
契約中の残債があると、楽天モバイルへ乗り換え(MNP)できないのでしょうか?
実際「まだ残債が残っているのに乗り換えできるのだろうか」と不安に思う方は少なくありません。
そこで本記事では、残債が残った状態でMNPできるか、そして残債を支払った方が良い方の特徴を紹介します。
残債分出費しても楽天モバイルに乗り換えた方は多いため、ぜひ本記事を参考にしてください。
- 残債とはスマホを購入して現在までの分割払いの残額
- 解約後も一括精算しなければ継続して請求
- おかえしプログラム系は完済した方がお得
- スマホ以外の借金・ローンがある人も払った方が良い
画像引用元:楽天モバイル、新料金プラン「Rakuten UN-LIMIT VI」を発表
そもそも残債とは何か
画像引用元:楽天モバイル
冒頭から残債、残債と記載しましたが、そもそも何のことなのでしょうか。
残債と聞いてよく挙げられるのが、
- 解約した後の最終月の請求
- 契約更新月以外で解約した時の違約金
ですが、これは正確ではありません。
正しくは「分割で支払っている機種代金の残り」のことです。
スマホ分割払いの残り
例を挙げると税込36,000円の機種代金を48ヶ月払いで購入した場合、12ヶ月経過した時点で支払った金額は9,000円で残債は27,000円となります。
機種代金を全て支払い終わるまで残債は存在し続けており、契約元のマイページから残債の額と支払完了月が確認可能です。
ちなみに残債は分割支払いでのみ発生するので、一括払いで機種代金を払った場合は当然発生しません。
残債は借金
スマホは1台10万円以上することも珍しくないので、申込む際には分割支払いを勧められることもありますが、残債自体は借金です。
スマホの分割払いは、個別信用購入と呼ばれる割賦契約を組んでいるので、実は分割支払いを申込む際には、個人の信用審査が行われています。
条件を満たせばスマホの分割支払いはできるので、忘れがちになりますが、分割支払いで購入=携帯電話事業者に対する借金であると肝に銘じておきましょう。
残債を滞納し続けると債権回収業者から連絡が来る場合も
少し話が逸れますが解約した後の残債を長期間そのままにすると、契約していたキャリアから債権回収の依頼を受けた業者から請求が来る場合があります。
「もう解約したから残債なんて知らない」と放置しておくと、○○日までに支払いなさいと内容証明郵便で連絡が届いたりします。
信用情報に影響を及ぼしてしまうので、残債は滞納せずにきちんと毎月支払うか、一括返済しておきましょう。
分割支払い+100日以内だとSIMロック解除も不可
楽天モバイルにMNPをして、現在使っているスマホを使う場合SIMロック解除が必要です。
しかし、「分割支払い+100日以内+口座振替」だとSIMロック解除はほぼ受けられません。
購入してから100日が経過するまでは、今使っているスマホが楽天モバイルに対応していてもSIMロック解除ができず、SIMカードを挿し込んでも通信不可です。
最低でも100日が経過してSIMロック解除する、一括で清算してSIMロック解除して乗り換えた方がおすすめです。
残債を滞納するとネットワーク制限がかけられる
契約元で購入したスマホを「残債あり」のまま乗り換えて、その後残債を滞納してしまうとスマホにネットワーク制限がかかってしまいます。
このネットワーク制限は残債を完済せず滞納してしまったユーザーのスマホに、契約元のキャリアが通信できないようロックをかけてしまうのです。
急に携帯電話が使えなくなるのはライフラインの断絶に等しいので、残債があるままMNPで乗り換えるのはあまりおすすめできません。
残債は解約後も残る
残債は契約した携帯電話事業者に対する借金なので、解約後に1円でも残っていれば返済の義務は当然生じます。
基本的に解約後も機種代金は今まで通り毎月引き落としされるのが一般的ですが、解約後に一括して返済することも可能です。
解約後も機種代金だけ延々と支払い続けるのは精神衛生上よろしくないので、可能であれば解約前に一括返済しておくのがおすすめです。
- 残債とは分割支払いで購入した機種代金の残額で借金のこと
- 残債は解約後も返済完了するまで返済が続く
- 残債を滞納すると法律事務所から連絡が来る
- 最悪の場合乗り換え先でも通信ができなくなる
スマホの残債を残したまま楽天モバイルにMNPできるのか
画像引用元:Rakuten Hand19,999ポイントプレゼントキャンペーン | 楽天モバイル
「まだ契約元での残債があるけど、楽天モバイルにMNPできるのか」という疑問ですが、結論から言うと可能です。
それどころか残債が残っているスマホに、楽天モバイルのSIMカードを挿しても使うこともできます。
これは対応モデル且つSIMロック解除済みの場合に限ります。
基本的に分割払いを残したままでもMNPは可能
楽天モバイルに限らずMNPで別の通信事業者に移行する場合、残債があっても他者に乗り換える事は可能です。
ただし、残債がある場合でもMNPの乗り換えを断られるケースもあります。
他事業者に未納がありと断られる事もある
基本的に残債が残っていてもMNPで乗り換えを断られる事はありませんが、下記ケースの場合は断られることもあります。
- 残債を滞納中
- 残債以外に解約後の料金が未納
残債を滞納している場合や解約後に残債含む料金が未納となっている場合、いずれも全て完済していないとMNPで加入はできないと見て差し支えありません。
残債を滞納せずきちんと毎月支払っている人なら問題ありませんが、残債を滞納している(信用情報に問題がある)人は全て清算してからになります。
これらの情報はドコモ・au・ソフトバンクや楽天モバイルだけに限らず、格安SIM等の通信事業者で共有しているので、楽天モバイル以外の事業者で申込んでも同じく断られてしまいます。
残債を分割払いにすると高くなるかも
移転元で契約中は、端末の支払いに割引が適用されていたのに、MNPすることによって割引が効かなくなり残債が高くなる可能性があります。
そのため、MNPの前に一括払いが可能であればサクッと支払いを済ませた方が、MNPして固定費の削減のメリットを享受した方が良いですね。
楽天モバイルのメリットを受けにくい
楽天モバイルは1年間無料のキャンペーンを打ち出しているので、通信費を節約するには適しています。
しかし、残債を抱えたまま乗り換える場合、機種代金はそのまま請求され続けるので、通信費の大きな削減にはつながりません。
また、プラン無料のキャンペーン終了後には毎月の基本料金が請求されるので、残債分を支払ってたら無料期間の1年を過ぎてしまった…と、あまりお得な感じがしなかった…というのもあるでしょう。
更に契約しているプランによっては乗り換え時に1万円近い契約解除料も発生するので、残債を完済してからMNPした方がトータルではお得になります。
- 残債があってもMNPは可能
- 残債を滞納している場合は不可
- 残債以外の解約後請求未納も不可
- 残債があるとMNP後の楽天モバイルでも通信費の大きな削減はできない
- 残債の状況次第ではSIMロック解除も不可
- 残債を完済してからMNPがおすすめ
残債を返すべき人の特徴
画像引用元:Rakuten UN-LIMIT V(料金プラン) | 楽天モバイル
スマホは高額な物も多いので分割支払いをするのは決して悪いことではありませんが、残債をいち早く返すべきなのは下記のような人です。
- おかえしプログラムを利用している人
- 分割払いの残り金額が気になってしまう人
- スマホ以外の借金・ローン返済がある人
それぞれ、詳しく説明していきます。
大手キャリアのスマホおかえしプログラムなどを使っている
大手キャリアに存在する「対象機種を購入して一定期間利用後、分割支払金を免除する」おかえしプログラム、これを利用している人は実は完済した方が良いことがあります。
このお返しプログラムは一定期間利用後、スマホを返却すれば残債が免除されるので、スマホを頻繁に変えたい人や同じキャリアを長く使いたい人にはメリットがあります。
しかし、おかえしプログラムの利用にはスマホ返却が必須、他社に乗り換える際に別途スマホを購入しなくてはいけません。
結果的におかえしプログラムは利用せず完済後、SIMロック解除してから乗り換えた方が安くつくこともあります。
楽天モバイルが料金プランが安く、積極的に乗り換えたいなら完済しておくと良いでしょう。
分割払いの残り金額が気になってしまう人
「分割払いの残り金額はいくらだろう…いつまで支払わなくちゃいけないのかな…」そんな不安に陥ってしまう方は、精神衛生によろしくないので早めに完済してしまいましょう。
完済しきってしまえば残り金額や支払期限に悩む必要が無くなるので、生活にも余裕が出てくるのでおすすめです。
今すぐ完済できる程余裕が無くても、実は契約しているキャリアのマイページで残債額や最終支払い月も分かるので、それを知っておくだけでも精神的に楽になります。
スマホ以外の借金を抱えている人
スマホの分割払いは過去には24回払いが主流でしたが最近は48回払いが多く、4年間と長期間に渡って返済し続ける傾向にあります。
ユーザーにとっては毎月の支払額は少ないメリットはありますが、4年間も支払い続けるのは額が小さくても負担になってしまうのは否めません。
ましてや他の借金やローンの支払いをしているなら尚更のこと、1つ返済する借金が無くなるだけでも精神的にかなり楽になります。
スマホの分割払いは金利が無く、車・バイク・住宅・教育ローンと比較すると少額なので、一括払いで返済しやすい部類です。
借金が負担と感じているなら、まずはスマホの残債を全て返済しましょう。
スマホの残債の確認方法
スマホの残債は極力早めに完済するのがおすすめですが、「残りいくらなのか」「支払い期間はいつまでなのか」を確認するのが重要です。
ドコモ・au・ソフトバンクでは残債を確認する方法は用意しており、簡単に調べることができます。
支払金額と支払完了月日が分かれば今後の生活で使えるお金の計算や乗り換え時期の目安にもなるので、一度確認しておくと良いでしょう。
ソフトバンクスマホの残債の確認方法
ソフトバンクでスマホの残債をiPhone含むスマホ、4Gケータイ、AQUOSケータイなら下記手順で確認できます。
- My SoftBankにアクセスしてログイン、その後に「○月ご請求」をタップ
- 「料金・支払い管理」の「請求情報・設定」をタップ
- 「割賦契約」の「確認する」をタップ
- 割賦系や薬内容画面から残債を確認
ソフトバンクの残債を一括で支払いたい場合、利用料金と一緒に支払いたい場合は店舗または公式サイトのチャットサポートで受付可能です。
利用料金とは別に支払いたい場合は店舗で現金支払いのみの受付、機種変更してから6ヶ月+1日経過、更に既に割賦契約が3回線ある人が次回も割賦契約を希望と条件は厳しめとなっています。
auのスマホ残債の確認方法
auのスマホ残債は下記手順で確認可能です。
- My auの「WEB de 請求書」にアクセスしてログイン
- 確認したい電話番号を選択して「選択」をタップ
- 暗証番号を入力
- 「au機器代金」項目のau電話番号をタップ
- 「分割支払金」に残額などの詳細が表示
auのスマホで確認する方法は上記の通りで、スマホやパソコン等から簡単に確認可能です。
auのスマホ残債を一括精算する方法(解約前)
auのスマホ残債を確認後、一括精算する場合は下記手順で清算可能です。
- My auアプリ起動
- ページ下部の「ご請求額」アイコンをタップ
- 「請求・支払い関連のお手続き」項目の「お支払い」をタップ
- ページを下部にスクロール
- 「料金のお支払い」項目の「分割支払残額の確認・一括精算」をタップ
- 一括精算したいau電話番号を選択して「選択」をタップ
- 一括精算する携帯電話を選択して「同意して次に進む」をタップ
- 「この内容で申込む」をタップして完了
auのスマホ残債は上記手順で申込んだ月の翌月に、au電話料金とセットで請求される仕組みなので翌月請求分はしっかり多めに用意しておきましょう。
既にauを解約している場合は0077-7-111のauお客様センターに問い合わせて一括精算を申込み可能です。
ドコモのスマホ残債の確認方法
ドコモのスマホ残債はパソコンやスマホから公式サイトのMy docomoにアクセスして確認します。
- ドコモの公式サイトにアクセス
- My docomoにログイン
- ご請求内訳の「端末等代金分割支払金」で確認
公式サイトによるとMy docomoからも確認できますが、スマホならMy docomoアプリからも確認可能です。
また、ドコモのインフォメーションセンターや店舗でも残債は確認できるようなので、そちらから確認しても良いでしょう。
なお、ドコモのスマホ残債を一括精算できるのは店舗のみ、支払い方法も現金またはクレジットカードのみとなっています。
- ソフトバンクはMy SoftBankから確認
- auはMy auのWeb de 請求書から確認
- ドコモはMy docomo・店舗・電話で確認
- 一括精算は各社それぞれ申込み先が異なる
乗り換え前には残債を一括精算しておくのがおすすめ
画像引用元:キャンペーン・特典 | 楽天モバイル
楽天モバイルのような格安の料金プランを打ち出すサービスは年々増えており、通信費を削減するには安いサービスに積極的に乗り換えていくのがおすすめです。
その際に残債がある場合は乗り換え後も支払いが続くので、せっかく安いサービスに乗り換えてもお得感は薄れてしまいます。
1台10万円オーバーのスマホならともかく、格安スマホなら可能な限り分割支払いを避けるか、乗り換え間に機種代金を一括で清算して身軽な状態にしておくと良いでしょう。
- 残債とはスマホを購入して現在までの分割払いの残額
- 解約後も一括精算しなければ継続して請求
- おかえしプログラム系は完済した方がお得
- スマホ以外の借金・ローンがある人も払った方が良い