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TOUGHBOOK FZ-N1は、パナソニックモバイルコミュニケーションズが発売するスマホです。
TOUGHBOOKといえば、圧倒的に頑丈な造りでありながら、モバイル性の高いことで知られており、建設現場や物流の現場で人気のノートパソコンやハンドヘルドのシリーズです。
ハンドヘルドとは持ち運びしやすい端末という意味で使われています。
このシリーズから発売されるTOUGHBOOK FZ-N1は、ハンドヘルドとしてだけでなく、スマホとしての機能も高いため、様々な業界で人気が高まっています。
今回は、そんなTOUGHBOOK FZ-N1を徹底解説します。
トップ画像引用元:「TOUGHBOOK(タフブック)」FZ-N1を発売 | Panasonic Newsroom Japan
※QRコードはデンソーウェーブの登録商標です。
1 TOUGHBOOK FZ-N1とは
画像引用元:タフブックFZ-N1 | Panasonic
TOUGHBOOK FZ-N1は、物流・配送、流通・小売り、建設・土木、医療などの過酷な状況での使用が想定される現場を前提に設計されています。
そのため、とにかく圧倒的に頑丈でハードユースに耐えうるスマホです。
業務用端末としての限定された仕様や機能ではなく、スマホとしてのスペックも高く、カメラ性能も強化されています。
1-1 LTE/3G音声通話対応モデルが2019年春に発売される
画像引用元:タフブックFZ-N1 | Panasonic
ハンドヘルドにスマホの機能も包括したTOUGHBOOK FZ-N1は、2019年モデルに先駆けて、倉庫などの室内使用向けのWi-Fiモデルが2018年11月に先行で発売されました。
追従する形で、ドコモとauのLTE/3G音声通話に対応したモデルが2019年春に発売されます。
屋外でも利用も可能となり、1台のTOUGHBOOK FZ-N1を持つことで会社や顧客との連絡やバーコードリーダーを使用した作業や写真撮影までをこなせます。
宅配の担当者が、バーコードをスキャンする専用端末や連絡用の携帯電話などを腰回りにたくさんぶら下げていますが、TOUGHBOOK FZ-N1に集約、他の端末を持つ必要がなくなります。
1-2 主なスペックを確認
画像引用元:タフブックFZ-N1 | Panasonic
ビジネスパソコンなどは、画像処理や音声の処理を行うことが少ないので、スペックを制約して構成することができます。
スペックを制約することができるので、それほど処理能力が高くないことが一般的です。
スマホの機能も包括するTOUGHBOOK FZ-N1のスペックは業務用として開発されていますが、どのようなスペックなのか表にまとめました。
項目 | Wi-Fiモデル | ドコモ・auモデル |
---|---|---|
OS | Android 8.1 | |
CPU | Qualcomm SDM660 64bit 2.20 GHzx4+1.80 GHzx4 (Octa-Core) |
|
メインメモリー | 3GB | |
ストレージ | eMMC 32GB | |
ディスプレイ | 4.7 型HD (1,280×720ドット) (16:9) 静電容量式マルチタッチパネル 最小輝度 約2cd/m2/最大輝度 約500cd/m2(平均) |
|
位置測位 | GPS(測位誤差±2~4m)、GLONASS | |
無線LAN | IEEE802.11a(W52/W53/W56) /b/g/n/ac準拠 | |
ワイヤレスWAN | ー | LTE with CA/ 3G (HSPA/WCDMA)/VoLTE対応 |
Bluetooth | Bluetooth v5.0(Class1) | |
サウンド機能 | 3マイク+ノイズサプレッサー、ツインスピーカー (100dBA) 、受話スピーカー | |
ポインティングデバイス | 静電容量式マルチタッチパネル (10フィンガー対応) 手袋操作モード/水滴誤動作防止モード/スタイラスペンモード |
|
カメラ | フロントカメラ:約500万画素、リアカメラ:約800万画素 (夜間撮影用高輝度フォトライト搭載) |
|
バッテリー | 3.8V(リチウムイオン) 公称容量:3200 mAh、定格容量:3100 mAh/急速充電(2.5A) ウォームスワップ対応 |
|
外形寸法 | 幅74mm×奥行156mm×厚み16.3mm/31mm | |
質量 | 約274g | |
頑丈性能 | 耐落下:210cm (動作時:コンクリート、6 方向) 連続落下:100cm 2000回 防塵・防滴/防水:IP66/68準拠 耐振動:MIL-STD-810G準拠 |
|
使用環境条件 | 温度:-20 ℃~50 ℃ 保管温度:-30 ℃~70 ℃、 湿度:30 % RH ~80 % RH (結露なきこと) |
TOUGHBOOKの名のごとく、処理能力を高め、快適性を追求する一般的なスマホとは異なり、圧倒的な頑丈さを追求していることがよく理解できます。
1-3 OSにはAndroid8.1を採用
法人向けの業務用端末には、OS本体の更新の制御や端末毎の細かな設定を行いやすいWindowsが導入されているケースが良くあります。
しかしながらTOUGHBOOK FZ-N1では、法人用途にも優れたAndroid8.1を採用しています。
パナソニックのAndroid活用ソリューションにより、
- 企業のIT管理者が管理可能な「managed Google Play」
- 初回起動時のセットアップが自動で完了する「ゼロタッチ登録」
などが利用可能となっています。
さらに、EMMツールと連携することで、IT管理者による細かな設定・一元管理が可能です。
1-4 SoCにはQualcomm Snapdragon 660
CPUにはQualcomm社製のSnapdragon 660(2.2GHz+1.8GHz)を採用しています。
一般的なスマホに採用されていたのは一昔前の事ですが、その処理能力は高く、動画の閲覧やゲーム用途を想定しないため十分なスペックと言えます。
1-5 カメラ性能
画像引用元:タフブックFZ-N1 | Panasonic
約800万画素のリアカメラに、高照度の夜間撮影用フォトライトを搭載して、建設現場や工事現場での夜間撮影に活躍する仕様になっています。
夜間撮影用のフォトライトは、1.0mの距離で100ルクスを実現しているので、夜間の業務記録画像をより明るく正確に撮影できます。
一般的なスマホのカメラ性能ほどのスペックではありませんが、あくまでも記録写真と考えると必要十分な性能です。
1-6 気になる販売価格はどうなのか
販売価格はオープン価格となっていますので、実勢価格が気になります。
2016年モデルの指紋認証センサー搭載モデルは114,500円でしたので、バーコードスキャナーを搭載してスペックアップしたTOUGHBOOK FZ-N1は高価格となりそうです。
DURA FORCE PROレビュー|タフネスSIMフリースマホのスペックと価格次の章では、TOUGHBOOK FZ-N1の特徴を詳しく解説します。
2 TOUGHBOOK FZ-N1の特徴
画像引用元:タフブック | Panasonic
TOUGHBOOK FZ-N1の主な特徴を紹介しつつ、
- どのようなコンセプトの元で設計されているのか
- どのような使用環境に適しているのか
を解説します。
2-1 軽量・コンパクト
画像引用元:タフブックFZ-N1 | Panasonic
情報端末機能、バーコードリーダー機能や通話機能を集約した頑丈設計にも関わらず、軽量・コンパクトなサイズを実現しています。
バーコードリーダーを斜めに搭載しているため、約16.3mmとやや厚みがありますが、胸ポケットに収めて携帯してもさほど気にならない約274gの軽量仕様となっています。
腕を上にあげた状態でも、連続した高所作業のシーンでも女性にも無理なく扱えるコンパクトなサイズと重量です。
2-2 圧倒的に頑丈
画像引用元:タフブックFZ-N1 | Panasonic
TOUGHBOOK FZ-N1は、物流・配送、流通・小売り、建設・土木、医療・介護など、
- 屋外
- 温度環境が厳しい環境
- 埃が多くて振動が激しい環境
などの過酷な状況での使用にも耐えうる圧倒的な頑丈さが魅力です。
TOUGHBOOK FZ-N1は、一般的なスマホでは、カタログに明記されていないような特徴的な記述があります。
いずれも使用環境や落下などの耐衝撃に強い頑丈さを表しています。
210cmからの落下試験を実施
大人が手を挙げた高さ程度の210cmから、動作中に落下しても故障することなく動作を継続します。
本体の6方向に対してコンクリートに落下する試験を実施しています。
これは、倉庫などで高い位置のバーコードをスキャンしているときに手が滑って落としてしまった場合でも故障しない頑丈さです。
100cmからの連続落下2,000回に耐える
スマホとしてJIS C 60068-2-31:2013(IEC 60068-2-31:2008)による連続落下試験で、2,000回もの落下でも破損しづらい頑丈さを持っています。
その試験の高さは1mで、手に持って画面を見ている高さに相当します。
ハードな使用の現場を想定しているとはいえ、2,000回も落とすようなことはなさそうですが、それほどに落下の衝撃に強い設計と言えます。
破損に強い前面ガラス
スマホやバーコードリーダなどは、ポケットなどから頻繁に出し入れしていると落としてしまう恐れがあり、ディスプレイの破損に繋がります。
さらに、工事現場などの屋外で使用する場合は、飛翔物の衝突による破損も想定できますが、ディスプレイ中央へ高さ80cmから300gの鋼球落下試験に耐えるガラス面の強化が施されています。
振動にも強い
工事現場の重機などの振動の多い場所でも耐えられる設計で、1時間もの耐振動試験も行っています。
コンパクトさ故にポケットに入れて重機を操縦したり、重機での作業とTOUGHBOOK FZ-N1のGPS機能を連動して、正確な位置情報を元に工事を行う場合にも耐えられます。
連続動作温度は-20℃~50℃
冷蔵倉庫や冷凍倉庫内での作業や夏の屋外でも連続使用することが可能です。
非動作状態であれば、-30℃~70℃の環境にも耐えるなど、厳しい温度環境での利用を想定した耐久性能です。
湿度にも強く、湿度30%~70%の過酷な環境でも、結露しなければ動作します。
IP66/68準拠の防塵・防滴/防水設計
わずか75μm(0.075mm)の粉塵が内部に入らない「耐塵形」と、あらゆる方向からの強い噴流水による影響がない「耐水形」になっています。
さらに、水没しても内部に浸水することがない「水中形」の設計で、屋外の埃の多い場所や水周りでも安心して使用することが可能です。
誤って継続的に水没した場合でも動作する防水性能は他では類を見ないほどです。
水に濡れた手や、手袋を装着してもタッチ操作が可能な水滴誤作動防止モード、手袋モード、スタイラスペンモードに対応しています。
2-3 1日中利用できるバッテリー性能とホットスワップ機能
画像引用元:タフブックFZ-N1 | Panasonic
業務用として利用する以上、業務に支障がないようにバッテリーのもちは重要です。
一般的なユーザーのスマホ稼働時間に比べて、TOUGHBOOK FZ-N1は圧倒的な長時間利用を想定しています。
バッテリーの取外しが可能になっていて、性能が低下した場合には交換することができます。
交換用バッテリーには6,400mAhもの大容量も用意されています。
バッテリーが無くなった場合でも30秒以内なら電源を切らずにバッテリー交換ができるホットスワップ機能を搭載しています。
2-4 高精度GPS搭載
画像引用元:タフブックFZ-N1 | Panasonic
小型の携帯型端末でありながら、測位誤差±2~4mの精度で現在地情報を把握可能な高精度GPSを搭載しています。
マップやナビアプリと連動して目的地までスムーズに到達することができ、業務効率の向上を図ることが可能です。
2-5 バーコードリーダー搭載
画像引用元:タフブックFZ-N1 | Panasonic
一般的なスマホでも、アプリを使用することでバーコードやQRコードを読み取ることは可能です。
しかしながら、その都度アプリを切り替えてスキャンしなければならないとなると、スキャン頻度の高い業務用途では不都合を生じる可能性があります。
画面では業務指示やメニューなどを表示しながら、44種類もの規格のバーコードやQRコードを連続でスキャンすることが可能です。
リーダー部の配置角度が斜め下を向いているので、画面を見ながらの操作や確認が可能で、迅速かつ正確なスキャンに寄与しています。
2-6 マイク・スピーカー
画像引用元:タフブックFZ-N1 | Panasonic
マイクとスピーカはそれぞれ3ヶ所に配置されています。
工事現場などの騒音や雑音の多い作業環境でもハンズフリーで通話可能な配慮がされているので、作業を中断して移動することなく業務を行うことが可能です。
3 TOUGHBOOK FZ-N1(2016年モデル)からの進化
画像引用元:タフブックFZ-N1 | Panasonic
TOUGHBOOK FZ-N1は、2019年モデルの登場でフルモデルチェンジをしたわけではありません。
モデル名が同じであることからも理解できますが、処理能力のアップデートと頑丈さの追求です。
フルモデルチェンジしていないというよりは、フルモデルチェンジする必要がなかったと言うほうが適しているかもしれません。
TOUGHBOOK FZ-N1は2016年モデルでほぼ完成されていて、ユーザー企業に要求されるスペックはほぼ満たしていたと言えます。
3-1 処理能力のマイナーチェンジ
SoCをより新しいモデルにアップグレード、メモリー容量を2GBから3GBへ増量、ストレージを32GBに倍増などマイナーチェンジというべきレベルのアップグレードです。
3-2 Android8.1の豊富な機能を利用可能
最も重要なのは、ビジネスソリューションを円滑に運用するための機能を豊富に利用できるAndroid8.1にアップデートしている点です。
業務に必要のないアプリの利用やインターフェースの利用を端末毎に詳細に制限し、IT管理者が一元的に管理可能としています。
3-3 圧倒的な頑丈さの追求
画像引用元:タフブックFZ-N1 | Panasonic
耐落下頑丈性能として、2016年モデルでは180cmからの落下試験を実施していましたが、さらに30cmハードルを上げた210cmの落下試験を実施しています。
温度条件も範囲を広げて-20℃まで対応できるようになりました。
大きなスペックアップではないものの、更なる過酷環境への対応を果たしています。
4 圧倒的な頑丈さを誇る汎用「TOUGHBOOK FZ-N1」
日常でスマホを使用していると、落として破損させたり、誤って水没させてしまい故障することもあります。
だからこそ、過酷な環境で使用されている業務用スマホの故障や破損の頻度について考えさせられることもあります。
故障しにくい、破損しにくいということは、企業でも個人ユーザーでも当然の事として求める点ですが、過酷な環境で使用することを前提とした専用端末は、高価で導入も困難と考えがちです。
TOUGHBOOK FZ-N1は、汎用カタログモデルでありながら、「TOUGHBOOK」ブランドの圧倒的な頑丈さと冗長性がスムーズなビジネスソリューションの構築を実現します。
TOUGHBOOK FZ-N1はビジネスソリューションを構築していく中で、業界・業種を問わず、導入の初期投資や運用コストを抑える汎用スマホです。
TOUGHBOOK P-01Kレビュー|実用性重視のビジネス向けタフスマホ