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Androidスマホのスペックを調べているときにでてくる「Snapdragon(スナップドラゴン)」という言葉。
これ、なにーーー!
しかも、数字が続いています…
どうやらスマホのスペックの重要な「なにか」を表しているようなんです。
数字が高ければ良いっていうけど、それだけ値段も高くならない?
ということで、Snapdragon(スナップドラゴン)を知らない人の為に、ざっくりとしたところから選び方までを詳しく説明していきます。
- SnapdragonとはAndroidに搭載されるSoC=人間でいうなら頭脳
- 日本国内では「スナドラ」と呼ばれることが多い
- Snapdragon○○○の数字表記が大きい程スペックも値段も高くなる
- 安いスマホ・最低限な機能ならSnapdragon 660でも充分
- SNSやゲームのガチ勢なら最上級のSnapdragon 855を!
※本記事中の価格は税込み表示
画像引用元:Elite Gaming Phone Technology | Best Mobile Phones for Gaming | Snapdragon™
Snapdragonとはそもそも何?
Snapdragonについて、まずはざっくり説明します。
- Androidに搭載されているSystem-on-a-Chip(SoC)のこと
- アメリカ企業のクアルコム社が製造元
- スマートフォンのスペック表ではCPUの部分に記載
- 主にスマホの処理と指令を担当する部分
Snapdragonは多くのAndroidに搭載されています。
iPhone・iPadはA13やA12といったシリーズですね。
Androidの中でもHUAWEIはKirinといったよう他のSoCを搭載しているものもありますが、多くはSnapdragonです。
Androidに搭載されているSoC(System-on-a-Chip)
SnapdragonはAndroidの処理や指令を担当する部分なので、例えるなら人間の脳にあたります。
人間が行いたい動作をAndroidで実行する為の仲介役です。
実行する操作としては下記例が挙げられます。
- アプリの起動・実行→起動プログラムを実行してアプリを表示後、処理のプログラムを実行
- 画像や音声・動画を保存→内部ストレージの保存場所を指定してデータを書き込む
- カメラ撮影・保存→シャッター押下時の撮影プログラム実行後、内部ストレージにデータ書き込む
SoCが搭載されていないスマホは、人間でいうなら脳が無い状態なので、操作しようとしても当然何も処理が出来ません。
その為、SoC即ちSnapdragonはAndroidにとって最も大切な働きであると言えるでしょう。
SnapdragonはSoCだがまとめてCPUと表記されていることも多い
スマートフォンのスペック表だと、SoCと呼ばれずに、CPUの項目に記載されていることが多いです。
しかし、厳密にはSoCはCPUではありません。
CPUは主にパソコンやスマートフォンの処理を担当する演算装置です。
これに対し、SoCはCPUが担当する演算装置も含めて様々な機能を載せたチップという位置づけになります。
ただし、日本ではSoCという名称は馴染みが薄いので、SoCに搭載された演算装置という考えで、SnapdragonをCPUと表記していることが多いです。
最近では、SoCという言葉も徐々に浸透してきて表記するところが多くなっていますが、これで混乱しているのも悩みどころです。
スナドラやスナップドラゴンとも
Snapdragonは英語で表記されるのが正式名称です。
しかし、日本ではスナドラ・スナップドラゴンと表記・呼ばれることも多いです。
ネット上では「このスマホはスナップドラゴン○○○を搭載している!」「機種代金は高いのにスナドラ型落ちか」といったように使われています。
なお、日本ではSnapdragonの略称はスナドラで通じますが、Snadraと表記しても通じないので注意が必要です。
Snapdragonの数字の見方
スマートフォンのスペック表を見ると、どのメーカーでも大概「Snapdragon 855」と名前の後ろに数字が表記されています。
中にはSnapdragon 630だったり855の後ろに+が付いていたりします。
+とかなんのことなんですかね?もうワケワカメになってきますよ。
それに加えて、表記の数値が変わったり、機種によってはSnapdragonではなかったり…
この数字の表記の区別がわからずに、Snapdragonの理解を諦める方が多いのですが、見るべきポイントは実にシンプルです。
はい、「数字の大きさ」です。
Snapdragon○○○:数字が大きい=性能が高い
Snapdragonに限った話ではありませんが、CPU等のIT分野では基本的に、後に出た物(最新作)の数字がどんどん大きくなるのが一般的です。
Snapdragonであれば835→845→855のように、後ろの「数字が大きい=処理性能が高い」と見てOKなのです。
その為、高性能なAndroidが欲しい人は、数字が大きい物を選ぶのが基本になります。
では数字が小さいものはどうすればよいのでしょうか?
安価なスマホはSnapdragonの数字が小さく
Snapdragonの数字が大きい=高性能なAndroidですが、その分機種代金も比例して高くなる傾向にあります。
逆に言えば性能を抑えたSnapdragonは数字も機種代金も安くなり、2019年au冬モデルを例にみると一目瞭然です。
機種名 | Snapdragon 型番 | 価格 |
---|---|---|
Xperia 1Ⅱ | Snapdragon 865 5G | 133,600円 |
AQUOS zero2 | Snapdragon 855 | 82,100円 |
AQUOS sense3 | Snapdragon 630 | 27,600円 |
Snapdragonの数字を低く機種代金の安い物を選ぶか、数字が大きく機種代金も高いが高性能な物を選ぶかは、ユーザーの価値観によって変わるでしょう。
AndroidによってはSnapdragon以外のSoCを搭載していることもある
Androidに搭載されているSoCはSnapdragonですが、Snapdragon以外のSoCを搭載している物もあります。
メーカー名 | SoC名 | 代表的なスマートフォン |
---|---|---|
サムスン | Exynosシリーズ | Galaxyシリーズの一部 |
Apple | Aシリーズ | iPhone・iPad |
HUAWEI | Kirinシリーズ | HUAWEI製スマートフォンの一部 |
ExynosはGalaxyシリーズで、KirinはHUAWEI社製のスマートフォンに搭載されている事が多く、日本でも何種類かがリリースされています。
AppleのAシリーズはiPhoneやiPadに搭載されています。
異なるSoCの性能比較はベンチマークアプリで比較
Snapdragonシリーズを搭載したスマートフォン同士のスペック比較は、単純に型番(数字)の大小を比較するだけでも可能です。
しかし、SnapdragonとExynos、Kirin、Aシリーズを比較する場合、SoCの構成が異なるので単純に型番の数字で比較してもどちらが高性能かを比較できません。
この場合はスマートフォンのベンチマークアプリを使って比較するのが一般的です。
ベンチマークアプリで計測した数字が大きい方がより高性能な結果になります。
ベンチマークの結果を公開しているサイトも多いので、機種変更時にSoCが異なるスマートフォンを比較する際は、そういったサイトの数値を確認してみるのが良いでしょう。
歴代Snapdragonの比較
画像引用元:Snapdragon 865 5G Mobile Platform | Qualcomm
Snapdragonは初めてが発売された2007年から、2020年に至るまで約11世代に渡ってリリースされてきたロングセラーのSoCです。
歴代のSnapdragonの型式名や搭載して日本で発売されたスマホの例を出すと下記表のようになります。
Snapdragon | コア | 搭載スマホ (抜粋) |
---|---|---|
S1 | 1 | IS04 |
S2 | 1 | Xperia arc SO-01C |
S3 | 2 | Xperia NX SO-02D |
S4 | 2~4 | HTC J ISW13HT |
200/400 600/800 | 2~4 | TORQUE G01 |
210/410 610/810 | 2~4+4 | AQUOS U SHV35 Xperia Z4~Z5 |
425/652 820 | 4~4+4 | Galaxy S7 edge Xperia X Xperia XZ Xperia XZs |
430/450 625/630 660/835 | 4+4~8 | URBANO V03 AQUOS sense2 Xperia XZ1 |
429/439 632/710 845 | 4~4+4 | Galaxy S9+ Xperia XZ2 Google Pixel 3・XL |
215/665 712/730 730G/855 855+/8cx | 4~6 | Xperia 1 Google Pixel 4・XL Galaxy S10 |
上記表の中でコア数は実際に処理を行う個所の事を表しています。
2007年発売当初のSnapdragon S1はコア数が1つだけで、スマートフォン黎明期という時代を考慮しても性能は低めでした。
しかし、2020年になるとコア数は8つ(オクタコア)で並行処理が可能になるモデルがリリースされました。
今後も更に進化していくでしょう。
では、2007年から2020年までの13年間で特に日本でも影響が大きかったSnapdragonをピックアップしてみます。
Snapdragon黎明期のS1(2007年)
2007年のスマートフォン黎明期の時代に産声を上げた初代Snapdragon S1。
このスナドラはスマホが出た直後とスペック不足ということで、使い辛いという印象でした。
スマホのアプリで操作しても、SoCの処理が追いつかずにいました。
また、バッテリーの節約機能も今ほど十分でなかったので、バッテリー切れやシャットダウンが多発していました。
今でも語り継がれる伝説の迷機「IS04」もこの時代にリリースされた1台で、様々なメーカーがSnapdragonと慣れないスマートフォンの開発に四苦八苦しながらスマホを作っていた時代です。
使い勝手が大幅に上昇したSnapdragon S4(2011年~2012年)
S2~S3と新しいSoCがリリースされていましたが、スマホの大きな欠点「処理がもたついてフリーズする・再起動する」という現象は中々改善されていませんでした。
そんな中、デュアルコアになったS4がリリースされると、処理速度が大幅に改善され、スマホの動作がサクサクになったのです。
このデュアルコアのS4がリリースされたのは2011年~2012年でした。
この時期にドコモ・au・ソフトバンクで4G LTE回線の普及を本格的にスタートさせました。
日本でスマートフォンを普及させた立役者とも言えるのがこのSoCです。
2020年でもまだまだ現役Snapdragon 430等(2015年~2017年)
2015年にSnapdragon 430が発売されて以来、2020年でもまだまだ現役で通じるのが第8世代の430・450・625・630・660・835です。
このSnapdragonを搭載している代表的なAndroidはauのURBANO V03やSHARPのAQUOS sense3、SONYのXperia XZ1が該当します。
2020年ではさすがに型落ち感は否めませんが、中古ショップでも流通しています。
まだまだ根強い需要があるので、安くて動作が軽快なスマホを求める層におすすめです。
2020年最強のSoC Snapdragon 855等
2020年で最も新しいSnapdragonのシリーズは215・665・712・730・730G・855・855+・8cxです。
特にSnapdragon 855は現行でもトップクラスの処理能力を持っています。
1台10万円を超えるフラッグシップ級Androidに多く搭載されており、Google Pixel 4やGalaxy S10+、Xperia 1と錚々たるスマホにのみ許された超高級品です。
勿論、今までの傾向から時代が進めばこの世代も型落ちが進んでいくと思われますが、2020年時点では最も処理能力が高い世代と言い切って良いでしょう。
5G対応のSnapdragonも続々登場し始めている
2020年からドコモ・au・ソフトバンクで5Gが一部エリアで提供が開始しました。
この先、5G対応のSnapdragonを搭載したスマホも続々発売されます。
既存のSnapdragonは3G、または4Gには対応しているものの5Gは非対応となっています。
その為、専用のチップを外付けするか次世代Snapdragonを搭載しなくてはいけません。
5G対応Androidは軒並み高価になっていますが、5Gと5G対応Snapdragonの普及が進めば、価格は下がっていくでしょう。
【2020年最新】どのSnapdragonを搭載したAndroidスマホがおすすめ?
画像引用元:Android One S1|過去の製品|製品|Y!mobile – 格安SIM・スマホはワイモバイルで
Snapdragonは2007年に発売されてから多くのバージョンが出ていますが、2020年現在ではどのSnapdragonを搭載した方が良いのでしょうか。
通話やメール、検索さえ出来ればSnapdragon 430
「スマートフォンでは通話やメール、ネット検索とSNSさえ出来れば良い、多少動作が遅くても構わない」
上記のような人にはSnapdragon430で賄えます。
搭載されているAndroidはURBANO V03やAndroid One S1等の格安スマホが多いのでお財布に負担が少なめなのもメリットです。
ただし、2015年に発売されたSoCなので、最新のスマホゲームを遊ぼうとすると処理が非常に重くなるので向いていません。
Snapdragon430は、あくまで最低限の機能さえ出来ればOKの人向きです。
スマホで一通りのことがしたいならSnapdragon630があれば充分
電話やメール以外にもスマホゲームを遊んだり、動画を快適に視聴したい!アプリの動作がサクサクなスマホが欲しい!そんな人にはSnapdragon630がおすすめです。
Snapdragon 630を搭載した代表的なAndroidはAQUOS sense3やXperia Aceがあり、スペックも抑えられた分、価格も安いのが特徴です。
処理能力は流石に現役最強クラスには及びませんが、設定を極力軽くすればスマホゲームも遊べる汎用性の高さが魅力です。
2017年に発売された新しめのSoCなので「価格が安くて処理もそこそこ速い」コスパに優れたSnapdragonと言えるでしょう。
ガッツリ使い倒す人やゲームを遊び倒すならSnapdragon855以上は欲しい
「本気でスマホゲームを極めたい!」「動画編集しつつ並行してアプリを複数動かしたい」そんな超ヘビーユーザーは、Snapdragon 855以上は欲しい所です。
Snapdragon855は2018年に発売されたSoCですが、モデムチップを追加すると5Gに対応するなど、2020年5月の時点でトップクラスの性能を誇っています。
その分スマートフォンの価格も高く、搭載しているのはAQUOS R3にGalaxy S10+やXperia 1、Google Pixel 4といった1台10万円を超える高級モデルばかりです。
どれもゲームやカメラ、編集や処理能力に特化したモデルなのです。
そのため、本格的にスマホで極めたいものがあれば、Snapdragon855以上のAndroidがおすすめです。
Snapdragonについて、よくある質問
Snapdragonについて、よくある質問に回答しました。
Snapdragonとは何か
SnapdragonとはAndroidに搭載されているSoCで、人間でいうところの頭脳に当たる部品です。
スマホの処理速度に大きく影響します。
日本ではスナドラという愛称で呼ばれることもあります。”
Snapdragonの数字の見方を知りたい
Snapdragon○○○の数字表記が大きいほど、スペックが高くなります。
Snapdragonの性能(数字)はどのくらいあれば良いのか知りたい
通話、メール、検索という最低限の機能で良ければSnapdragon430で対応します。
動画を快適に視聴するなどスマホでできることを一通りしたい方にはSnapdragon630で十分です。
ゲームやSNSを快適に楽しみたい方には、Snapdragon885など最新のSnapdragonをおすすめします。”
Snapdragon以外にスマホ選びで気をつけることを知りたい
処理速度はメモリ容量も関わるため、少しでもスペックが高いスマホが欲しい場合はメモリ容量もチェックしましょう。
他、ROM容量やストレージ容量、カメラ性能など、スマホの使い方によって重視する点を選んでください。
Snapdragonは見方を覚えればスペックを推し量ることも出来る!
画像引用元:AQUOS R5G SH-51A | スマートフォン(5G) | 製品 | NTTドコモ
Snapdragonは発売されたバージョンこそ多いものの、「基本的に数字が大きくなればスペックも値段も高くなる」というのがほとんどのモデルにあてはまります。
この法則を覚えておけば、新しいAndroidの価格発表前にスペック表のSnapdragonを見るだけで価格の予想も可能です。
Androidを使い倒す人にはSnapdragonの理解は必要です。
しかし、ライトユーザーでも話の種にはなりますので、最新スマートフォンを購入する時はSnapdragonの項目を見てみると良いでしょう。
- SnapdragonとはAndroidに搭載されるSoC=人間で言うなら頭脳
- 日本国内では「スナドラ」と呼ばれることが多い
- Snapdragon○○○の数字表記が大きい程スペックも値段も高くなる
- 初登場は2007年のSnapdragon S1
- デュアルコアのSnapdragon S4で処理速度が改善
- 2020年には5G対応のSnapdragonも登場
- 安いスマホ・最低限な機能ならSnapdragon 660でも充分
- SNSやゲームのガチ勢なら最上級のSnapdragon 855を!