
光回線を快適に使う上で欠かせないのが、Wi-Fiルーターです。
どんなに良い光回線を契約していても、Wi-Fiルーターの性能が不十分だと光回線の良さをフルに活かすことはできません。
しかしWi-Fiルーターなんて、正直どれも同じに見えてわかりにくいですよね。
そこでこの記事では、最新のWi-Fiルーターの選び方を基礎からしっかり解説します。
今から購入するなら具体的にどれがいいのかも紹介しますので、是非とも参考にしてみてください。
- 2019年に登場したWi-Fi 6対応のものを選ぼう
- 新しいものはセキュリティも優れている
- アンテナの種類と本数にも注目
- 家の広さや人数に合わせよう
トップ画像引用元:Wi-Fiルーター : AirStation | バッファロー
Wi-Fiルーターの選び方のポイント
画像引用元:Wi-Fi 6(11ax) 2402+574Mbps Wi-Fi ギガビットルーター – WRC-X3000GS
Wi-Fiルーターを選ぶ上で重要なポイントは、大まかに分けると以下の4点です。
- 転送速度
- 使える周波数帯域
- セキュリティ
- アンテナの種類と本数
転送速度
転送速度とは、ずばりそのWi-Fiルーターで出せる最高速度のことです。
Wi-Fiルーターの発売日やグレードによって差が出やすいことから、新しいものに買い換える一番の動機になるところでしょう。
転送速度は通信規格によって決まりますが、現在最新の通信規格は「IEEE 802.11ax」です。
これは「Wi-Fi 6」という呼称でも定着しています。
項目 | Wi-Fi 6 | Wi-Fi 5 | Wi-Fi 4 |
---|---|---|---|
利用できる周波数帯 | 2.4GHz・5GHz | 5GHz | 2.4GHz・5GHz |
最大通信速度 | 9.6Gbps | 6.9Gbps | 300Mbps |
スループット上限値 | 1Gbps以上 | 800Mbsp | 150Mbps |
MU-MIMOでの接続可能台数 | 8台 | 4台 | 0台 |
策定年 | 2019年 | 2014年 | 2009年 |
あくまで理論値ではありますが、Wi-Fi 6では、Wi-Fiながら10Gbpsに迫る転送速度が実現しました。
妥協したくない方は、やはり最新規格のものを選ぶのがベストです。
端末側の通信規格にも注意
たとえWi-Fiルーターが最新規格だったとしても、その電波を使う端末側が最新規格に対応していなければ、真の実力を発揮することはできません。
Wi-Fi 6は2019年に登場した規格なので、Wi-Fi 6に対応している端末は、少なくとも2019年以降に発売したものとなります。
iPhoneであれば、2019年9月に発売したiPhone 11シリーズ以降のものが該当します。
端末もWi-Fi 6に対応しているかは意識しておきましょう。
ただ一般的には、2020年以降に発売された新しい端末であれば、対応しているものが大半です。
5Gと違い、わざわざ「Wi-Fi 6対応端末!」なんてPRされることは基本的にありません。
使える周波数帯域
Wi-Fiには2.4GHzと5GHzという2つの周波数帯があります。
Wi-Fi 4とWi-Fi 6ではどちらも使える一方、Wi-Fi 5では5GHzしか使えないため注意が必要です。
2.4GHzと5GHzには、それぞれ以下のような特徴があります。
周波数帯 | 長所 | 短所 |
---|---|---|
5GHz | 電波干渉が少ない | 障害物に弱い |
2.4GHz | 障害物に強い/屋外にも対応 | 電波干渉しやすい |
基本的には5GHzを使ったほうがいいのですが、5GHzでは届かない部屋などがある場合には、2.4GHzが便利です。
そのため、今からWi-Fi 5まで対応のルーターをあえて選ぶのはおすすめしません。
セキュリティ
Wi-Fiルーターには、現在4種類のセキュリティが存在します。
- WPA3
- WPA2
- WPA
- WEP
上にあるものほど新しく、より安全性も高くなります。
WPA3が登場したのは2018年で、新しいWi-Fiルーターには標準的に付いていることが多いです。購入時には一度確認しておきましょう。
アンテナの種類と本数
Wi-Fiルーターのアンテナには、外付けタイプと内蔵タイプがあります。
より優れているのは外付けタイプです。
外付けタイプのアンテナは、電波を広げる方向を変えることができます。そのため、様々な場面に対応させやすいのが特徴です。
例えば電波を縦方向に広げれば、2階や3階にも繋がりやすくなります。
一方、内蔵タイプは横方向にしか広げられません。2階建てや3階建ての戸建てには不向きです。しかし、本体がコンパクトで置きやすいというメリットがあります。
外付けタイプは見た目が少し大げさなので、「部屋のコーディネートの邪魔になる」と感じてしまう方も少なくないようです。
外付けタイプの例
内蔵タイプの例
アンテナの本数も重要
アンテナの本数(ストリーム数)もWi-Fiルーターによって異なり、本数が多いものほど転送速度は速くなります。
アンテナの数 | Wi-Fi 6 (5GHz/160MHz) | Wi-Fi 5 (5GHz/80MHz) | Wi-Fi 4 (2.4GHz/40MHz) |
---|---|---|---|
1本 | 1.2Gbps | 433Mbps | 150Mbps |
2本 | 2.4Gbps | 867Mbps | 300Mbps |
3本 | 3.6Gbps | 1.3Gbps | 450Mbps |
4本 | 4.8Gbps | 1.7Gbps | 600Mbps |
また、通信の渋滞も発生しにくくなるため、より多くの端末で同時接続することが容易に。
家族が多い方などは、なるべく本数の多いものを選びましょう。
最新規格の用途別おすすめWi-Fiルーター
画像引用元:Wi-Fiルーター : AirStation | バッファロー
ここからは実際におすすめのWi-Fiルーターを紹介します。
Wi-Fi 6対応のものに限定してピックアップしているので、今から買い換えるのにぴったりのものばかりです。
ちなみに高スペックなものほど、見た目も禍々しくなっていくので面白いですよ。
ワンフロアのスタンダートとして「WSR-1800AX4-C」
Buffaloの「AirStation WSR-1800AX4-C」は、Amazon限定の商品ではありますが、お手頃な価格のWi-Fi 6対応ルーターです。
- 最大1,201Mbps
- 12台まで接続可能
- 内蔵型アンテナ
- 5GHzアンテナ2本
- 2.4GHzアンテナ2本
- WPA3対応
マンションなら3LDKまで、戸建てなら2階建てまでが推奨利用環境です。
一般的な用途なら、これで困る場面はほとんどないと考えて良いでしょう。
家が大きいなら「WSR-5400AX6」
「AirStation WSR-5400AX6」は、「AirStation WSR-1800AX4-C」のグレードアップ版です。
転送速度が大幅に向上している他、推奨利用環境もより広範囲になっています。
- 最大4,803Mbps
- 24台まで接続可能
- 内蔵型アンテナ
- 5GHzアンテナ4本
- 2.4GHzアンテナ2本
- WPA3対応
推奨利用環境はマンションなら4LDKまで、戸建てなら3階建てまでです。
これがあれば家の広さが問題になることはほとんどなくなりますね。
10Gbps光回線を利用するなら「WXR-5950AX12」
一部の地域限定ではありますが、最近は最大10Gbps対応の光回線サービスも増えてきました。それを利用するのにぴったりなのが「AirStation WXR-5950AX12」です。
BuffaloのWi-Fiルーターの中でもハイエンドモデルに当たります。現状、これさえ選んでおけば、他のWi-Fiルーターのことは気にしなくていいほどの高スペックです。
- 最大4,803Mbps
- 36台まで接続可能
- 外付けアンテナ
- 5GHzアンテナ4本
- 2.4GHzアンテナ3本
- WPA3対応
推奨利用環境は、マンションなら4LDKまで、戸建てなら3階建てまで。
ところで、「最大4,803Mbpsなのに、10Gbps対応の光回線でおすすめとはどういうことだ?」と思った方は鋭いです。
さらに鋭い方だと「そもそもWi-Fi 6の転送速度は9.6Gbpsまでだから、10Gbpsなんて無理じゃないか」と疑問を抱いていることでしょう。
まさにそのとおりで、最大10Gbpsを実現するのはWi-Fi(無線LAN)ではなく、有線接続している時に限られます。
そして「AirStation WXR-5950AX12」には、そのためのINTERNETポートも付いているのです。
無線でも有線でも最高峰のスペックを誇る「AirStation WXR-5950AX12」は、まさにハイエンドモデルにふさわしいWi-Fiルーターのひとつです。
ゲームのための究極の逸品「GT-AX11000」
「AirStation WXR-5950AX12」よりも高価なものを求めるなら、「ROG Rapture GT-AX11000」がおすすめです。
これは究極のゲーム体験を目的としたWi-Fiルーターであり、無線の性能は「AirStation WXR-5950AX12」を上回っています。
- 最大4,804Mbps
- 36台まで接続可能
- 外付けアンテナ8本
- WPA3対応
推奨利用環境はマンションなら4LDKまで、戸建てなら3階建てまでです。
「AirStation WXR-5950AX12」がアンテナの本数が5GHz用4本、2.4GHz用が3本の合計7本なのに対し、「ROG Rapture GT-AX11000」は区別なく8本。
また、ゲームの通信優先度を高める「Adaptive QoS」や、ゲームのタイムラグを軽減する「WTFast」といった、ゲーム特化の機能も付いています。
ただし、有線での転送速度は2.5Gbpsであり、10Gbpsではありません。
今から買うならWi-Fi 6対応がおすすめ!
以上、光回線を快適に使うためのWi-Fiルーター選びについてお伝えしました。
- 2019年に登場したWi-Fi 6対応のものを選ぼう
- 新しいものはセキュリティも優れている
- アンテナの種類と本数にも注目
- 家の広さや人数に合わせよう
今からWi-Fiルーターを買うのであれば、断然Wi-Fi 6対応のものがおすすめです。
Wi-Fi 6は2019年に登場した最新規格であり、今後4~5年は最新であり続けると予想されています。
新しいWi-Fiルーターなら、2018年に登場した最新セキュリティ「WAP3」にも対応しているメリットがあります。
アンテナの種類や本数は、家の大きさも考えて選択してください。
Wi-Fiルーターは「大は小を兼ねる」なので、余裕があるなら本数の多い高価なものがおすすめです。