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「Wi-Fiのタダ乗り」について、近年よく耳にするようになりました。
Wi-Fiのタダ乗りは違法なのか、またWi-Fiのタダ乗りを防止する方法を解説します。
Wi-Fiのタダ乗りをする側、される側それぞれのリスクを知っておきましょう。
Wi-Fiがタダ乗りされているかどうかの確認方法も併せてチェックしてくださいね!
Wi-Fiのタダ乗りは違法なの?
まず大前提として、Wi-Fiのタダ乗りは自体は違法ではありません。
ただし、状況次第では法を破ることになる可能性があります。
そのため、「違法ではないからやってもいいよ!」というわけではありません。
まずはWi-Fiのタダ乗りとは何なのか、基本的なところを押さえましょう。
その上で、どのような法を破るリスクがあるのか見ていくことにします。
Wi-Fiのタダ乗りって何?
Wi-Fiのタダ乗りというのは、簡単に言えば他人のWi-Fiルーターに無断に繋いで勝手に利用することです。
- アパートで、隣の部屋の住人のWi-Fiに無断で接続して利用する
- 電車内やカフェなどで、近くにいる人のポケットWi-Fiに無断で接続して利用する
通信料を負担しているのはWi-Fiルーターの持ち主なので、繋いでいる側の人はお金を払わず通信ができます。
スマホでは1ヶ月のデータ通信量が制限されていることがほとんどです。しかし、無断でWi-Fiにつなげていれば自分の通信量には加算されません。
このような理由からWi-Fiのタダ乗りをしようとする方がいます。
Wi-Fiのタダ乗りが法を破る可能性
2017年、Wi-Fiのタダ乗りをされたということで、電波法違反で罪に問われた人がいました。結果は無罪でした。
ただ、これは他人のWi-Fiを利用したというところが無罪だったというだけです。
実際は不正アクセス禁止法違反で懲役8年の実刑判決を言い渡されました。
Wi-Fiのタダ乗り自体ではなく、タダ乗りの手段によって法律を破ったことになったということです。
電波関係には多くの法律が複雑に絡み合っています。
そのため、一度に多くの違法行為をしているとみなされる可能性もあります。
どんな法律が関係してくるのか見てみましょう。
- 電波法
- 不正アクセス禁止法
電波法違反になる場合がある
例えば、他人のWi-Fiのパスワードを解読し、データを盗んだ場合に該当します。
もしタダ乗りをした際にルーターから他人のデータを傍受したりコピーしたりすると、電波法違反になるでしょう。
日本には電波法という電波に関する法律があり、その中に通信の秘密という内容があります。
これは、「通信の内容(通話内容や接続内容)はプライバシーのために保護しましょう」という内容です。
2017年の判例では、他人のデータは盗まなかったため、電波法に関しては無罪になっています。
ただ、何をもって他人のデータを盗んだと判断するのかはその裁判次第です。
わざわざ電波法違反のリスクを背負ってWi-Fiをタダ乗りする必要はないでしょう。
不正アクセス禁止法違反になる場合がある
不正アクセス禁止法違反は、インターネットを通じて不正にアクセスをし、その情報をもとに悪事を働いた場合に該当します。
最近特に逮捕者が良く出ているのは、なりすまし行為です。
SNSに他人のログインIDとパスワードで入り、内容を操作したことで実際に逮捕された例もあります。これは立派な犯罪です。
SNSや他人のルーターのID・パスワードを盗んでログインすることは犯罪ですので絶対にやめましょう。
Wi-Fiをタダ乗りするリスク
Wi-Fiをタダ乗りをするにあたって、どんなリスクが考えられるのでしょうか。
Wi-Fiのタダ乗りをする側・される側それぞれの立場から詳しく見てみましょう。
タダ乗りする側のリスク
「鍵がかかっていないWi-Fiがある、ラッキー!」そんな軽い気持ちで行ったWi-Fiタダ乗りが、とんでもないことになる可能性があります。
- SNSを乗っ取られる
- 個人情報を抜かれる
- 保存している画像を見られる
- パスワードなどの設定を変えられる
- ウイルスを入れられる
Wi-Fiに鍵がかかっていない理由は、持ち主が忘れているだけだとは限りません。
データを抜いたりウイルスを忍ばせるために、故意にオープンにしている人もいます。
その場合、知らないうちに知らない人に、スマホの中を遠隔で見られている可能性があります。
他人のWi-Fiタダ乗りをするのは、それだけのリスクが伴います。
手が付けられない事態になる場合も
最近「デジタルタトゥー」という言葉が流行しています。
一度ネットに流れてしまった情報は完全には消すことができず、永遠に残り続けるということです。
例えば、以下のようなことが起こる可能性があります。
- 鍵のかかっていないWi-Fiを見つけた
- そのWi-Fiにタダ乗りし、インターネットを利用した
- 第三者がそのWi-Fiを使って自分のスマホにアクセスした
- 第三者が自分のスマホに入っている自分の画像や動画を入手
- 第三者が入手した画像や動画をネット上に拡散
- 広範囲に拡散された画像や動画は削除仕切れない
タダ乗りされる側のリスク
Wi-Fiのタダ乗りはする側だけでなく、される側にも当然大きなリスクがあります。
- SNSを乗っ取られる
- 個人情報を抜かれる
- 保存している画像を見られる
- パスワードなどの設定を変えられる
- ウイルスを入れられる
- 通信速度が遅くなる
こうしてされる側のリスクを並べてみると、する側のリスクとほとんど同じだということがわかります。
また、悪意のある使われ方はされなくても、タダ乗りをされたせいで通信速度が遅くなることもあるでしょう。
1台のWi-Fiルーターに対し、接続端末が多ければ多いほど速度に影響がでてきます。
気づかずにオープンになっている場合も
「自分のWi-Fiルーターは大丈夫」と思っていても、気づかないうちに鍵がはずれ、誰でも使えるオープンな状態になっていることがあり得ます。
知らないうちに誰かにタダ乗りされている可能性もあります。
その場合、まずは自分のWi-Fiルーターの設定をチェックしましょう。
Wi-Fiがタダ乗りされていないかチェックする方法
以下の流れに従って、今現在Wi-Fiがタダ乗りをされていないかどうかをチェックしてみましょう。
- まずは自分のIPアドレスをチェック
- Wi-Fiルーターに接続中の機器をチェック
必要なものは、Wi-Fiルーターに接続している機器と、ルーターのみです。
まずは自分のIPアドレスをチェック
最初に調べなくてはならないのが、自分の機器のIPアドレスもしくはMACアドレスです。
これらはインターネットに接続するときの名前のようなもので、それぞれの機器ごとに異なります。
その後、自分のWi-Fiルーターに接続しているIPアドレス一覧を調べます。
そのとき、自分の機器以外のIPアドレス・MACアドレスがないかどうかをチェックすることで、タダ乗りされているかどうか判断可能です。
IPアドレス・MACアドレスの確認方法
iPhone・iPad、Android、Windows、MacこのIPアドレス・MACアドレスの確認方法を紹介します。
機種によって多少使い方が異なりますので、参考にしてください。
iPhone・iPadの場合
- [設定]をタップ
- [一般]をタップ
- [情報]をタップ
- [Wi-Fi]をタップ
- 「SSID」を選択するとIPアドレスが表示されるのでメモしておく
Androidの場合
- [設定]をタップ
- [接続]をタップ
- [Wi-Fi]をタップ
- [詳細設定]を選択しネットワーク管理]をタップ
- [詳細]をタップするとIPアドレスとMACアドレスが表示されるのでメモしておく
Windowsパソコンの場合
- [スタート]を選択
- [コントロールパネル]を選択
- [ネットワークの状態とタスクの表示]を選択
- [ローカルエリア接続イーサネット]を選択
- [詳細]を開くとIPアドレスとMACアドレスが表示されるのでメモしておく
Macパソコンの場合
- [アップルメニュー]を選択
- [システム環境設定]を選択
- [ネットワーク・イーサネット]を選択
- IPアドレスが表示されるのでメモしておく
次の章では引き続きWi-Fiがタダ乗りされていないかをチェックする方法と予防策について紹介します。
Wi-Fiルーターに接続中機器をチェック
Wi-Fiルーターに接続中の機器を確認する方法は主に2つあります。
それぞれ詳しくみてみましょう。
Wi-Fi設定ツールを使う
パソコンを使ってWi-Fi設定ツールに接続し、接続中の機器を確認することが可能です。
Wi-FiルーターにつないでいるIPアドレスが表示されるので、自分の所有している機器以外の機器名が入っていないか確認をします。
Wi-Fi設定ツールの使い方は、使用しているWi-Fiルーターによって異なるので、取扱説明書を見てみましょう。
アプリを使う
今回おすすめするのは、Fingというアプリです。
画像引用元:App store
Wi-Fiルーターにどの端末が接続しているのか、ハッキングされていないかをチェックできる人気のアプリです。
アプリを開くと下の画像のように、接続中の端末名やIPアドレスが表示されます。
ここで見覚えのない機器がないかチェックしましょう。
Wi-Fiタダ乗りを見つけた時の対処法
もし自分のWi-Fiがタダ乗りされているとわかったら、落ち着いて次の手段で対処しましょう。
- 該当するIPアドレスをスクリーンショットで残す
- Wi-Fiルーターを再起動する
- Wi-Fiルーターのパスワードを変更する
もし見覚えのない機器が接続されていたら、すぐに削除するのではなくそのIPアドレスをスクリーンショットしておきましょう。
万が一犯罪に巻き込まれたときの証拠となります。
その上でWi-Fiルーターの電源を落として再起動し、Wi-Fiルーターのパスワードを変更しましょう。
タダ乗りされているということは、データを抜かれる危険な状態になっている可能性があります。
スクリーンショットを撮ったあとは速やかにWi-Fiルーターの電源を落としましょう。
Wi-Fiをタダ乗りされないための予防策
Wi-Fiのタダ乗りを防ぐためにできることが4つあります。
- パスワードを変える
- セキュリティレベルを高くする
- MACアドレスフィルタリングを使う
- ファームウェアを最新にする
それぞれ詳しく見ていきましょう。
パスワードを変える
一番簡単な予防策は、パスワードを変えることです。
パスワードが安易なものになっていると、すぐに破られてしまいます。
パスワードの変更方法はWi-Fiルーターによって異なるため、取扱説明書等を確認しましょう。
パスワードは出来るだけ複雑化した方が良いです。
数字や英字など設定できる範囲のものを出来るだけ多く使うと、突破しにくくなります。
セキュリティレベルを高くする
Wi-Fiルーターには暗号化といって、通信情報を第三者からわからなくする規格があります。
暗号方式とそれを認証する認証方式にはいくつかの種類があり、それぞれセキュリティレベルが異なります。
レベルが低いとすぐに破られてしまうので、できるだけ高いセキュリティレベルを選びましょう。
主な暗号化方式
近年使われている認証方法は、主に3つあります。
暗号化方式 | 特徴 | セキュリティレベル |
---|---|---|
AES方式 | 通信中も常に 暗号化キーを変更 | ◎ |
TKIP方式 | 一定時間をあけて 暗号化キーを変更 | ○ |
WEP方式 | 決まった暗号化キー のみを利用 | △ |
AES方式にはさまざまな認証方式がありますが、中でもおすすめなのはWPA2-PSK(AES)です。
最新のシステムで、米国政府が使っているほどの強力なセキュリティ方式です。
Wi-Fiルーターの暗号化方式をチェック
今使っているWi-Fiルーターがどの暗号化方式を使っているか確認ができます。
iPhone・iPadから確認する場合
- [設定]をタップ
- [一般]をタップ
- [情報]をタップ
- [Wi-Fi]をタップ
- [その他]をタップ
- セキュリティの欄に暗号方式が載っているので確認
Androidから確認する場合
- [設定]をタップ
- [接続]をタップ
- [Wi-Fi]をタップ
- 確認したいルーターのSSIDをタップ
- セキュリティ欄に暗号方式が載っているので確認
Wi-Fiルーターの暗号化方式を変更する
Wi-Fiルーターの対応範囲内であれば、暗号化方式は変更可能です。
Wi-Fiルーターの管理画面にて変更ができるので、取扱説明書をチェックしましょう。
MACアドレスフィルタリングを使う
前の章でIPアドレスとともにチェックしたMACアドレスを使い、接続を許可する機器を指定できます。
登録外のMACアドレスでは接続できないので、強力なセキュリティ対策になります。
こちらもWi-Fiルーターの管理画面から設定可能です。
ファームウェアを最新にする
ファームウェアというソフトウェアが最新の状態になっていないと、セキュリティがうまく作動しない場合があります。
最近のWi-Fiルーターは自動で更新をするようになっているので、わざわざ行う必要がないものが増えていますが、念のため確認をしておきましょう。
Wi-Fiルーターのメーカー公式サイトにて更新方法が公開されています。
Wi-Fiルーターのタダ乗りはキケン!しっかりと対策を
Wi-Fiをタダ乗りする側・される側それぞれのリスクや対策について紹介しました。
- タダ乗りはするのもされるのも危険
- タダ乗りする側は法律違反になる可能性も
- 定期的にWi-FIに接続されている機器の確認がおすすめ
する側としては違法になる可能性もあるので、タダ乗りはしないことをおすすめします。
また、される側としては、Wi-Fiのタダ乗りは目に見えないものなので、しっかり対策をしておく必要があります。
自分に被害が及ばないためにも、これを機にセキュリティの設定を見直してくださいね!