
スマホやタブレットの普及により、Wi-Fi接続は身近なものとなりました。
しかし、Wi-Fi接続を含む無線接続という分野は、もともと非常に専門的なもの。
難しい用語も多く、Wi-Fi接続が初めての方は、IDやパスワードを見つけるだけでも一苦労です。
そこで今回は、スマホやパソコンでWi-Fi接続するための方法を、初心者の方向けに一から解説します。
トップ画像引用元:Amazon | TP-Link Wi-Fi 無線LAN ルーター 11ac AC2600
Wi-Fiを接続する際に必要な情報は?
Wi-Fiに接続する際は、以下の2つの情報を入力する必要があります。
- SSID
- パスワード
「SSID」とは、Wi-Fiネットワーク内におけるWi-Fiルーターの「ID」のことです。
つまり、Wi-Fiに接続するためには、「専用のIDとパスワードが必要」ということになります。
ただし、この「ID」と「パスワード」には、それぞれたくさんの別名が存在するので注意してください。
これこそが、Wi-Fi接続を難しくしている要因といっても過言ではありません。
それぞれの代表的な別名をまとめました。
- SSID:ネットワーク、ネットワーク(SSID)、IDなど
- パスワード:暗号化キー、WEPキー、PSK-AES、KEY、PASS、セキュリティキーなど
とにかく混乱しがちなのがパスワードです。
上であげた別名には、セキュリティの規格名なども混ざっているのですが、ユーザー側からすれば何のことかさっぱりだと思います。
「PSK-AES」という文字が視界に入っていたとしても、これがパスワードのことだと知らなければ見つけていないのと同じですよね。
とはいえ、これらの別名さえ把握していれば、SSIDとパスワードを見つけることはそれほど大変ではありません。
では、SSIDとパスワードの確認方法について見ていきましょう。
SSID・パスワードの確認方法
Wi-Fiルーターには主に2つの種類があります。
- 据え置き型Wi-Fiルーター:固定の場所に置いて使用するWi-Fiルーター。光回線などを契約した場合に利用する
- 持ち歩き型Wi-Fiルーター:ポケットWi-Fiとも呼ばれるWi-Fiルーター。片手で簡単に持てるくらいのサイズで、手軽に持ち運びできる。
SSID・パスワードの確認方法は、それぞれのWi-Fiルーターで異なります。
据え置き型のWi-Fiルーターの場合
SSID・パスワードは本体表面に記載されています。
詳細な場所は製品ごとに異なりますが、基本的にはかなり見えにくい場所に記載されているケースが多いようです。
セキュリティに関わる情報ですから、当たり前といえば当たり前ですね。
今回は、私が使用しているエレコム社の「WRC-1167GHBK-S」を例に解説していきます。
上の画像は、Wi-Fiルーターの底面部分です。
一見、SSIDなどの情報は記載されていませんが、写真右側の赤枠部分を取り外してみると……
SSIDとパスワードが見つかりました。
このように、据え置き型のWi-Fiルーターは、取り外しできる部分などに記載されていることが多いです。
持ち歩き型のWi-Fiルーターの場合
基本的に本体表面には記載されていません。
本体操作画面メニューにある「Wi-Fi接続設定」や「無線接続設定」、「SSID」などから確認できます。
ここではその一例として、最もWi-Fiルーターで人気のある「WiMAX」の人気機種「Speed Wi-Fi NEXT W06」での確認方法をご紹介しましょう。
- Wi-Fiルーターのホーム画面で「Wi-Fi接続設定」をタップ
- 移動した画面内に表示されている「手動設定」をタップ
このとおりに操作すれば、SSIDとパスワードを表示させることができます。
難しい操作は必要ありません。
簡単に確認することができますよ。
次の章では、SSIDとパスワードをパソコンから確認する方法を説明していきます。
SSID・パスワードをパソコンから確認する方法
Wi-Fiが使えるようになると、スマホやタブレット、パソコン以外にも様々な機器で通信を利用できるようになります。
しかし、Wi-Fi接続できる機器が増えるごとに面倒になってくるのが、SSID・パスワードの確認です。
特にパスワードは意味のないアルファベットと数字の羅列ですから、非常に覚えにくいですよね。
多くの方が、入力の度に確認しているのではないでしょうか。
そんなときに試してみていただきたいのが、パソコンの画面からSSID・パスワードを確認する方法です。
これができるようになれば、SSID・パスワードを確認するために、面倒な作業をする必要がなくなりますよ!
今回はWindows10を例に、確認方法を説明していきます。
【注意】
この方法では、確認に利用する機器(今回の場合はパソコン)が接続しているWi-FiのSSID・パスワードをチェックすることができます。
したがって、確認に利用する機器が、すでにWi-Fiに接続できていることが前提条件となるので気を付けてください。
1Windowsキーを押下してメニューを起動。
画像赤枠の「Windowsシステムツール」の中にある「コントロールパネル」をクリック
2ウィンドウが表示されたら、赤枠の「ネットワークの状態とタスクの表示」をクリック
3画面が移行し、青枠部分に接続中のWi-FiルーターのSSIDが表示されました
4上の画像の赤枠の「ワイヤレスネットワーク接続」をクリック
5赤枠の「ワイヤレスのプロパティ」をクリック
6「セキュリティ」タブをクリック。
赤枠部分にパスワードが表示されました
画像ではパスワードが視認できない状態になっていますが、青枠のチェックボックスにチェックを入れると、文字列を確認することができます。
スマホ・パソコンのWi-Fi接続方法
Wi-FiルーターのSSIDとパスワードが確認できたら、あとは端末とWi-Fiルーターを接続するだけです。
今回は、次の3つのOSにおけるWi-Fiの接続方法を説明していきます。
- iOS
- Android
- Windows10
iOSのWi-Fi接続方法
iOSでは、ホーム画面にある「設定(下の画像の赤枠)」からWi-Fi接続を行います。
1まずは「設定」をタップ
2赤枠の「Wi-Fi」をタップ
3Wi-Fi設定画面に移行し、Wi-FiルーターのSSIDが表示されました
4表示されたSSIDの中から、接続したいWi-FiのSSIDを探してタップ。今回は赤枠の「elecom5g-xxxx」をタップしました
5画面が移行したら、あらかじめ確認しておいたパスワードを入力
6パスワードが正しければ、画像赤枠のように、SSIDの左側にチェックが付きます。この状態になれば、Wi-Fiルーターとの接続は完了です
次の章では、AndroidのWi-Fi接続方法について説明していきます。
AndroidのWi-Fi接続方法
Androidの場合は、下の画像赤枠の「設定」アプリからWi-Fi接続の設定を行います。
1「設定」をタップ
2赤枠の「ネットワークとインターネット」をタップ
3赤枠の「Wi-Fi」をタップ
4Wi-FiルーターのSSID一覧が表示されるので、接続したいWi-FiルーターのSSID(赤枠部分)をタップ
5画面が移行したら、あらかじめ確認しておいたパスワードを入力し、赤枠の「接続」をタップ
6パスワードが正しければ、Wi-Fi接続設定は完了です
パソコンのWi-Fi接続方法
最後は、パソコンのWi-Fi接続方法です。
ただし、接続設定をする前に、前準備として行っておくべきことがあります。
それは、パソコンの無線機能を有効にすることです。
これが無効になっていると、いくらWi‐Fiの設定が正しくても接続できません。
なぜなら、無線(Wi-Fi)機能が無効になっているからです。
基本的には、パソコン画面の右下部分(画像赤枠)を見れば、無線機能の状態が把握できます。
上の画像ではバツ印が出ていますから、無効状態です。
無線機能を有効にする方法は、パソコンの機種によって異なります。
しかし、最近の機種では「ファンクションキー(Fn)」と「F1~F12のいずれかのキー」を同時押しすれば有効になるものが多いようです。
詳しくは、パソコンの取扱説明書などで確認してください。
パソコンの無線機能が有効になると、上の画像のような表示になります。
1パソコンの無線機能が有効になっていることを確認し、赤枠部分をクリック
2電波を認知したWi-FiルーターのSSID一覧から、接続したいWi-FiルーターのSSID(ここでは青枠の部分)を選択
3あらかじめ調べておいたパスワードを入力し、赤枠の「次へ」をクリック
4パスワードが正しければ、Wi-Fi接続設定は完了です
接続設定に成功したWi-FiルーターのSSID部分には、赤枠のように「接続済み」と表示されます。
青枠部分のアイコンも、未接続時にあった「*」印が消えていますね。
次の章では、Wi-Fi接続の種類について説明します。
Wi-Fi接続には2種類ある?両者の違いについて解説!
Wi-Fiルーターによっては、SSIDが2つ存在していることがあります。
たとえば、私が利用しているエレコム社の「WRC-1167GHBK-S」のSSIDは以下のとおりです。
- 2.4G SSID:elecom2g-xxxxxx
- 5G SSID:elecom5g-xxxxxxx
特に、据え置き型Wi-Fiルーターには、必ずといっていいほど2種類のIDがあります。
そして、それぞれのIDに「2.4G」「5G」などの文字が記載されているはずです。
この「2.4G」「5G」というのは、Wi-Fiルーターの電波の「周波数」を表しています。
つまり、上で例にあげた私のWi-Fiルーター「WRC-1167GHBK-S」は、「2.4GHz」と「5GHz」の電波を出せる、ということです。
周波数についての詳しい説明は省略しますが、おおよそ次のように考えていただければ間違いはありません。
- 数値が高いほど通信速度は高くなるが、電波の届く範囲は狭くなる
つまり、
- 「5GHz」の電波:通信速度は高いものの、電波はそれほど広範囲には届かず、障害物にも弱い
- 「2.4GHz」の電波:通信速度はそれほどでないものの、比較的広範囲に電波が届く
というわけですね。
このように、SSIDが2つある場合は、ユーザーがどちらの周波数の電波を利用するか選ぶことができます。
また、両方のSSIDの接続設定をしておけば、状況によって電波が自動的に切り替わるため、特段の理由がない限りは両方の設定を行っておいた方が良いでしょう。
5GHzの電波に対応していない端末もある
通信速度が速い5GHzの電波は魅力的ですよね。
ただし、この電波を利用するためには、Wi-Fiルーターだけでなく接続する端末側も、5GHzの電波に対応している必要があります。
残念ながら、古いスマホやタブレット・パソコンは、基本的に5GHzの電波に対応していません。
手持ちの端末が5GHzに対応しているか確認する方法はとても簡単です。
5GHzの電波が使える環境で、Wi-Fi接続設定の画面を開き、SSIDの一覧をチェックしてください。
端末が5GHzに対応していれば該当のSSIDが表示されますが、非対応の場合は表示されません。
SSIDとパスワードさえあればWi-Fi接続は簡単!
今回は、Wi-Fiの接続方法について説明しました。
- SSID・パスワードは、据え置き型の場合は本体表面に、持ち歩き型の場合は本体画面を操作することで確認できる
- SSIDとパスワードがあればWi-Fiへの接続は簡単。ただし、パソコンを接続する場合は、まず最初に無線機能を有効にしなければならない。忘れやすいので注意!
- 最近のWi-Fiルーターは2.4GHzと5GHzの2つの電波を出すことができる。それぞれに特徴があるため、状況に合わせて使い分けることでWi-Fiがさらに便利に!
どの機種であろうと、SSIDとパスワードさえあればWi-Fi接続の設定は簡単です。
ひと昔前のWi-Fiは有線通信に比べて安定性が低く、通信速度も遅かったのですが、現在ではそれらのデメリットがかなり改善されています。
一度慣れてしまうと離れられないくらい便利な通信方式ですので、ご自宅にWi-Fi環境がない方は、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
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