぎるから865端末に戻ろうかなあ
— maka (@kuronyan_net) March 31, 2022
Snapdragon 888の口コミを簡単にまとめると、「多くのアプリがサクサク動くが、その分バッテリー消費が激しい」といえます。
興味深いのが、重いゲームだけではなく軽いゲームの動作速度が速くなったという口コミです。
実際にSoCのスペックが上がると全体の処理速度が上がるため、比較的軽いアプリの動作速度も上がります。
ブラウザのレンダリング速度などにも差が出るため、ストレスなくスマホを使いたいならSnapdragon 888以上のSoCを搭載したデバイスを選ぶといいでしょう。
Snapdragon 888はAndroid最高スペックのCPU
画像引用元:Zenfone 8 | 格安スマホセット | OCN モバイル ONE
ここまででみてきた通り、Snapdragon 888は2022年5月時点で1世代前のハイエンドSoCです。
後継SoCのSnapdragon 8 Gen 1搭載デバイスも徐々に出てきていますが、まだ数が少ないためハイエンドスマホを購入したい人にとってSnapdragon 888搭載デバイスが選択肢に含まれます。
重いゲームをプレイする人や、どのようなアプリでもストレスなくサクサク動かしたいと思っている人におすすめです。
発熱問題に関してはデバイスのチューニングによって大きな差がでるため、購入予定のスマホの口コミをその都度チェックするなどして判断しましょう。
この記事で紹介したポイントをまとめると以下のとおりです。
- 2022年5月時点で1世代前のQualcomm製ハイエンドSoC
- 重いゲームからブラウジングまでストレスなく動作
- 2020年末~2021年末までに発売されたハイエンドスマホの多くに搭載
- 発熱の大きさはデバイスのチューニングに依存
Snapdragon 888搭載スマホはヘビーユーザーからライトユーザーまでさまざまな人におすすめのSoCなので、スマホの買い替えを検討している人はぜひチェックしてみてください。